やっぱり無理だった? 「脱原発」

当ブログでは、予てから「脱原発」はやりたくても到底できないという現実を繰り返し、お伝えしてきましたが、そんな中、気になる記事を見つけたので、ご紹介します。

人類が「原発」を手放せる日は本当に来るのか? 地球温暖化対策の深刻なジレンマ

 

著者の川口さんは、地球温暖化と絡めて、脱原発が現実的に難しいことを主張しています。地球温暖化は二酸化炭素が本当の原因かは分からないとうお話もあったりしますが、私も概ね同意です。

当ブログでは、さらに独自に「テクノロジー」というものの本質を考えることで、脱原発論のまやかしを暴いてきたつもりです。

「脱原発」は現時点で単なる夢でしかないということです。そして、それが未来においても変わるということはない、もし置き換わるとしたら、もっと巨大で危険なエネルギーのはずだということです。

 

科学の本質、目的が、当ブログの主張通り、欲望の最大成就であるとするなら、それは当然の結果です。少なくとも「他の技術がなんとかしてくれる」なんて悪魔のささやきに耳を傾けることは何の役にもたたないことだけは間違いなさそうです。

 

ドイツのメルケル首相の二大理念

皆さんご存知の通り、初めて世界で唯一「脱原発」を宣言し、称賛とともにその方向に国の舵をきったのはドイツです。そして、そのリーダーはメルケル首相。

私は、脱原発なんて土台無理な話と初めから、思っていましたので、この事実には驚かされました。あのドイツが、あのメルケルがやると言っているのだから、出来るのだろうか? そう思ったこともありました。しかし、川口さんの記事を読んで、もう一度冷静に考えてみても、やはりメルケルの広げた風呂敷は大きすぎたのではなかろうかという気がしています。

 

そして、メルケルがもう一つの大きな理念として掲げているのは、「無制限難民受け入れ宣言」です。こちらも、私に言わせれば土台無理な話であり、?マークがずっと点灯していたのですが、最近、それも大きな批判を浴びつつあります。

 

メルケルへの風向きの変化

世界のメルケルに対して私のような者がこんなことを堂々と書けるようになったことの裏には、世界からのメルケルへの風向きの変化があるのではないかと思いました。事実、国内での高かった支持率は急落していると聞きます。

私はそのきっかけとなったのは、実はあの事件からではないかと思っています。当ブログでも積極的に取り上げた、ギリシャのチプラス首相を世界の面前で完膚なきまでに叩きのめしたあの事件です。

チプラスは単なる普通の人だった・・・ ~メルケルに玉砕をくらう~

例えるなら、そこを天井に徐々に下がり始めたメルケル株は、フランスのテロ事件をきっかけに急落し、確実な下落トレンドに突入したというところでしょうか。

現在、メルケルの「脱原発」、「無制限難民受け入れ宣言」という二大理念は、現実という残酷な事実に敗北しつつある、と判断をせざるを得ないでしょう。世界中から非難を受け始めた「難民受け入れ」に関しては、態度を軟化しなければ、首相の座も危ないのでは? とさえ、思います。

残念ながら、メルケルをリーダーとして認め、当ブログの「先生」とすることは出来ません。出来もしない理想を掲げ、部下に押し付けるのは不出来な上司の典型です。どこの馬の骨ともわからない奴にこんなことを書かれるほど、メルケルの求心力は低下していると見るべきでしょう(笑)。

そんなメルケルの窮状を予言する文学の名台詞があります。

道徳に加勢するものは一時の勝利者には違ないが、永久の敗北者だ。自然に従うものは、一時の敗北者だけれども永久の勝利者だ

~夏目漱石 『行人』~

彼女は、この台詞の通り、世界から称賛を浴び、確かに一時の勝利者でありました。しかし、近い将来、永久の敗北者とならないために、彼女は妥協の道を探るしかないではないかと思います。そして、きっと、彼女はそれを選ぶことの出来る人ではないかと言う気はしておりますが、どうでしょうか。