トランプさんが、こんなリツイートをしていました。

トランプ米大統領は13日、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)への対応を巡り、米疾病対策センター(CDC)や米国立アレルギー感染症研究所のファウチ所長を批判する姿勢を強めた。

クイズ番組の元司会者、チャック・ウールリー氏が12日夜、CDCやメディア、民主党議員、医師などの大半が新型コロナ感染症を巡り「うそをついている」とツイッターに投稿。トランプ氏は13日にこの投稿をリツイートした。

米大統領、CDCやファウチ氏への批判強める コロナ対応巡り ロイター

ファウチは嘘つきだ! 「そうだそうだ!」と私は思いますが、一般的な反応は、「トランプがまた頭のおかしなことを言っている」になるのでしょうか。

しかし、面白いことに、これがWHOとなると話は別になります。「WHOは信用できない」なぜなら「WHOは中国の傀儡だからだ!」というのです。信用できないと言う部分に関しては、私も同意なのですが、「WHOは中国の傀儡」この推測、果たして妥当でしょうか?

WHOの最大拠出者はアメリカ

WHO、米国の資金拠出の実態は?

あれ? 拠出額のランキングに中国が入ってないですけどね。ちなみに第一位は米国ですが、この後トランプさんが拠出を停止するとしたため、現在の一位は「ビル&メリンダ・ゲイツ財団」ですね。

では、WHOは中国の傀儡との話は一体どこから出てきたのかと言うと、トランプさんが「WHOは中国寄り」と世界中に大声で批判したことが大きいようですね。それにしても、日本人はトランプさん大嫌いなのに、この発言は信用するんですね・・。

他にも見てみましたけど、「WHOが中国の傀儡」という明確な根拠は見当たりませんでした。

金額の面からは「WHOはアメリカ、ビル&メリンダ・ゲイツ財団の傀儡」と考えた方が妥当じゃないですかね?

アンソニー・ファウチは信頼できない

私にとって、WHOとテドロス同様に全く信用ならないのが、米国立アレルギー感染症研究所、所長のアンソニー・ファウチです。なぜ、私がそのような不信感をあからさまに表明するかと言うと・・

一方、ファウチ氏は同日、アメリカで新型ウイルスの集団免疫を獲得できる公算は小さいとの見方を示した。同氏は以前、2021年初期には集団免疫を獲得できると予想していた。

理由としてファウチ氏は、ワクチンが部分的な効果しかもたない可能性があることと、多くの米国民がワクチン接種を拒否するとみられることを挙げた。

「この国の一部の人々には、反科学、反権威、反ワクチンの感情がある。懸念するほど大きな割合の人々だ」と同氏は述べ、ワクチンへの信頼を高める教育が必要だと訴えた。

医者としての姿勢が信頼できないと感じるからです。なぜか、米国民の反科学、反権威、反ワクチン感情を悪いことのように言っていますが、それの何がそんなに悪いのか、私にはさっぱり分かりません。

懸念? これって自分にとって、都合が悪いってことでしょう? 少なくとも、ワクチンには副作用がありますよね。

ワクチンが完成しても、開発当初とは異なる遺伝子のウイルスが蔓延しているかもしれない。そうなると、一部のウイルスにしか効かないことも十分にあり得ます。

もう一つ、ワクチンには「副作用」という大きな問題があります。ワクチン開発では良いところまで行きながら、臨床の段階で副作用が出て、100億円、1000億円ものお金がパーになったというケースは枚挙に暇がない。1976年に米国で新型インフルエンザの流行に備え、見切り発車で全国民へのワクチン接種を始めたものの、ギラン・バレー症候群などの副作用が出て投与中止になるという悲劇的な事件が起きたこともあります。

ノーベル賞学者の警告 東京五輪までに「ワクチン」はできない|本庶佑

彼が本物の医者であるならば、「信頼を高める教育」をするのではなく、ワクチンの本当を伝え、打つ必要があるかを国民に判断させるべきではないでしょうか。少なくとも、打つように圧力をかけるのはおかしいと私は考えますが、どうでしょうか。

権威は明らかに、国民に対して信用を失ってきているのです。それが世界の潮流です。

ビル・ゲイツ陰謀論は、なぜ叫ばれるのか

ビル・ゲイツはワクチンを通じて、私たちの体にマイクロチップ埋め込み、監視しようとしているという陰謀論が、アメリカの共和党支持者の4割、民主党支持者の2割に信じられていると言う話があります。

私はこの説には、事実では?と思わせるのに十分な根拠、そう疑われても仕方のない理由があると考えていますが、そもそもこの話はなぜ、こんなにも多くの人々の間で叫ばれるようになったのでしょうか。

