岸田首相の言う「緊迫の一年」の実像が、はっきりしつつありますね。特に米国の大統領選挙は、トンデモナイことになるのが既定路線だと言えるでしょう。
2020年のようにはいかない
思い起こせば、当ブログは4年前にも同じようなことを当ブログで連呼していました。米国の大統領選挙は、トランプの勝ち負け以上のトンデモナイことが起こるはずだと。
まあ、一応あるにはありましたよね。しかしそれは、相当”期待外れ”な結果でした。彼らは、間違いなく失敗したのです。それから4年、情勢を鑑みるに、それが終わったとは到底思えず、それが起きる危険性はむしろ高まっているように見えます。
トランプが勝つのは確実、と言われていますが、そうは思えません。彼らの目的は勝つことではないからです。
その上で、「こうした分断され敵対的な意思決定を生み出し、それが非効率かつ無秩序で、悪い結果と革命につながることが民主主義にとって最大のリスクだと歴史が示している」と論じた。
米国は内戦への「古典的な道」を歩んでいるようだ-ダリオ氏が警鐘 ブルームバーグ
ダリオ氏の言う通りだと思います。私も最初は、戦いの目的は当然ながら勝つことだと思っていました。2017年のトランプ大統領の誕生は、米国が中国に勝つためだと。しかし2020年のパンデミック以降、それが過ちであることに気づきました。
ウクライナ戦争が「プーチン殿のご乱心」が理由で引き起こされたのではないことは、もはや誰の目にも明らかで、ひょっとすると西側を負けさせるためではないのか? という不快な疑念を共有せざるを得ないところまで来ているでしょう。
「秘密結社」の存在の噂の目的は、ただ私たちを争わせることにあり、パンデミック騒動の目的は、単に喧嘩のタネの想起だったのです。
「人々の二極化が進み、より感情的になり、政治的動機を持つようになるにつれ、メディアとプロパガンダのゆがみのために何が真実か分からなくなることが多くなる」
これが、主にパンデミックを使って行われた情報操作です。「秘密結社」のストーリーそのものがそれだと言う訳です。
著名投資家ジョージ・ソロス氏がハリス氏支持を表明 米大統領選
毎日新聞
ソロスなんて、陰謀論を煽るためだけに存在しているのでしょう? 「ディープステートっぽい人たち」が、続々とハリス支持を打ち出しているのは・・
「人々の怒りの背景にある原因が、そうした人々にとって意思決定の制度よりも重要になれば、その制度は危険にさらされる」
米国は内戦への「古典的な道」を歩んでいるようだ-ダリオ氏が警鐘 ブルームバーグ
このためのプロセス。
「最終的には、当時副大統領だったハンフリー氏を指名したものの、これに反発する声がこの時点でも根強く、党大会は会場の中も外も暴動のような大荒れになりました。警官隊まで投入される騒ぎになってしまいました」
米大統領選で後継のハリス氏、“56年前の悪夢”よぎる? トランプ陣営、「民主主義と正反対」なぜ批判?【#みんなのギモン】
歴史は、繰り返されているのです。
その時日本は
アメリカの未来は、想像しただけで恐ろしいです。日本人でよかったな、と心底思います。なぜなら、日本の政界には「極左政党」も「極右政党」もありません。「無能派政党」しか存在しないのです。
自民党嫌いの日本人は多いだろうが、野党はもっとまずい。つまり、日本の有権者には、「好ましくない二択」しか道がないのだ。岸田政権も自民党も支持率が低迷しているが、野党の支持率はもっと低い。これでは、誰のことも支持しない有権者がいても不思議ではない。これが日本政治の機能不全だ。
とはいえ、アメリカのほうがひどい。法案を通して事を進められるだけ、日本政府のほうがましだ。日本には、ナショナリスト的なポピュリズムもない。
どれだけ自民党が嫌いでも、「無能な野党」しか選択肢がない…米政治学者が憂う「日本政治の機能不全」 アメリカの「極端な二極化」とは大違い PRESIDENTONLINE
この記事は端的に、日米の政治の差をきちんと表しています。当ブログでは繰り返し書いて来たことですが、日本の政治は欧米に比べてはるかによいということ、これは非常に重要な事実です。そのことがより鮮明になった、ここ1年だったと言えるのではないでしょうか。
