こちらのシリーズの完結編になります。前回、米国が牛耳る国際銀行間通信協会(SWIFT)に挑戦する勢力として、中国と共に欧州があることをお伝えしました。

欧州中央銀行(ECB)が中銀デジタル通貨、いわゆるデジタル・ユーロの議論を始めた背景には、リブラやデジタル人民元への対抗ばかりでなく、米国の通貨覇権、そして国際決済での覇権を修正するという狙いもあるのではないか。

SWIFTと米国の金融覇権に挑戦するデジタル人民元 NRI

米国の通貨覇権に挑戦する欧州の支配者とは、だれなのでしょうか。答えはそれしかありません。パリのロスチャイルド家です。

決定的な対立にあるロスチャイルド家

このブログでは予てから、現在のロスチャイルドのロンドン家とパリ家は、決定的な対立構造にある可能性が高いことをお伝えしてきました。

例えばそのことは、ここにも表れています。

イスラエルのネタニヤフ首相は世論の予想を覆してみせた。3月17日の選挙前の数週間から数日間、イスラエルでは彼が敗北するとの見方が大勢だった。が、投票から数時間後、ネタニヤフ首相のリクード党と、最大のライバルのヘルツォグ氏が率いる中道左派のシオニスト連合は、出口調査ではほぼ互角だった。結果は、リクード党の大勝利だった。

ネタニヤフ首相は、なぜ選挙に勝てたのか 東洋経済ONLINE

2015年以降、世界中に「保守的なグループ」が台頭し、エスタブリッシュメントを追い詰めたことは記憶に新しいですね。イギリスのEU離脱からのトランプ大統領の誕生。彼らは、まさに時代の寵児でした。

この時、彼らの「頂点に位置する」ネタニヤフは、「なぜか」大勝利を収めていたのです。

右派政府の形成はイスラエルの外交や国内政策に大きな影響を与える。ネタニヤフ首相はすでにオバマ大統領との関係を壊してしまったし、欧州連合との関係も同様だ。

ネタニヤフとトランプは、まさに同じ戦略を共有しています。それは「EUを破壊すること」です。

そのネタニャフ首相が現在築こうとしているのが、イスラエルに味方してくれる「同盟国」づくりである。意中の国となっているのは、欧州連合(EU)の中で右派の流れが強くEU委員会の政治方針に反対している東欧のEU加盟国である。具体的な国名を挙げれば、チェコ、ポーランド、ハンガリー、スロバキアで構成されるヴィシェグラード・グループとの関係強化に動いているという。

イスラエル・ネタニヤフ首相が進める「極右同盟」作り ハーバー・ビジネス・オンライン

もちろん、EUの背後には、パリのロスチャイルド家がいる可能性が高い。

中国とロスチャイルド家

私は当初、EUがトランプから目の敵にされているのは、中国との経済関係が深いからだと思っていましたが、これはあっていたのは、半分くらいですね。

米オバマ大統領のグリーン政策で成長したものの経営が事実上破綻した米EV(電気自動車)ベンチャー、フィスカー・オートモーティブを巡る中国自動車大手の買収合戦が大詰めを迎えている。民営大手の浙江吉利控股集団と国有大手の東風汽車集団の一騎打ちの様相だが、その裏で蠢(うごめ)くのは、中国の自動車業界の秩序を作り出した江沢民元国家主席と200年以上の歴史を持つ金融財閥ロスチャイルドの影だ。

中国自動車業界に江沢民氏とロスチャイルドの影 日経新聞

EUはそのものが、トランプ(ロンドン派)の最大の敵だったのです。さて、江沢民とタッグを組んでいるのは、どちらでしょうか。恐らくですが、パリ派ではないですかね。

そう言えば、中国共産党に睨まれ失踪していたと噂の、ジャック・マー氏は、バイデンが勝った途端に姿を現しましたね。

中国の電子商取引最大手、阿里巴巴集団(アリババグループ)は、米国の大規模な新規株式公開(IPO)欧州の金融大手ロスチャイルド・グループを財務アドバイザーに起用した。

アリババ、ロスチャイルドを財務アドバイザーに起用 WSJ

そして、習近平はどうやら、中国に巣くうロスチャイルドと喧嘩をしている模様です。

尖閣を攻撃しているのは誰なのか?

ところで、尖閣を大量の漁船が訪れ、日本との対立が激化し始めたのが、2010年ころからですね。これって一体誰がやらせてるんですかね? 習近平に決まってんじゃねえかって? でも、私が習氏なら、やらないですよ。お前は流石に習よりは、いい奴なんだろうって?

いやいや、私が習よりいい奴だからではなく、単にタイミングが最悪だからですよね。アメリカとの対立が強まりつつある中で、日本との関係を悪化させるなんて、「火中の栗を拾う」そのものではないすか。

それにもかかわらず、なぜ中国は、大量の漁船と公船を送り込むという行動に出たのだろうか? そこには、中国の内政、特に権力闘争が関係している可能性がある。習近平主席とその周辺、或いは習主席の「やり方」に反対するグループのいずれかにとって、日本を怒らせ騒がせることが、有利に働くということだ。

 そのどちらが仕掛けているのか断定することはできないが、状況からは、習主席の「やり方」に反対するグループが、習主席に外交上の失点を上積みするために、日本に危機感を抱かせ、国際社会に働きかけさせようと企図したように見える。今、日本が国際社会に「中国の悪行」を吹聴して中国が困るのは、G20の直前だからだ。

