最近、カルトが話題になっていますね。「カルトを規制しよう」なんて声も一部にはあるようですが、何をもってカルトとするかは非常に難しい問題であり、それはそれで危険だったりします。

ただカルト教団が、絶対的な手口として利用しているものがあります。それが「善悪二言論」です。

カルト教団の正体

カルトは一般的には新興の宗教団体とされますから、例えばキリスト教はそれには当たりません。ただし、今から400年前ではどうでしょう。

16世紀、キリスト教信者が増えるにつれ、仏閣を破壊したり、また正月を祝うことを信者に禁じたことがあった。悪魔の祭りに参加してはならぬ、と仏教は(および神道的行事は)悪魔だと明言している。

日本人として困ってしまう。お寺を壊し、お正月も壊そうとする文化は私は受け入れたくない。

「キリスト教は日本文化の敵だ」と書いたら牧師さんに感謝された理由 現代ビジネス

16世紀、日本に伝来したキリスト教は、カルト教団の基準を十分に満たしていたように思います。正月は悪魔の祭りだと・・。この「善と悪」を著しく強調するのが、カルトの最大の手口だと言えるでしょう。

人は正義にめっぽう弱いのです。

人間の社会的関係において実現されるべき究極的な価値

「正義」 コトバンク

コトバンクには、それは人間にとっての究極の価値観だと書かれています。そう、カルト教団とは、人間の究極の欲求をかなえてくれる夢の集団のことだったのです。

「あなたは正しい。悪いのはあいつらだ!」

それはまさに、悪魔のささやきです。

神様がろくでもない人間を・・

聖書はざっくり読むと、面白い! 「ノアの方舟」は神様がろくでもない人間をリセットして、世界をやり直す話

ダイアモンド・オンライン

ああ、なんか、今を時めくワードがいっぱいですね。世の中が悪い奴らばかりだから「リセット」とするのだと。。。

聖書の巻末の書によると,666とは,海から上って来る,7つの頭と10本の角を持つ野獣の数字もしくは名前のことです。(啓示 13:1,17,18)この野獣は,世界的な政治体制の象徴であり,「あらゆる部族と民と国語と国民」とを支配しています。(啓示 13:7)666という名前は,神から見るとその政治体制が大きな失敗であることを明らかにしています。

666にはどんな意味がありますか エホバの証人

ほお、最近誰かさんが吹聴している内容と瓜二つですな。

聖書には,人々が野獣に「感服して」従い,崇拝するようになるゆえに,「野獣の印」を付けられる,と述べられています。(啓示 13:3,4; 16:2)人々は,国家やその象徴,その軍事力に対し,崇拝とも言える敬意をささげるのです。

(中略)

同様に,獣の印は,666というタトゥーのようなものではありません。象徴的な意味で,生活が政治体制によって支配されていることを明らかにするものなのです。獣の印を身に帯びている人たちは,神と敵対しています。

獣の印を打たれた人々は、神と敵対している・・これもどっかで聞いたよね。

世界​各地​で​戦争,飢きん,地震​が​起こり,致死​的​な​病気​が​流行​する。

世の終わり ― 恐れ,興味,失望 エホバの商人

見事に予言しちゃってますねえ。そしてQ世主いや救世主が表れて、悪魔の政府を滅ぼして、光の世界へ連れていってくれますというわけですね。

「共産主義者たちがTwitter(でのワクチン批判)を禁止し、ファイザー社はワクチンを売って800兆ウォンも儲けた。ロビー活動で政治家にカネを撒いた。ワクチン接種を3回受けたら90%以上、自分の免疫システムが壊れていく。若い者たちも突然、心臓麻痺で死んでいるという」

 ワクチンを否定する陰謀論では、しばしば、ワクチンの目的はディープステートなど影の権力者による人間管理と人口削減と説明される。日本国内でワクチン接種会場に押し入って8人が逮捕された「神真都(やまと)Q」も同様だ。

「世界経済も壊されていき、日本もガソリン代、食糧費が上がり、世界供給ラインが壊されている。それは中産階級を殺す作戦だ。これが共産主義だ。政治サタン主義。全てのものは監視、検閲され、全て政府の許可のもとで行われる」

統一教会から分派「サンクチュアリ教会」指導者が来日 文鮮明7男は集会でアブナイ発言を連発 デイリー新潮

ああ、これだこれ。現在の世界最大のカルト教団。

現代の教祖様

その最大の教祖様は、もちろんこの人。

同氏によれば、現在、米国は、犯罪の増加や教育システムの腐敗、官僚主義、高いインフレ、移民の流入など、多くの問題を抱えているという。この点に関連し、トランプ氏は、「腐敗した国家組織」による妨害に対抗し、政治活動を継続すると約束した。

トランプ氏、旧ソ連化のおそれについて米国に警告 SPUTNIK

トランプ=Qアノン=陰謀論者。トランプ氏はこれまでQアノンとは距離を置いていたようですが、正体を現しつつありますね。もちろん、これらすべてを影で操るのは諜報機関でしょう。

