前回、「中国を滅ぼしたいのは誰なのか?」と、もったいぶったフリをしてしまいましたが、これに関する私の見方は変わりません。それは「ロンドンのロスチャイルド」です。とは言え、これに関して明確なソースを示すことは出来ません。それは所詮、私の推測に過ぎないのですが、何故そう考えられるのかを改めて書きたいと思います。
2015年から米国の対中姿勢が激化
トランプ政権になってから、米国の対中強硬姿勢は劇的なものへ変わりました。しかし、米国の姿勢が明確に変化したのは、2015年からであるということは、繰り返しお伝えしてきました。
特にAIIB(アジアインフラ開発銀行)の設立が、米国の「金融覇権」への明確な挑戦となった可能性が高いでしょう。
国際社会のルールは誰が決めるのか? 2016年はこの大テーマの行方を占う上で重要な年になりそうだ。
その火蓋を切るかのように、中国主導のアジアインフラ投資銀行(AIIB)が年末の25日に正式発足した。アメリカ支配の象徴である世界銀行・国際通貨基金(IMF)体制、ドル基軸体制への中国の挑戦の第一歩だろう。
一方のアメリカでは11月に新たな大統領が選出される。
中国が「アメリカの金融覇権」に本気で挑み始めた! 世界のルールを決めるのは誰か 現代ビジネス
このことが決定的な要因となり、金融覇権の支配者であり、米国の支配者である「黒幕」がトランプを大統領に選んだ可能性が頗る高い、と私は睨んできたわけです。
その黒幕こそが、米国、強いては世界を支配してきた「ロスチャイルド家」です。前回、米国を通じて世界を支配してきたのは、「イスラエル」であると書きました。
バルフォア宣言は何のため?
このイスラエルを建国したのが、ご存知の通り、「ロスチャイルド家」です。では、ロスチャイルド家=イスラエルなのかと言うと、全くそんなことはなさそうなのですね。
シオニズム運動は確かにロスチャイルド家に、積極的に支援されていました。しかし、それでもロスチャイルド家とシオニストが仲間であるようには私には見えません。
むしろ彼らは敵であり、だからこそ危険極まりない「シオニスト」を、ロスチャイルド家はイスラエルに集めたかったのではないかと思うのです。放っておいたら、何されるか分からないじゃないですか。
だから、イスラエルで周辺国と喧嘩させておこう、これこそがロスチャイルド家の思惑だったのではないでしょうか。
銀行は誰のため?
「ロスチャイルド家」は世界の銀行を支配していると言われています。彼らは確かに、銀行業を最大の生業としているようですね。米国の中央銀行、FRBを作ったのも彼らで間違いないようです。
1910年十一月、ジョージア州ジキル島の避暑地にある、JPモルガンが経営するクラブで秘密の会合が持たれた。ここで連邦準備法の草案が下書きされている。秘密裏に計画を進めるために、マスコミには鴨猟の集まりだと説明されていた。今では、歴史家の手によって、誰がこの秘密会合に参加したのかが、明らかになっている。
(中略)
ロックフェラーから二人、ロスチャイルド系のモルガンから二人、クーン・ローブから一人、経済学者が一人と言う顔ぶれだった。
『ロン・ポールの連邦準備銀行を廃止せよ』
秘密の会合で作ったなんて、ここによほどの蜜があるのは、想像に難くありません。その魅惑の花園に正面から挑んだのが、中国だったのです。
中国が発行を準備している中銀デジタル通貨、いわゆるデジタル人民元は、米国の通貨・金融分野での覇権に対する挑戦であり、そこに風穴を開けることを狙っている。
SWIFTと米国の金融覇権に挑戦するデジタル人民元 NRI
金融覇権は、正にこの世の最大権力と言えそうです。
SWIFTは、仮に米国政府の要請を拒んだ場合には、SWIFT自身が米国の制裁の対象となってしまうことを強く恐れている、と言われている。それほどまでに、米国はSWIFT、そして国際決済システムを牛耳っているのである。
そして、米国はこの利権を最大限活用し、世界を支配してきたのです。
スイフトを利用する証券決済事業は、大規模なものが幾つもある。代表的なもので、
1.ユーロクリアグループの共通インターフェース
2.クリアストリームを含む欧州8カ国の証券集中保管機関をリンクするハブ的なコンバータ
3.欧州中央銀行の資金決済・証券口座集約・担保管理およびこれら三部門の共通インターフェース。
2. は 1. の独占を阻止する勢力である。しかし、2. のコンバータは、3. の資金決済サービスとDVP決済のため接続する。1. 3. はロスチャイルドの影響を受ける。
「国際銀行間通信協会」 ウィキペディア
出てきましたね(笑)。
ロスチャイルド VS イスラエル
そして、ロスチャイルド家が、中国を倒さなければならない理由もここにありそうです。逆にもう一つの支配者イスラエルにとって、中国は特に問題となる相手ではありません。彼らの敵はイランですね。
実際にシオニストの大物だったアデルソンは、トランプの対中姿勢には反対していました。
ラスベガス・サンズのシェルドン・アデルソン会長兼CEOが先月ドナルド・トランプ米大統領に電話をかけ、米中貿易戦争が米経済に与える可能性のあるマイナスの影響について警告したことをウォールストリートジャーナルが伝えた。
共和党に巨額の資金援助を行うアデルソン氏が米中貿易戦争をめぐりトランプ大統領にプレッシャー iag
トランプの負けが確定した直後に彼は死にましたが、これはなぜなんでしょうね。ロスチャイルド家の報復にあったのでしょうか?
