2020年以降に強まった世界の動きの本質が何かと言えば、結局のところ、これまで長らく私たちの暮らしの中心にあった「たった一つの物語」の物語が崩壊し始めたことです。すなわち「拡張現実」が剥がれ落ちていっているのです。その中で、今まで隠れていた「現実」があらわになりつつあります。
女なら誰でもいい
最近最も興味を抱いていることは、”ヒト”の本質です。その中でも「男女」の本質についての新しい考察は、これまでの認識を一変させるほどのインパクトがあると言っていもいいと思っています。
まずは、ヒトの女性の持つ恐ろしいほどの魔力について、改めてみましょう。
人間をはじめ、体内受精で生殖活動を行う生物は、ほぼ例外なくオスがペニスをもっている。しかし、昆虫には、オスとメスとで、もっている性器が逆転して進化した種が存在するという。
その虫こそ、体長約3mmの「チャタテムシ」の新種。メスがペニスのような器官を持つこの虫は、交尾の際に、メスがオスに挿入する。しかもメスの「ペニス」の根元には多くの刺が生えており、交尾中にオスをしっかりと拘束。交尾時間は約40~70時間と長く、この間、メスはオスから精子と一緒に栄養の入ったカプセルを受け取り、その栄養で産卵に備える。
これはスゴイ!メスがペニスを持つとメス同士の競争が激化する 現代ビジネス
この記事を見たときに、気づいてしまいました。実は、人間の性の世界もチャタテムシに近いものがあるということに。これまでも、何度か男女の性に関する不平等に関して、記事にしてきました。
一般に、メスが生殖に対して払うコストは、オスより大きい。メスの配偶子(卵)はオスの配偶子(精子)より大きいため、オスは多くの精子を容易に作れる。つまり、オスは多くのメスとの繁殖が可能で、交尾に積極的な一方、メスは相手を選り好みする。
生殖に対するコストの差により、「恋愛」においては、男性は圧倒的に劣位な状態に置かれていることが、生物学的には常識であると。更に、ヒトにおいては、それが他の動物に比べてより顕著で、チャテムシレベルに”進化”しているのです。
いや、そんなはずなはない! なんせ、女性には棘のついたペニスなんてないじゃないか!
いや、あります。それは「視線」です。女性の視線には、男性を瞬時に串刺しにする力があることを知っているでしょう?
「永野芽郁ならともかく、あたしには、そんな力はとてもないわ」なんて、謙虚なことおっしゃる女性読者の方もいるかもしれませんが、生意気を言わせていただければ、それは自分の力に気づかずにいるだけで、女性ならばだれでも、男性を拘束する力を持っているはずです。
そうですよね? 男性読者の皆さん。誰でも? そう、誰でも。
「女なら誰でもいい」とは、男のカッコつけの詭弁です。逆から言えば、女性は誰でも、男性を串刺しにする力を持っていると言うことではありませんか。「女なら誰でもいい」の裏返し、本当の意味は「俺は、女なら誰にでもやられてしまいます」ということです。そう言っている男性は、正直者です。
「じゃあ、あたしでも、あの素敵な男性を捕まえられるの?」
はい、その通りでございます。しかし、それには、あなたが「特約」をつけなければという条件がつきます。「特約」とは、あなたの生活の面倒と子育ての労力を男性に負担させること・・つまり、結婚ですね・・・
ふざけてる! とお怒りになる前に男性のことも少し考えてみてあげてください。私が、とびっきりの美女を見つけたとして「貴方にご面倒を一切かけずに立派に育ててみせますから、どうか私の子どもを産んで頂けませんか」と言ったら、どうなりますか?