だから「陰謀論」は抜けた方がいいですよ、と再三書いてます。「普通の陰謀論」は「真実」ではなく、諜報機関が撒いたギミックなのです。対抗するには、目をつぶるか、超陰謀論者になるか、二つに一つです。

参政党などの新興勢力の台頭について、「既存政党(旧世代政党)の政策に『自分たちの意見が代表されていない』と感じる若年層などが、SNSなどでの巧みなアピールに刺激され、一定の期待を抱いているからではないか」と分析し、「これまで政治を支配・独占してきた戦後エスタブリッシュメント(既成の権威勢力)層が、SNSの広がりによって真に崩壊しつつある」とみる。

「既成の権威がSNSで崩壊しつつある」新興政党の台頭がもたらす意味、ネット選挙の功罪とは? 西日本新聞

彼らは自前のオールド・メディアが広めた常識を破壊。そこから炙り出された者たちを巧みにニュー・メディアに誘い込みました。それはまるで追い込み漁のようです。

「あなたは正しい。悪いのはあいつらだ!」

このやり方は、ずっと昔から行われているのです。

米国に対する主な脅威は内部から生じ、それにより、旧ソ連やベネズエラ、キューバのような運命を繰り返すことになりかねない。ワシントンでの講演で、ドナルド・トランプ元大統領が指摘した。

トランプ氏、旧ソ連化のおそれについて米国に警告 SPUTNIK

正義の資本主義と悪の共産主義。しかし、「資本主義」も「共産主義」も胴元は同じです。ただし、これは彼らが仲良し集団であることを意味しません。戦いの構図は横ではなく、縦だからです。

信じる者は救われる?

ところで彼らの主張を信じて信者、つまり「普通の陰謀論者」になってしまうと、どうなってしまうのでしょう?

荒唐無稽が過ぎる「安倍元首相生存説」も流れた。「本物は逃げている」「亡くなったのは影武者」などの妄言が確認できる。これらはQアノン信奉界隈などではおなじみ「ゴム人間」という用語が源流。著名人はゴム製マスクをかぶった偽者が多い、とのことだ。介抱される安倍氏の「ズボンが後ろ前」との指摘もあった。これは「状況が裏返ることのメッセージ」らしい。

「安倍氏銃撃事件はヤラセ」…拡散される陰謀論とそれを支持する人たちの不気味さ 日刊SPA!

こんなんなっちゃいます。

安倍さんが殺された理由って普通に考えて、邪魔だったからもしくは裏切ったからの二つくらいしか考えられないじゃないですか。実際、”私たちの支配者”は勝ってしまいました。

RBCキャピタルマーケッツのストラテジスト、アルビン・タン氏(香港在勤)は「市場が日本国債利回り上昇を見越した取引をほぼ撤回したことで、黒田総裁は先週、既に勝利を収めていた。円の反発はおまけのようなものだ」と話した。

ヘッジファンドの米利上げ見通し後退-円カムバックで黒田総裁勝利か ブルームバーグ

黒田さんを指名したのは誰でしょう? 安倍さんです。これが殺された直接の理由とまでは言わないですが、日本が大勝利したことは間違いありません。

すげ~! かっこいい! こんな声SNSにあります? ないですよね。なんで、日本の勝利を喜ばないんでしょう? これはマイアミの奇跡どころの話じゃないですよ。

誰も喜ばないどころか、替わりに出てきた話は、ゴム人間。馬鹿を通り越してますね。洗脳されてます。

神​は,外科​医​が​患者​の​命​を​救う​ため​に​癌​性​の​腫瘍​を​切除​する​場合​が​ある​の​と​同様,善良​ な​人​たち​が​地上​で​の​生活​を​心​から​楽しめる​よう​に​する​ため​に,邪悪​な​人々​を「断ち滅ぼさ​れ」ます。(詩編 37:9)その​意味​で,「世​の​終わり」は​良い​こと​と​言え​ます。

世の終わり ― 恐れ,興味,失望 エホバの商人

陰謀論を信じても、善良な人にはなれませんし、悪い人を倒せません。さっさとそんな夢は捨てましょう。「陰謀論」は諜報機関による悪魔のささやきです。最終的には、全部ぶっ壊されるんじゃないですか? 光の勢力とやらも含めて、西側=キリスト教社会をぶっこわ~す!

来るべき新世界は、儒教社会かも知れませんよ。

じゃあ、あんたの言ってることは正しいのって? そんなの余計なお世話ですよ。私は、善悪二元論は信じません。支配者が神か悪魔かにも、興味がありません。ただ日本は”西側”じゃない。ですから、要求はただ一つ。

もうそろそろ、出て行ってもらえませんかね? ああ、そうそう、日本を世界第二位の経済大国まで持ち上げてくれて、どうもありがとうございました。

最後に誤解なきように書くと、キリスト教の本来の教義に、他者の破壊のような意図は全くないと信じています(と信じたい)。

「すべての人間は神の下に平等だ」と言うではないですか。それはカルトの主張とは明らかに異なるもの、それがキリスト教の真の姿ではないかとすれば、話の終わりとしてはきれいではないでしょうか。