イスラエルは、ロスチャイルドの忠実な部下では決してないとして、果たして現政権のリクード、ネタニヤフはどうなのでしょうか。
イスラエルの上層部はもともと、中東戦争による領土拡張の後、アラブ側と和解して事態を安定させて発展を得ようとした労働党のエリート勢力が強かったのに、70年代以降、その策を妨害するため米国から右派のユダヤ人活動家が大挙して移住(イスラエル流に言うと「帰国」)して西岸やガザに入植地を作り、入植運動を広げつつリクードの主軸となって政府を牛耳り、パレスチナ人との恒久対立の構造を作り上げた。リクード系の戦略は、イスラエルとアラブ・イラン側を、相互に破滅しない程度に恒久的に対立させ続けることだ。
「イスラエルが対立構造から解放される日」 田中宇の国際ニュース解説
この辺から推察すると、ネタニヤフは、ロスチャイルド家の直属の部下ではないか?と見れると思います。つまり、彼は偽シオニストで、首相が諜報員みたいなもんです、きっとね。
トランプ政権内でロスチャイルド直属の部下と私が見ていたのは、トランプ本人とポンペオ、ナバロの3人です。トランプ政権は、実質的にこの三人だけで運用されていたのです。
ポンペオとナバロだけは、最後の最後までトランプを裏切りませんでしたね。私の見方が正しかったということでしょう。
ちなみにロンドン、ロスチャイルド家のお膝元であるイギリスにおける部下は、ジョンソンでしょう。ただ、彼はトランプが敗れたことで孤立化、ひどい目にあっています。
日本の安倍晋三首相、イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相、イギリスのボリス・ジョンソン首相はトランプ大統領とは馬が合った。
(中略)
ジョンソン首相がツイッターにアップしたバイデン氏あての祝電には「トランプ」「二期目」という文字がにじみ出て、トランプ大統領の再選を想定した祝電の予定稿を急遽、バイデン氏用に差し替えたという疑惑が英政治ブログ「ガイ・フォークス」に指摘された。英政府報道官はあわてて「テクニカルエラー」と弁明した。
バイデン氏はジョンソン首相を「トランプの肉体と感情を持つクローン」と呼んだことがあると報じられ、当選後、電話で話したのも欧州の指導者の中ではエマニュエル・マクロン仏大統領、アンゲラ・メルケル独首相に次いで3人目だった。第二次大戦以来、アメリカと「特別な関係」を維持してきたイギリスだが、EUの後回しにされる気配が濃厚だ。
次期米国務長官から「車にはねられ、轢かれた犬」と見捨てられたイギリス NEWSWEEK
ロンドン、ロスチャイルドの「EU離脱戦略」は、完全に失敗しました。まったく、無様に負けやがって、ばかやろー! うちはお前の戦略を暴いた、世界で唯一の?個人ブログだぞ。
安倍晋三が「解任された」のは、トランプ(ロンドンのロスチャイルド)が負けたからではななく、彼がロスチャイルドに逆らったからでしょう。だから、安倍晋三はすごいんですよ。
今度の3月の選挙には、イスラエルで選挙があるようですが、ここでネタニヤフが敗れるようなことがあると、いよいよ、ロンドンのロスチャイルド家の終焉も近い、ということになると思います。
さて、最後に先程の記事に、非常に気になる個所があるのですが・・
その際には、中国と同様に、欧州諸国の政府の間でも、SWIFTとは異なる国際決済システムの構築を模索する動きが見られた。イランと欧州の中央銀行間に直接のリンクを創設してユーロを行き来させ、イランの国際決済を助ける案も議論された。またドイツの外相は、米国が牛耳るSWIFTに代わる、欧州版SWIFTを創設するという考えを示していた。
SWIFTと米国の金融覇権に挑戦するデジタル人民元 NRI
中国と日本(安倍晋三)の他にも、米国ロスチャイルドに逆らう勢力がいるんですね。それが欧州です。次回は、この欧州と中国の関係について、突っ込んで見たいと思います。
初の3部作、完結編。「中国の真の支配者は誰か?」です。こうご期待!(笑)。