米中貿易戦争が激しさを増しています。米トランプ政権は、とうとう、中国からの輸入品すべてに関税をかける、と言い出し始めました。なぜ、これほどまでに米国は中国に対し強硬な姿勢を見せるのでしょうか。この答えは従来からお伝えしてきました通り、ごくシンプル。中国共産党を潰すつもりだから、で決まりです。

経済アナリストが期待する、「落としどころ」など最初から存在しません。米国の要求とは、「資本主義、資本家のルールに従え!」であり、これは中国共産党の存在価値を消すことになります。つまり、米国は彼らに「死ね」、と言っているのです。

ですから、当然、中国側がこの要求に折れることなどあり得ません。これがこの問題の本質です。早い話が殺し合い、戦争です。

この「米中戦争」ですが、もちろん、日本の未来に大きな影響を与えるのは必至です。ですから、私は昨年中、この問題の深刻さを一生懸命このブログで訴え続けました。「全く知らなかった!」と言う方! 大丈夫、今からでもまだ間に合います。

 

対中戦争、日本の未来とは

実は、これに関する日本の未来は既に決まっている、こう言ったら、どうでしょう。ちょっとお待ちください。✖や←ボタンを押す前に、こちらを読んでみてはいかがでしょうか。

誰が首相になっても、総選挙後に必ず起こる「2つの重大な出来事」

~ 現代ビジネス ~

私が近い将来に日本に起こることで、かなり確度が高い、と思えることは、ここにすべて書かれています。週刊誌記事などと決して馬鹿にしてはいけません。

では、具体的に、これから何が起こるのか。選挙後に誕生する巨大な保守連合の、新たな目標として設定されているのは、まちがいなく、

① 全自衛隊基地の米軍使用
② 核兵器の陸上配備

の2つである。いずれも以前からアメリカの軍産複合体のシンクタンクで、集団的自衛権とともに日本の課題とされてきたテーマだからだ

この①と②が、これから日本に起こること、ではないでしょうか。

「朝鮮戦争レジーム」の終焉

さて、矢部さんのこの記事ですが、国際政治上の重大な出来事を、予言してしまっていますね。

そしてここからが、もっとも重要な問題だ。戦後日本の「国体」ともいえる「朝鮮戦争レジーム」は、いま最終局面を迎えている。このまま半永久的に続いてしまうのか。それとも解消へと向かうのか。実はこれまで、絶対に揺るがないように見えていたその体制が、終わりを告げる可能性が出てきているのだ

記事の日付は、2017年10月8日です。この当時、朝鮮戦争レジームの終焉なんて、誰も想像しませんでした。しかし、今や北朝鮮の金委員長と韓国の文大統領はまるで、兄弟のような親愛ぶりを世界中にアピールする有様です。

なぜ矢部さんの記事は、1年も前に今の現実のまさかをここまで投影しているのでしょうか。矢部さんもおっしゃるように、それはこう考えた方が話は早いと思います。

それがいくら公平な議論のように見えても、結論はすでに決まっているからだ

 

北朝鮮の役割

さて、先程の矢部さんの記事でもう一つ、非常に気になる部分があります。それはこの部分です。

ここが問題の本質なのだが、北朝鮮対策という名目で沖縄に核が配備されたとき、それは自動的に、中国との間で核を撃ち合いかねない「恐怖の均衡」を成立させてしまうのである

北朝鮮対策と言う名目で、核が配備されると矢部さんは言います。そんな中、こんな記事を見つけました。

北朝鮮の核武装を望む韓国

「民族の核」で千万年の未来を保証

「南の経済力と北の核を結合する」との発想はかなり魅力的である。一部の知識層にこれを期待する雰囲気もあるようだ。外国からの侵略と亡国の歴史を持つ韓国人が、強く豊かな統一国家を夢見るのは極めて当然のことだ

~ 日経ビジネス ~

北朝鮮が核を保有したまま、南北統一することは、南北両国にとって、かなりおいしい話だ、と言うのです。そして、文大統領は実際、そのように行動していると。

まあ、確かに金、文両氏の親密ぶりは、このような見方を否定できないものになりつつあるようです。こうなると出てくるのが、これはアメリカにとって不利益であり、韓国とアメリカが仲たがいすると言う常識論です。

しかし、これはない、と私は思います。

矢部さんの著作などを読むとわかりますが、日本はほとんどの人が信じられないほど、アメリカの支配を受けています。これは韓国も同じです。ですから、基本的に韓国の政権が、アメリカに不利益な政策を取ることはない、と考えていいでしょう。

では、どう見たらいいのかと言うと、「南の経済力と北の核を結合する」ことは、アメリカの利益、すなわち、アメリカの対中戦略だ、と考えたらいいのではないでしょうか。

トランプ政権のブレーンと言われるピーター・ナバロ国家通商会議委員長は、巨額の財政赤字が国力の衰退に繋がっている、と言いますが、その中でも大きなウェイトを占めるのが軍事費です。

