さて、当ブログではこれまで、国際政治の「表と裏」「光と闇」を分析して来ましたが、日本の政治については、ほぼノータッチできていました。今回は、待望の・・日本政界の「闇」に触れる内容になります。

国際政治の「光と闇」

世界の覇権国家であるアメリカの政界を支配するのが、「イスラエル・ロビー」であることは、これまでも何度かお伝えしてきました。

シャロン首相と〈イスラエル・ロビー〉は、アメリカ合衆国大統領と国務長官相手に勝利を収めた。

『イスラエル・ロビーとアメリカの外交政策 Ⅱ』

イスラエル・ロビーは公然とアメリカ政治に介入しています。つまり、彼らの存在は、とてもアメリカの政界の「闇」とは言えないのです。

〈イスラエル・ロビー〉は秘密結社や、陰謀集団の類ではない。

『イスラエル・ロビーとアメリカの外交政策 Ⅰ』

では、「闇」に相応しい勢力とはいったい何でしょう。それは個人で言うと銀行家と呼ばれる人たち、組織で言うと財団です。

戦後の1955年に、現在のJPモルガン・チェース銀行とシティグループの母体となる銀行が合併して誕生した。シティバンクの前身にも一族の影響力は及んでいたが、デイヴィッドは、前者のチェース・マンハッタン銀行の経営陣に加わっている。ニューヨークの大銀行再編を見ていくとわかるが、このころ、アメリカの金融資本界で大きな変化が起き、モルガン財閥がロックフェラー財閥にその王座を譲っている。

 アメリカが世界覇権国としての地位を確立したのは、中東からイギリスの石油資本を追い出し、サウジアラビアの王族に対して米軍の軍事力でサウド一族の支配を保障するとともに、その石油取引の決済通貨を米ドルで行わせることに成功したからだ。だから、1971年のニクソンショックによって金本位制が完全に崩壊し、ドル紙幣がアメリカの覇権を担保する時代になっても、世界中に米軍を展開させ、その国力の信用によって世界の貿易の決済通貨としてのドルの地位を確立させたことで、アメリカの世界覇権が揺らぐことはなかった。

ロックフェラー後の世界秩序を握る人物(1) Net IB NEWS

「イスラエル・ロビー」と「巨大財閥」、これがアメリカ政界、しいては国際政治の「光と闇」と表現して差し支えないでしょう。

日本政治の「光」

では、日本政治を公然と支配する米国の「イスラエル・ロビー」に該当する勢力とは何でしょうか。外国の組織が日本の政治を乗っ取り操る、そんなの現実にあるわけないよ、といいたいところですが、ありました。

日米合同委員会の本質とは、占領時代から続く基地の使用権や治外法権など、米軍が持つ巨大な特権を、どうすれば日本の国内法のもとでトラブルなく維持していくかの調整機関です。

『知ってはいけない 隠された日本支配の構造』 矢部浩治
知ってはいけない──隠された日本支配の構造 web立ち読みより

「米軍・ロビー」とでも言いましょうかね。これは例えで、実際の仕組みは「ロビー活動」とは、まったく異なりますけどね。まあ、日本とアメリカの関係では、ロビー活動すら必要ないということですね。

最高裁が機能していない中で、検事総長を出す権利を握っているわけですから、日本の法的な権力構造のトップには、この日米合同委員会が位置しているということになる。

日本の官僚と米軍は月に2回ほど、秘密会議を開いて、日本の政策を決定しているらしいです。そんなの陰謀論に決まってるだろ!

問12:日米地位協定の実際の運用については、日米合同委員会で合意される秘密の合意で決められているというのは本当ですか。

(答)  日米合同委員会は、日米地位協定の実施に関する協議機関です。日米合同委員会における協議を経た合意事項は、そのほとんどが施設・区域の提供、返還等に関する事項であり、従来より、米側との協議の上で、その全文又は概要を公表してきています。今後とも、日米合同委員会での合意についての公表に努力していきたいと考えています。

「日米地位協定Q&A」 外務省HPより

ほら、外務省もこういってますよ。「内容はほとんどが米軍基地に関するもので、なるべく公表します」って・・

日本政治の「闇」

日本の政治はアメリカに支配されている、これはなんとなではあるかもしれなせんが、ほとんどの日本人が感じていることであり、日本政界の「闇」とまでは言えないでしょう。

では、今回は「闇」の部分にはまで、踏み込んでみましょう。

都知事選のときには小池百合子からも電話がきた。実は当時、俺は腰を痛めていて、車椅子に乗るほどだった。そんな状態だったから夜、薬を飲んで早く寝ちゃおうと思っていたの。

