「我々は皆ゴーゴリの『外套』から生まれ出たのだ」

とドストエフスキーが語ったと言われれるゴーゴリの『外套』を取り上げてみます。

 

魅力的でない主人公

一人の貧しき真面目な下級官吏が「外套」を何とか新調します。しかし、追剥にそれを奪われ、取り戻すために警察署長や有力者に尽力してもらえるように頼むが、相手にされず叱責され、最後には熱にうなされて死んでしまうという、なんとも不憫なお話です。