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カテゴリー: 芥川龍之介

「正しい歴史認識」は、『藪の中』

韓国の朴大統領が「日本は正しい歴史認識を持つべきだ」と日米首脳会談で述べたと言うニュースがありました。

こちらもある文学作品を元に考えると分かりやすいと思って書いてみました。それは芥川龍之介の『藪の中』です。前に取り上げた中でこの作品には客観的事実が無く、それが現実世界と限りなく近いと書きましたが、「歴史認識」なんてものもまさしくこれなんじゃないでしょうか。

『藪の中』 芥川龍之介

芥川龍之介の『藪の中』を、取り上げてみたいと思います。

私は、これを始めて知ったのは、黒澤明監督の映画『羅生門』を見てです。この映画の原作が『藪の中』だと、終わりのテロップで知りました。映画はとても、面白く、悪いことをするにも自らの正義を、隠れ蓑にする人間の弱さが描かれていたように思います。

人は、自分を正しいと思ってしか行動できないということです。例え、誰から見ても、悪いことであっても。私は、原作も当然そういった趣旨のものだと、思い込んでいました。しかし、実際、原作を読んでみると、その違いに驚かされました。

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