そうしたら23時40分頃だったかな、携帯が鳴ったんだ。相手は小池百合子だった。「先生、助けて」と。「(自民党内では)誰も私を助けてくれない」って言うんだ。

安倍総理が恐れ、小池百合子は泣きついた「永田町最後のフィクサー」 現代ビジネス

永田町、最後のフィクサーと呼ばれているらしい、笹川堯氏に関する記事ですが、彼は2018年に小池百合子を勝たせるのに一役買ったようですね。とても迷惑な人物と言えそうですが、小池氏は、米軍と仲がいい自民党からは総すかんを食らっていたようで、小池はCIA派閥であるという当ブログの分析を補完しています。

笹川堯氏のお父さんである笹川良一は更なる大物だったようです。彼のウィキペディアを覗いてい見ると・・

・またマスコミからは、ファシスト、右翼、また政財界の黒幕として扱われ、「右翼のドン」と呼ばれた。CIAエージェントであったとも報じられている。

・世界各国の要人と交友関係をもっており、笹川と親交のあった人物の中には第39代アメリカ大統領のジミー・カーター、実業家ジョン・ロックフェラー等がいる。

「笹川良一」 ウィキペディア

うおっと、やはり、なかなかのハードボイルドですね。

座右の銘は「世界一家 人類兄弟

ううん、なるほど・・夢は世界政府の樹立かあ、やっぱり、スケールが違うなあ。大尊敬します! そんな男の中の男は、「日本財団」の初代会長でした。

公益財団法人日本財団は、公営競技のひとつである競艇(ボートレース)の収益金をもとに、海洋船舶関連事業の支援や公益・福祉事業、国際協力事業を主に行なっている公益財団法人。

2011年3月31日までの名称は財団法人日本船舶振興会(にっぽんせんぱくしんこうかい)であった。英語名はかつて「SASAKAWA Foundation」と称していたが、初代会長笹川良一没後に日本財団 「The Nippon Foundation」に変更された。

総資産額は3000億円近くにのぼり、日本最大規模の財団であるが、系列である笹川平和財団の方が日本最大の公益財団法人を標榜している。

「日本財団」 ウィキペディア

しかし、名前によらず、日本最大の財閥は、「笹川平和財団」だとのことですね。ではそっちを覗いてみましょう。

笹川平和財団は、笹川良一の『人類みな兄弟』の精神を体現する日本財団グループのひとつ。国際理解、国際交流及び国際協力の推進を目的として設立された。人間活動により顕在化した地球上の自然的・社会的環境の変化に対応するとともに、複層的で複雑化が進展している人間社会の健全で持続可能な発展を図るため、民間の自由な発想と手法により、調査研究活動、政策提言、国際的な連携・交流等を推進し、海と陸からなる地球上の人間社会の新しい統治システムの形成を図り、もって人類の福祉と人間社会の健全な発展に寄与することを目的としている。

「笹川平和財団」 ウィキペディア

最終目標は、NW〇ということで・・ヤバイね。間違いなくヤバイ。私の心の鈴が鳴りっぱなしですよ。誤解なきように、「ヤバイ」は良い方の意味ね。

特記事項

2013年に戦略国際問題研究所(CSIS)と共同で、日米の著名な政策立案者と研究者から成る「日米安全保障研究会」を設置した。日本からは会長の羽生次郎、参与の山口昇のほか、折木良一前統合幕僚長、加藤良三元在米特命全権大使、田波耕治元大蔵事務次官らが参画している。

ああ、やっぱり、触れたね、完全に触れた。ですから、今回はここまでにしましょう。

結果としてこの「日本版・統治行為論」により、米軍とその関係者だけではなく、エリート官僚を含む日本の支配者層もまた、法的なコントロールの枠外へでてしまうことになりました。

『知ってはいけない 隠された日本支配の構造』 矢部浩治

結論

「政治は、暴力と金で動いている」

以上、レポートでした。

2021年7月1日追記

更にヤバイのをみつけました。

世界和平連合会(せかいわへいれんごうかい)は、1977年9月20日に設立された財団法人である。所在地は港区三田三丁目四番20号三豊ビル403号。会長は猪島リツ。事務局長は山崎勇。設立当初の理事には、牛場信彦、今井博、筒井密義、寺内作雄、門屋博、首藤信成がいた。牛場以外の理事は略歴を後述する。発会式は東京プリンスホテルで行われた。エドムンド・ド・ロスチャイルドが立ち会った記念写真がある。

「世界和平連合会」 ウィキペディア