これが、女性からならあっさりと成立してしまうのですから、実際凄まじいのですよ。
しかもメスの「ペニス」の根元には多くの刺が生えており、交尾中にオスをしっかりと拘束。交尾時間は約40~70時間と長く、この間、メスはオスから精子と一緒に栄養の入ったカプセルを受け取り、その栄養で産卵に備える。
ヒトの生物学的な恋愛市場においては、オスは、俎板の鯉状態なのです。であるが、ゆえにメス同志の競争が激化し、メスが性をアピールする逆転現象が起きたのでしょう。
すなわち、自分を誇示するのは雄の方であり、雌は地味な色彩を示すはずなのである。ところが、現代の西欧人はこの点に関して疑いなく例外的な存在なのである。
『利己的な遺伝子』 リチャード・ドーキンス
最強の最大のライバル
そんな対男性に圧倒的な力を持っている女性と言えども、実際問題としては、意中の相手を射止めることはかなり難しいでしょう。さっき書いたことと矛盾するようですが、その原理はここです。
意中の相手を射止めるためには、ライバルを蹴落とすことも必要です。
しかし私たちは「同性なら全員ライバルだ」とみなすのではなく、自分にとって脅威になりそうな存在をピックアップして敵視しています。
では女性は何をもって同性を敵視するのでしょうか?
米テキサスA&M国際大学(TAMIU)が新たに調査をした結果、女性は「胸の大きな同性」に対して特に攻撃的になることが明らかになりました。
女性は「胸の大きな同性」に対して攻撃性が高まる! ナゾロジー
「最強」同氏の激突。女性の恋愛がうまく行かないとすれば、それは男性の好みの問題ではなく、女性同士の争いの結果であると言えるでしょう。
データ分析の結果、参加者は提示した画像の中で最も大きな「Dカップの同性」に対して、直接および間接的な口頭攻撃をする可能性が最大化していたことがわかりました。
Dカップが最大の脅威ですって! (当たってんなあ・・)
魔法の源
それにしても、女性の持つ魔力というのは、いったいどこから来ているのでしょうか?
全米魔女協会により公認されている魔女カメリア・マキによると、魔女が黒い服を着ることが多いのはかつて迫害された時代に安全を確保するためだったからであり、魔女の本来の正装は全裸であると述べている。魔女宗の最高指導者の一人ドリーン・ヴァリアンテも、伝統的に魔女の正装は裸体であると述べ、儀式中に裸でいることの意義を強調した。
ジェラルド・ガードナーは魔女が裸になる理由について、「彼女らがそのようにするから」「魔女の儀式はそうしなければならないから」「魔女術は石器時代の宗教がルーツになっており、古い時代の様式が残っているから」「キリスト教から見て本質的に邪悪なものだから」などの仮説を挙げた上で、魔女たち自身の言である「裸になることによってのみ力が発揮できる」という理由が説明として最良であると述べている。
「魔女」 ウィキペディア 『サバトへの出発』(アルベール・ジョゼフ・ペノー)
”ヒト”のオスから、生殖の主導権を奪い、もしかすると、他の人類を滅ぼすに至った「魔女」の力の源は、ご存知の通り「裸」だったのです。
そして、裸が生まれた場所といえば・・
これらには共通して、ヴィーナスの裸身と海、貝殻の小舟が描かれている。というのも、神話ではヴィーナスは海で生まれたことになっている。
ヴィーナス——ギリシャ神話ではアフロディテと呼ばれる美しい女神は海で生まれた! ONTOMO
我々ホモ・サピエンスの祖先は、7万年前に絶滅の危機に瀕した時期があったようです。その危機を乗り越えるため、種、遺伝子の存続のために起きた、メタモルフォーゼが「魔女」の誕生だったのかもしれません。
奇跡の変身物語
それにしても、女性の美しさ、魅力というものは実に不思議です。
バークにとって、女性美とは「たいてい弱さと不完全さを伴っている」ものだった。さらに、女性自身が意図的にそうしていると論じた。女性たちは「舌足らずな話しかたをし、弱さや病気すらも装うためによろよろと歩くことを学んだ(中略)[なぜなら] 苦しむ姿の美しさこそ最も人の心を打つ美しさだからだ」
『ヴィクトリア朝 病が変えた美と歴史』 キャロリン・A・デイ
「弱さ」という自然界での生存には不利であるはずの特徴が、強い選択圧を獲得する奇妙な構図になっています。これは何かの社会的な影響と言うことではないでしょう。
男性の女性への好みに「強さ」が上ることは、ほとんど全くないことは明らかです。
それに対して男友だちの間では、つき合っている相手の学歴やキャリアが興味の対象になることはほとんどありません。「お前の彼女、美人なの?」のひと言で終わってしまいます。
モテ男とエロ資本あり女しか結婚できない悲劇、橘玲氏「少子化は自由恋愛の帰結、弱者男性と上方婚女性が大量発生」 JBPRESS
そもそも、なぜ私たちは、揃いも揃って白い肌を好むのでしょうか?