そして、これはほとんど誰も気づいていないことですが、「無能」はわざとであり、すなわち戦略であると言うことです。もちろん、野党も含めて日本の政治家のみなさんは、有能になっては駄目だ、すなわち革命を進めては駄目だと言うことがはっきりわかっているのですよ。
いや、それに引き換え・・民主主義というのは酷いね。
今回の選挙では、候補者とはまったく関係のないポスターが大量に貼られるということが起きましたが、これも「選挙掲示板には意味がない」という政治的主張をするためのパフォーマンスだそうです。
リベラルを自称するメディアはこの事態を「民主主義の危機」と報じましたが、話は逆で、デモクラシー(市民による統治)が大衆化すれば必然的に起きることで、いわば「民主主義の進化」でしょう。
「こうして「民主主義」は進化していく 週刊プレイボーイ連載(609)」 橘玲公式BLOG
橘玲氏も言う通り、今起きていることは「民主主義の危機」ではなく、民主主義の躍進です。メディアが突然担ぎ出し、それを付和雷同の人たちが支持する。
「何かを変えてくれると思ってえ」
変わりたきゃ、お前が変われ! まさにこの世の大迷惑~♪
ほんこんの投稿に対し「ネットが一番、生の声だと思います。地上波は作られてる感じがします」「仰る通りです!」「まさにそれです」などとさまざまな声が寄せられている。
ほんこん「地上波はなぜネット、SNSを無視するのか?」私見に反響 ビートきよしも反応 日刊スポーツ
テレビもネットも同じ、ただの信者の集会場。
都知事選でも、テレビでもSNSでも喧嘩ブームは、明らかでしょう?
またしても、希望しても子どもを持てない人や、子どもを持たない選択をした人たちから反発を受けうる発言が掘り起こされたかっこうで、X(旧ツイッター)には、「トランプを支えるどころかマイナス点ばっかりやん」「共和党には逆風になるのでは…?」「本当に前近代的な思想」などのコメントが上がった。
またも波紋…共和党・副大統領候補の過去発言 「維新の元ネタはこれか」「バンス府知事」ネットで類似性指摘する声 中日スポーツ
中でも目立ったのは、今回持ち上がったバンス氏の発言は、日本維新の会の吉村洋文共同代表(大阪府知事)が今年5月、次期衆院選の党公約に盛り込む考えを表明し、大きな波紋を広げた「0歳児選挙権」とそっくりだと指摘する投稿。
もう喧嘩をさせたくてしょうがないの。でも、私たちはずっとそれに乗せられてきた。
なぜ、人類は喧嘩に明け暮れるのか
それにしても、なぜ私たちはこうも喧嘩に明け暮れる歴史を創ってきてしまったのでしょうか。
霊長類学者のジェーン・グドールはタンザニアのゴンベ渓流国立公園で研究中に、チンパンジーの群れが近くに住む他の群れに戦いを仕掛けるのに気づいた。人類はチンパンジーとDNAの99パーセント以上を共有し、少なくとも狩猟採集段階以来、あらゆる地でつねに戦争を行なっているため、この行動はおそらく少なくとも400万年以上前の最終共通祖先で遡ってヒト亜属とチンパンジー亜属に共通するものだろう。
「老いた1匹を殴り、蹴り、噛みついて…」〈人類とDNAの99%以上を共有〉チンパンジー同士で“殺害”が起こる「ある条件」 文春オンライン
もっともヒトに近い種であるチンパンジーが戦争をすることは、よく知られた話です。つまり、ヒトが戦争をするのは生物学的本能であると言うのは、真実のようです。
しかしどうも最近、言語や国家を含む文明とは、私たちのこの本能を煽るためにあるんじゃないかという気がし始めています。
たえず移動しながら分裂と融合をくり返す彼ら(狩猟採集民)の社会生活は、対立や支配を生まないよう見事に設計されているのであり、森に守られながら暮らす彼らの宗教生活には、悪霊や妖術師などの邪悪な要素は含まれていないのだ。
こうした平穏と安寧に満ちた宗教体系があるかと思えば、対極的なまでに暴力的で破壊的なのが、 メキシコの中央高地に誕生したアステカ王国の宗教である。
『ホモ・サピエンスの宗教史』 竹沢尚一郎
それとも、私たちは戦争が大好きなので、文明を発展させることにより、その規模を拡大してきたのでしょうか? その考えは非常にシニカルなだけに、的を得ているのでしょうか。