だからこそ、トランプさんはアフガニスタン戦争からの撤退を模索しています。ただ、大きな抵抗勢力の軍産複合体に邪魔され、うまく行っていませんが、それもそのはずです。軍事費はそのまま、軍産企業の懐に入っているのですから、これほど分かり安い話もないでしょう。

そして、もう一つ、彼は以前から在韓米軍の撤退にも度々言及していますね。

「南の経済力と北の核を結合する」ことが、アメリカにとって巨大なメリットに変わる絶対条件とはなんでしょうか。それは北朝鮮がアメリカ側にいること、ですよね。当ブログは昨年の7月の時点で、「北朝鮮はすでにアメリカ側だ」と再三書いてきましたが、ここ最近の流れを見て、みなさんはどう思われるでしょうか?

ナバロ委員長の著作、『米中もし戦わば』は、事実上アメリカの国家戦略が書かれていると言ってもいいものですが、この中にこのような記述があります。

真っ先にしなければならないのは、金正恩の命令系統を断ち切ることだ。

地上戦に訴えれば、戦争を始める前からアメリカの負けだ。彼を排除し、容赦なくそして速やかに、彼を抹殺しなければならない。

そして、韓国の前朴政権について、こんな記述が。

(北朝鮮による)挑発行為があった場合に紛争がエスカレートする可能性をさらに高めているのが、2012年の朴槿恵政権発足以来、韓国が取っている政治的強硬路線である。

中国、北朝鮮、韓国、アメリカの軍隊が出会ったら何が起きるだろう。事態が速やかにエスカレートするだろうことは火を見るよりも明らかである。

彼は、アメリカの対中戦略上、対北強硬姿勢の朴政権は邪魔だ、とはっきり書いています。これらのことから私は、朴政権をクーデターで倒し文政権を誕生させたのは、CIAではないか、と考えています。

どうでしょう? 点と点が一本の線に繋がりはしないでしょうか。

 

日本の核戦略

さて、昨年の夏、北朝鮮がミサイル発射を繰り返した際に、「日本も核武装するべきではないか」と言う声が、一部で出ていたのをご存知の方も多いと思います。しかし、これは絶対にない、と当時から思っていました。

なぜなら、アメリカがそれを許すはずないからです。それを許しては、アメリカが日本を支配できなくなるリスクが高まります。

「日本核武装シナリオ」のほうが、「日本が中国に乗り換える」シナリオよりさらに悪い

ナバロ委員長もこうおっしゃっています。日本人としては、「なんでやねん!」と突っ込みを入れたいのですが、いったん置いておきましょう。では、この北朝鮮シナリオの行く末はいったいどこにあるのだろうか、と思案していたところ、最近話題のこの大物政治家が教えてくれたのです。

石破氏、非核三原則見直し言及 「抑止力十分か」

自民党の石破茂元防衛相は6日のテレビ朝日番組で、非核三原則の見直しに言及した。相次ぐ北朝鮮の核実験やミサイル発射を踏まえ「米国の核の傘で守ってもらうといいながら、日本国内には(核兵器を)置かないというのは本当に正しい議論なのか」と語った。

~ 日本経済新聞 ~

なるほど、これならば、(アメリカにとって)何の問題もないのだと、強く納得するところとなったのです。

 

妙な動きの石破氏

この石破さん、先の総裁選で安倍首相に惨敗しましたが、これらの事実を追ってきた私としては、非常に妙な動きをしているように感じられます。どうも、言動を見ていると、安倍首相に代わって、アメリカ軍の核の陸上配備を進めるの?なんて疑ってしまいます。

6月の日米首脳会談の際、安倍首相が、尋常ではないほど苦しい顔をしていたことにお気づきの方はおられますでしょうか? その前日、森友問題が原因で支持率が20パーセント台と伝えられていました。

そのせいだと言ってしまえばそれまでなのですが、この時私は、Facebookページにこう書きました。「この支持率低下は嘘で、会談後に支持率は上昇するはずだ」と。結果は、その通りだったのですが、私は、尋常ではない(嘘の)支持率低下で、喉元にナイフを突きつけられた安倍首相は、「大きな何かを飲まされた」可能性が高いのではないかと考えたのです。

それは問題だらけの(と報じられている)、昭恵夫人との離婚?などと、おかしなことを書いていましたが、それは、①と②? と妄想出来なくもないですね。

 

沖縄県知事選は大きなターニングポイント

さて、本日は沖縄県知事選の投開票日ですね。これは国内政治上の重要なターニングポイントになりそうです。ただ、ここで想起されるのは、やはり矢部浩治さんのこの言葉です。

それがいくら公平な議論のように見えても、結論はすでに決まっているからだ

そう、これから私たちが見ることになる日本の未来は、実は既に過去のお話だった、と言うことは、荒唐無稽に見えて、実は全くあり得る話なのです。

こう言うではないですか、「事実は小説より奇なり」と・・。ただ、念のため、これらはすべて、私の想像に過ぎないことをお断りし、終わりにしたいと思います。