「大富豪ビル・ゲイツへの嫉妬」、「人と違う情報を持つ優越感から」、「他人への責任転嫁」など、メディアとその否定者は上から目線でもっともらしく語り、懸命にそれを打ち消そうと努めますが、この社会現象の勃興の本当の理由が、その程度のところにある訳がありません。

それは、ワクチンを強制的に打たせようと言うファシズム的な動きが、世界的に権威側にあるからです。

世界ランク1位のジョコビッチは自身のフェイスブックのライブチャットで、「渡航できるようにするため誰かにワクチンを打つよう強制されたくない」と意見を述べた。

「仮にシーズンが7月か8月、あるいは9月に再開したとして、厳格な検疫や隔離から抜け出たあとすぐにワクチンが必要になるのだろうと理解している。今のところワクチンはない」とジョコビッチは日曜日に語った。彼と妻のエレナは、これ以前にもワクチン接種について反対の意向を示していた。

 セルビアの著名なウイルス学者でCOVID-19の蔓延と戦っている国立医療チームのメンバーであるプレドラグ・コン氏はフェイスブックでこれに返信し、「故郷であるバルカン諸国で多くの国民に影響を与える立場なのだから、そのような反ワクチン接種声明を出すべきではない」とジョコビッチに対して異論を唱えた。

ジョコビッチが新型コロナウイルスのワクチン接種義務化に反対の意向 tenNis magazine online

反ワクチン接種声明を出すべきではない? 何言ってんだ、こいつは。これこそ、まさにファシズムです。ジョコビッチが「みなさん、ワクチンを打つのを止めましょう!」と言ったのなら、まだ分かります。

しかし、彼は自分が強制されたくないと言っただけです。

このような、おかしな強制的な論理が権威筋から次々と出てくるため、大衆は疑心暗鬼に陥り、陰謀を疑い、抗議の声を声高に叫んでいるのです。

日本も当然、例外ではありません。

厚生労働省は2日、新型コロナウイルスのワクチンを早期実用化する「加速並行プラン」をまとめた。国内外で研究開発が進むワクチンについて国内で「2021年前半に接種開始」との目標を設定。最終的に国民全員に接種することを念頭に、国費を投じて製造ラインを整備するとした。

「2021年前半開始」国民全員に接種 新型コロナワクチン巡る厚労省プラン 毎日新聞

ワクチンの接種に自由が保障されるのならば、別にビル・ゲイツが陰謀を企ていようがいまいが、どっちでもいいじゃないですか。民衆だってわざわざデモなんてやらないでしょう。だって、自分が打たなければいいだけなんだから。

この問題を大きくしているのは、強制的な接種を目論む権威側です。

陰謀論者は、ファシズムから身を守ろうとしているのであって、何もビル・ゲイツを取って食おうと言うのじゃないはずです。

ですから、メディアを始めとする思想を強制するファシズム的権威に、陰謀論を断ずる資格はないと私は考えます。

真偽なんて別にどっちだってよくないそんなの? 大した問題じゃないはずでしょ? なんか困るんですか? ビル・ゲイツさんに迷惑だろうって? いえ、彼は過去に「ワクチンで人口削減できる」と公に暴言を吐いており、自分で蒔いた種と言えます。

評判が落ちるくらい、特に同情に値するようなことでもないでしょう。それに彼の言っていることは、明らかに変です。

米国立アレルギー感染症研究所のアンソニー・ファウチ所長は、新型コロナウイルスに対するワクチンの開発には18カ月を要するとの考えを明らかにしている。それに対して、ゲイツ氏は、「最短で9カ月、最長2年以内にワクチンが開発できる」との考えを提示した。

コロナワクチン、最短9カ月で開発可能 ビル・ゲイツ氏 日本経済新聞

ワクチンが9カ月で完成することが、科学的に非常識であることは、周知の事実です。彼は奇跡が起きると言っているのです。こんな人、信じられるはずないよね。。

ワクチンは有効なのか?

もちろん、私にはワクチンが有効なのかは分かりません。有効だと言う医師がいっぱいいることは知っていますし、それを支持する人が一番多いのも知っています。しかし、「全く効かない」「有害だ」と言っている少数の医師がいることも、反ワクチンを唱える人が世界中にかなり多いことも事実なのです。

どの人を信用するかは、私の自由のはずです。そして、それは憲法で保障されています。ファシズムはだめだと、私たちは歴史から学んだはずです。

少なくとも、私はテドロスとファウチとビル・ゲイツは信用しません。