しかし、おそらくここの読者の方には「私たち以外の何者か」が、争いを裏で操っているのではないか? と考えたい人も多いのではないでしょうか。ここで今更読者を裏切って・・それはあなたの勘違いじゃないの~? だって、そそもそも誰が何のために、人類を喧嘩させようとするのです? お金のためって言っている人が多いようですが、カジノのオーナーは自ら、スロットを回す必要はないのですから、それはあり得ないことでしょう。
「だれが、いったい何のために?」
それが、黒幕論者に残された最大の謎なのです。しかし、安心してください! 私は、ついさっきあっさり犯人を見つけてしまいました。
【ルカによる福音書 12章49‐52節】
「わたしが来たのは、地上に火を投ずるためである。その火が既に燃えていたらと、どんなに願っていることか。
しかし、わたしには受けねばならない洗礼がある。それが終わるまで、わたしはどんなに苦しむことだろう。
あなたがたは、わたしが地上に平和をもたらすために来たと思うのか。そうではない。言っておくが、むしろ分裂だ。
今から後、一つの家に五人いるならば、三人は二人と、二人は三人と対立して分かれるからである。イエスは、ガリラヤという辺境の地で宣教活動をしていました。ところが、その活動を通じて、首都であるエルサレムの宗教や政治の指導者と決定的に対立することになります。しかしながら、イエスは対立を避けようとはしませんでした。遠からず十字架によって自分が処刑されてしまうことを知りながらも、イエスは首都エルサレムに向かうことになります。今日の箇所は、その厳しい対立状況の中でのイエスの発言です。
名古屋柳城女子大学 キリスト教センター
なあんだ、カミサマのしわざだったのか。じゃあ、しょうがないよね。「誰が何のため」なんて愚問でしたね。それは神の思し召しだったのですから。
・・・・この結論になんか文句あります? だって、カミが自らそうおしゃっているんだから、陰謀論もクソもないでしょう? しかし実は・・そのカミの誕生以前から、人類は東西に分裂していたと言うお話をご紹介して終わりにしましょう。
東西分裂の起源
近くで見つかった樫の木の葉の化石に因んで名づけられたドリオピテクス(ドリオはギ リシャ語の「樫の木」)の行動は、チンパンジーに似ていただろうとラルテは考えた。
『人類の祖先はヨーロッパで進化した』 デイヴィット・R・ビガン
我々人類の遠い遠い祖先、アフリカからヨーロッパに進出した最初の原人は、チンパンジーに似ていたと言います。極大雑把に言うと、当時の西側の支配者は、チンパンジーの子孫だったのです。
一八三七年に、当時英国支配下だったインドのシワリク丘陵から歯の化石が見つかったという報告がなされた(現在の地政学的状況では、この丘陵は、西のパキスタンからインド北部を横切って東のネパール まで広がっている)。シワリク丘陵は、世界有数の化石出土地域だが、この歯はごく初期にそこで見つか って記載された化石の一つだ。この歯は犬歯で、オランウータンの犬歯に似ていたが、その後、行方不明 になり、今もその所在はわからない。どのような動物の歯だったかを知る術はないが、当時の古生物学者 が、現生のオランウータンの歯に似た特徴を見つけたという事実は、南アジアで出土した化石類人猿はオランウータンと近縁関係にあるという現在の合意を考えると興味深い。
対するアジア、東側の原人はオランウータンの子孫だったようです。
ヨーロッパにおける最初期の大型類人猿の発掘遺跡の年代は信頼できるものであり、南アジアに最初期の オランウータンが出現した年代とほぼ同じである。
中央ヨーロッパの大部分を占める巨大な内海 (パラテチス中央部 別名パンノニア海)が存在してい たことを考えると、ヨーロッパとアジア、またユーラシアとアフリカの間での類人猿の移動は、それほど起きなかったはずだ。
その時代から”人類”はすでに、東西分裂していたのです。
現存する人間に最も近い生物はチンパンジーではなくオランウータンだ。こう主張する最新の研究論文が議論を呼んでいる。
人間に最も近いのはオランウータン? NATIONAL GEOGRAPHIC
ヒトに最も近いのは、チンパンジーか? オランウータンか?
「これは物議を醸す論文だ。それでも、世に出す必要があるテーマだと思う」とアンドリュース氏は言う。
それが、ホントの分裂の起源・・