背景にあるのは権力闘争?尖閣に押し寄せる大量の中国船 IRONNA

ほら、尖閣を攻めているのは習近平じゃないかもって。習近平、意外といい奴かもよって書いたら、読者の半数を失いますかね?(笑) そして、尖閣攻撃の黒幕は、もしかすると・・

ビリオネアの投資家でソロス・ファンド・マネジメントの会長、ジョージ・ソロス氏は、スイスで開催された世界経済フォーラムの年次会合(ダボス会議)でスピーチした。ソロス氏は中国と習近平国家主席を非難し、聴衆に対し、この新興国家のせいで世界は「これまでにない危険」に直面していると警告した。

「これまでにない危険」著名投資家のジョージ・ソロス氏、中国を痛烈に批判 BUSINESS INSIDER

世界の悪者のジョージ・ソロスは、2019年、習近平を強烈に批判したそうです。そして、面白いのは、彼はトランプとも敵対していたことです。ソロスは、民主党の強力な支援者で、どう見ても、パリ派のエージェントです。

つまり、パリ派にとっても、習近平は敵ということです。やっぱり習近平は意外といいやつ、かもしれませんよ・・。少なくとも、彼らは私たちの脅威と戦っています。

中国が世界を支配しようとしている? 恐らくそれは嘘ではないですか。

中国は、米国をしのぐ覇権国になりたがっていなかった。

田中宇の国際ニュース解説

そんな愚かなことを夢見るのは、ロスチャイルド家だけです。そして、結局、私たちが嫌っている「中国」は単なるロスチャイルドじゃないの?ということですね。

中国の真の支配者

さて、まとめましょう。ロスチャイルドの「ロンドン派」は、中国共産党を滅ぼそうとしている。「パリ派」は、習近平を滅ぼそうとしている。そして、「ロンドン」と「パリ」は、大げんかをしている。

これは分かり安いですね。ロンドン家は、自分たちが生き残るためには、中国共産党とパリ家を倒すしかないのです。パリ家は、習近平とプーチンを倒せば、中国と世界を治められる。

結論としては、何もしなくてもロスチャイルド家は内部抗争に滅びる、しかも結構早いタイミングで。

今回、皆様から強い嫌悪を受けるのを承知で、あえて「習近平は意外といいやつかもよ」と書きました。もちろん、政治の世界に「いいやつ」は一人も存在しないことは、大人なら誰でも知っています。

そこはまさに「悪いやつら」が牛耳る世界です。ただ、私たちが見逃してはいけないのは、習近平は国民に支持されている可能性が高いということです。

ここで一つ、議論や検証に値する現象が見いだせる。中国国内において依然として問題が山積しているにもかかわらず、なぜ人民たちは習近平や中国共産党に反旗を翻さないのかという点だ。言論の自由が前代未聞の次元で抑圧されているから批判を口にできない、米国が香港問題や経済関係において中国に対抗的な措置を取る中で、国内の不満が結果的に米国へ転嫁される、などいくつかの理由は挙げられよう。ただ疑問は残る。

(中略)

そこには、自由な言論、学問、教育空間を抑圧する一方で、建国以来、終始、紆余曲折を経ながら展開されてきたプロパガンダや「愛国教育」によって創造されたゆがんだナショナリズム、「百年恥辱」(century of humiliation)という民族意識によって不断に喚起される西側諸国、文明への対抗心や屈辱感が機能している。それは、中国共産党によって統治されてきた中華人民共和国の政治体制とイデオロギーによるところが大きい。

「中国人民はなぜ習近平に歯向かわないのか」を理解する3つの視点 ダイヤモンド・オンライン

国民が習を支持する最大の理由は、「欧米の脅威と戦うため」です。ですから、習近平が国を売ることをしない限り、民は彼を支持し続けるということでしょう。これはロシアも同じです。そして、嘗ての日本と同じです。

そして「欧米の脅威」これは、日本人が忘却の彼方に追いやってしまった、最も大事な視点です。私たちは「中国とロシアの脅威」が大好きです。しかし、順序としては明らかに「欧米の脅威」の方が上です。「中国の脅威」を言うだけの奴は、何も知らない奴と大差ありません。国際政治の入り口にも達していないと思います。

欧米支配の唯一の良さだった「自由」も、お亡くなりになりました。ちなみに、現在の欧米支配と戦おうとするならば、民衆の自由は縛らざるを得ません。自由を与えると、欧米の最高レベルの情報力で、民衆はあっという間に扇動され、政権は簡単に転覆されてしまうからです。

「欧米の脅威」それをロシアや中国の国民は、しっかりと認識しています。ですから、ロスチャイルドは絶対に勝てません。ロスチャイルドを支持する民って世界に一人もいませんから。

中国(習近平)が勝ったらどうするのかって? そんなの今から心配する必要ないですよ。私も2019年までは、そうしてましたけどね(笑)。

中国が世界を支配できるはずないです。

「百年恥辱」(century of humiliation)という民族意識によって不断に喚起される西側諸国、文明への対抗心や屈辱感が機能している。

欧米の脅威がなくなれば、つまりロスチャイルドが滅びれば、強権を維持する根拠はなくなります。中国と世界の民衆が、いつまでもそれを許すはずがないのです。

習が賢いのならば改まり、愚かであれば、殺されるだけです。

「中国の真の支配者」は、20億いや60億の民衆なのですから。それは、私たち全員だということです。