男性がどの人種の女性を好むかを見ると、アジア系、ラテン系、白人の男性の多くは自分と同じ人種の女性とつき合いたいと思っています。特徴的なのは黒人男性で、アジア系やラテン系の女性よりも黒人女性を低く評価しているのです。
一方、女性がどの人種の男性を好むかを調べると、黒人の女性は黒人の男性とつき合いたいと思っています。この結果は、アメリカにおける黒人女性の苦境を示しています。彼女たちは黒人のカレシを探していますが、黒人の男性は別の人種の女性に興味を持っています。さらに人種別の魅力度では、アジア系、ラテン系、白人の男性にとって、黒人女性の魅力は平均を25%も下回っています。黒人の女性が満足のいくパートナーを見つけるのはものすごく大変なのです。
しかしこれは、日本人をはじめアジア系男性にとっても他人事ではありません。これも予想がつくでしょうが、アジア系の女性は、自分と同じ人種よりも白人男性とつき合いたいと思っているからです。
日本人の女の子はモテるけど、男の子はモテない? Yahoo!ニュース
ようは、なぜ「ヴィーナス」はモテるのでしょうか? 調べて見ると、これを文化的概念で説明しようとするページがよく見つかるのですが、的外れだと思います。
これは、明らかに生得的な選択圧です。しかし、その本当の理由が意外なほどに見つからないのです。ですから、お得意の推測に頼るしかないのですが・・分からん!・・・の状態から一週間。ある私的な出来事が、あっさりと解を与えてくれたのです。
つい先日、サッカーをやったのですが、私のチームのビブスが黒だったのですが・・・味方が見えねえ・・。黒は他の色に紛れてしまって、瞬時に識別がしづらいのですね。その瞬間、謎が解けたのです。ヴィーナスが白い理由は、これだ!

三度登場。テキサス大心理学教授のキャスリン先生。
白い肌、金髪、青い瞳。白人がモテる理由は、ズバリ目立つから! ただ、それだけ。これは差別ではないはずですが、黒人がどんなに魅力的だったとしても、残念ながら、他の人種に比べて見えにくいのですよ。
お客さまからよく相談されることのひとつに「何色が目立つのか」ということがあります。そのときに決まって「背景によって変わりますが、基本的には白です」とお答えします。
少々、専門的な話しになりますが色彩を色の三属性(色相、明度、彩度)によって表現するマンセル・カラー・システムという体系があります。
色相(しきそう)は赤、黄、緑、青、紫といった単なる色の違い。
明度(めいど)は色の明るさ。
彩度(さいど)は色の鮮やかさ。ではその3つ(色相、明度、彩度)のうちどの差を真っ先に脳が認識するかということが大事になってきます。
「13.なぜ白地が目立つのか。」 デザインのぼりショップ
もちろん、どれも大切なように思えますし実際、私たちはすべてにこだわって制作してます。
ただ、真っ先に「バーン」と脳が認識するのは明度差なんです。明るいか暗いかを認識します。その次が色相差、彩度差の順になります。
私たちホモ・サピエンスの祖先は、人類のなかでも目立つところのない存在でした。しかし今から、約7万前ほど前、絶滅の危機に瀕したことにより、毛皮を脱ぎ捨てて裸となり、唯一の無二の輝きを放つ姿となったのです。それは、自然を超えた「魔」とすら言えるほどの力でした。
目立つことは本来、捕食者に襲われるリスクを高め、生存には不利のはずですが、当時の地球には、すでにヒトの生存を脅かすほどの捕食者は存在していなったのでしょう。恐竜がご存命であれば、こうはならなかったかもしれませんね。
そんな奇跡の「変身物語」こそが、「女性」の真実ではないでしょうか。
そして「カミ」は「魔女」を封印し、「女」を「雌」に戻す気なのです。