当然ではありますが、あの任天堂さえも、当然ながら時代に逆らうことは出来ません。

任天堂の米国法人は4日、新型家庭用ゲーム機「ニンテンドースイッチ2」の米国での予約開始を、当初予定していた今月9日から延期すると明らかにした。トランプ政権が導入した関税の影響を精査するためで、新たな予約開始日は未定。米国では449・99ドル(約6万5000円)で発売する予定だが、値上げされる可能性もある。

任天堂「スイッチ2」の米国予約開始を延期…トランプ関税の影響精査、値上げ可能性も 読売新聞

そして、最も奇妙なことは、トランプより一日先に、任天堂が「関税」を発表していたことです。

偉大な男たちは・・

やはり、故前岩田聡社長は、偉大な男だったと言うことでしょう。彼が生きていれば、こうはならなかったと思います。あの人と同じように・・

今回、トランプ氏は「日本はコメに700%の関税をかけている」など根拠不明なデータも示しているが、「これにも反論していただろう」とし、「安倍さんが存命なら、と思う人は私だけではないと思う」と語った。

「安倍元首相が生きていたら…」スバル抱える群馬・山本知事 トランプ関税で交渉求める 産経新聞

ただ、安倍晋三氏の場合は、自分が前面に出れば、トランプと仲良く背座を得ないため、トランプの話を聴く力を持たない岸田氏に譲ったと思いますけどね。

首相は3日、記者団に「私自身がトランプ氏に直接話すことが適当なら、全くちゅうちょしない」と語ったが、トランプ氏は演説で「シンゾーは素晴らしい男だった」などと安倍晋三元首相にばかり言及した。「首相が交渉しても説得の見込みはほぼない」(政府関係者)との見方もある。

「トランプ関税」石破首相に打撃 指導力不足に批判の声 jiji

そして、今は岸田氏よりもっと「無能な人」になっていると。これは、素晴らしい戦略だと思いますね。もちろん、皮肉で言ってるんじゃないじゃないですよ。

トランプ米大統領が発表した「相互関税」によって世界経済が減速するとの懸念が強まり、日本銀行の利上げ観測が急速にしぼんでいる。

日銀利上げ確率、急速に後退1% 次回会合 金融市場見込み 朝日新聞

結局、世界で一番うまく立ち回っているのは、日銀だとほぼ証明されたわけであり、この状況になっても気づかないのは、ただの馬鹿だと言ってやりましょう。

社会主義が台頭の先

さて、これかどうなるのか、という部分に関しては、もはや、反論の余地はないでしょう。

そして、これは、中国をさらに強くする。それは自明の理だ。いまや、質の良い製品を作る拠点は中国、コストを安く作るなら、その周辺のアジア諸国というのが、世界の常識である。それがさらに加速する。

これはホラー映画ではなく現実の世紀末、「世界経済へのトランプ自爆テロ」で資本主義は終わり、新しい時代が来る 東洋経済オンライン

そして、この記事の最後に面白いことが書いてあります。

最後に。4月2日の1時間のパーティを見ていて、1つ気になったことがある。それは、トランプ大統領の下僕たちはにこやかに談笑しているのに、トランプ大統領自身の顔が暗いのだ。声にも張りはなく、疲れているのか、寂しそうな哀しい顔をしていたように見えた。

ふふふ、トランプは、本当にアメリカが大好きなのでしょう。つまり、「悪い奴」なんて、どこにもいないんですよ。イっちゃってる側近に囲まれて身動きが取れないのは、プーチンも同じでしょう。彼は、格別に演技がうまいというだけです。

そんな中で・・

昨年の米大統領選でハリス前副大統領がトランプ氏に敗れて以降、凋落が著しい民主党に“異変”が起きている。プエルトリコ系で35歳女性の下院議員、アレクサンドリア・オカシオ=コルテス氏が、ハリス氏を上回る支持を集めているのだ。トランプ大統領への対抗馬になるのではと期待する声も出始めている。「AOC」の愛称で知られ、注目度が急上昇しているオカシオ=コルテス氏とはどんな人物か。

トランプ対抗の救世主?AOCとは何者か…凋落する民主党で35歳のプエルトリコ系女性がトップの支持を集める理由 JBPRESS

今後、確実に彼女は台頭してくるでしょうが、もちろん、彼女が「悪いやつ」な訳ではありません。彼女は、自分が世の中をよくできると信じているに過ぎません。

しかしどこかで、今のトランプと同じように「何かがおかしい」と気づく瞬間が訪れるでしょう。いや、もう気づいているかもしれません。

しかし、どうにもならないのですよ。

文明と台風の共通点には、偶然ある地点で、それまでなかった新しい状況が突然発生する。一度発生すると、種々の要因が関連しあい、正のフィードバックのため拡大が加速化する。 3極限状態にまで発達すると、ヒトを含む自然・地球環境に甚大な損害を与える。4両者はその進行を止めることはできず、対抗手段としては被害を少しでも小さくすることしかない。

『ヒトと文明: 狩猟採集民から現代を見る』 尾本恵一 

「被害を少しでもすくなくすること」、日本の政治家がやっていることはまさに、それです。つまり、世界の中で彼らだけが、現実を捉えて対応している、マジで、すごいのです。

「壊滅的破滅的にも見える」…「サンモニ」膳場貴子アナ「トランプ関税」に疑問

スポーツ報知

逆にほとんどの人にとって重要なのは、現実ではなく「一つの物語」の方であり、それを守るためには、目の前のことは無視されるのです。

↓こちらもその典型です。

新規参入者は大ダメージを受ける一方で、投資歴が長く、旧NISA時代から投資を続けている人は今回の下落でも慌てていないはずです。それは、今回の下落は一年前の価格に戻っただけ、タイムスリップしただけで、一年間無駄だけととらえることができるからです。

トランプショックで米国株式市場大暴落!新NISAは赤字危機?今どんな状況なの? Yahoo!ニュース

だから「止めておけ」と言ったでしょう? こんな中でも、儲かった人は当然いたでしょう。それは、安く買って高く売った人ですね。誰でも大儲けできるなんてのは、詐欺の典型ですし、株価が上がり続けるなんてのは、空想もいいところで、証拠が全くありません。証拠がないことを、他人に勧めたりしてはいけないのではないですか? 1,000円や2,000円の話ではないのでしょうし。

小幡氏も言うように、これから先は、資本主義が後退し、社会主義が再び流行るのでしょう。

このような状況のもと、ベトナムではごく少数の上層(「エリート職」に就く人々)と大多数の中・下層という社会構造が成立し、上層と中・下層との間には経済力の大きさや学歴の高さに圧倒的な差が生まれています。このまま格差が大きくなると、いずれは社会主義体制を揺るがしかねない社会的不安定につながっていく可能性も否定できません。

第19回 なぜ社会主義国で格差が生じるのですか? アジア経済研究所

しかし、行きつく先は同じです。果たして、その未来は、ディストピアか? ユートピアか? それを決めるのは、あなた次第です。いえ、当ブログは決して「若者よ、未来を変えろ!」とか、そんなありきたりな、お説教をしているのではありません。

メルトダウンから 25 年。いま、チェルノブイリ(チョルノービリ)をめぐって激しい科学論争が起きている。原子炉の周辺区域は、畸形動物が生きる死の森なのか? それとも、絶滅危惧種のための新しい楽園なのか?

チェルノブイリのいま──死の森か、エデンの園か(1/4) WIRED

これからの時代は「たった一つの物語」以外の選択肢が見えやすくなるよ、と言うことです。それが、多極化の本質なので。良い時代になると私は考えています。