この予想はずっと外れ続けているのですが・・

ベセント氏は書簡で「債務上限の一時停止や引き上げに失敗すれば、わが国の米金融システムが大混乱に陥り、安全保障と世界的指導的地位は低下する」と述べた。

米財務長官、債務上限で7月中旬までの対応要請 8月の資金枯渇警告 ロイター

今度こそ、本当にあり得るのではないですか? だって、絶賛、世界的指導的地位低下中なのですから。

「カミ筋」と「グローバル筋」が再び激突

ワイルズ首席補佐官(68歳)とミラー次席補佐官(39歳)の「母子コンビ」が謀って、政権要路を占める、特に NSC内の対中強硬派のウォルツ氏以下、ウォン、ファイス、ブードリー、そして情報担当上級部長のブライアン・ウォルシュ氏らを一掃する腹積もりというのだ。

懸念されるのは、トランプ氏が権力中枢を「アメリカ・ファースト派」で固めて、さらに内向き志向強化路線に突入することだ。それはMAGA純化路線と言っていい。それ故に市場を熟知し世界貿易システムの機能を掌握、且つマーケットも熟知する国際協調派のベッセント氏の「身」を心配するのは筆者だけではあるまい。

【ベッセント氏の身も危ない?】「MAGA純化路線」が懸念されるトランプ政権内部の熾烈な「権力闘争」 現代ビジネス

最近、この構図で書いていたので懐かしい感じすらしますが、この戦いはずっと続いているのです。当ブログ通称、旧「ロンドン筋」こと「カミ筋」と「国際協調派」の一騎打ち。「カミ筋」の目的は、もはや疑い目なく明らかで、ベッセント氏が語ったように、金融危機を引き起こし、米国の「安全保障と世界的指導的地位は低下」させることですね。

しかし、この試みはずっと国際協調派により、失敗し続けています。だから、当ブログの予想は外れ続けている、と考えていいでしょう。

とはいえ、有事の際に買われるはずの米国債が売られた事実は、政権ブレーンにとって「想定の範囲外」だったはずだ。貿易・製造業担当上級顧問を務めるピーター・ナバロ氏や大統領経済諮問委員会(CEA)の委員長であるスティーブン・ミラン氏らに代わり、スコット・ベッセント財務長官が表に出てきた理由も頷けるところである。

トランプ政権にとって追加関税の最大のターゲットは中国だったわけだが、米国債が売られたことで、このゲームは中国に有利な展開となった。4月上旬に米国から資本流出が生じた際には、中国政府なり傘下の政府系金融機関が、米国政府を圧迫すべく、保有している米国債を売却したとまことしやかに伝えられている。

真偽はともかくとして、追加関税の問題が解決しなければ、中国が本気を出して米国債を売る展開が意識される。仮にそうならなくても、その思惑だけで債券市場はパニックに陥ること必至である。こうした危機感を急速に高めたからこそ、ベッセント財務長官らは中国の何立峰副首相との間で合意を取り付けようと躍起になったのだろう。

習近平は「アメリカの急所」を突いた…トランプ政権が中国との”関税戦争”にあっさり敗北した理由 president ONLINE

しかし、何度失敗しても、繰り返し繰り返し攻撃は続き、最終的に彼らの目的は達成されると思います。なぜって、彼らは「カミ」なのですから。

この間、トランプ政権はイギリスとの間で相互関税に関する協議を早々にまとめたが、それが可能だったのは両国間の貿易のボリュームが限定的だったからに過ぎない。トランプ政権にとって、交渉の本丸はあくまでEUだ。そのEUに対して自国に有利な条件で交渉を進めようとすれば、かえって欧州マネーの米国離れを加速させる。

イギリスとの間で貿易協定を結び、EUと対峙する構図は、元々「合意なき離脱」後のジョンソン政権とトランプ政権の間で計画されていたものです。

英国が今年1月に離脱した欧州連合(EU)を相手にする貿易交渉が、大詰めを迎えている。ジョンソン英首相にとって、悩ましいのが米国の政権交代だ。親EU路線を取るとみられるバイデン次期政権を意識し、強気だったEUとの交渉姿勢を軟化させるとの見方が広がっている。

(中略)

ジョンソン氏が態度を和らげるとの観測は、アイルランドにルーツを持ち、親EU路線とみられているバイデン氏が米大統領選で勝利したことで強まった。

もうトランプ氏には頼れない 英首相、EU交渉で軟化か 朝日新聞

しかし、2020年の大統領選でトランプが敗北、この計画は頓挫されたかに思われました。しかし、結局のところ4年延期されたに過ぎなかったことが明らかとなっています。

そして・・

英イングランド各地で1日、下院補選と地方選挙があり、ナイジェル・ファラージ党首が率いる野党「リフォームUK」が大きく躍進した。昨年7月の総選挙で圧勝して政権交代を実現した労働党のキア・スターマー首相にとっては、国民の支持を問う初の選挙だった。今回の結果を受けてリフォームUKは、労働党と保守党というイギリス政界の二大政党に対抗する、最有力の挑戦者としての地位を固めた。

ファラージ氏率いる野党「リフォームUK」が大躍進 英下院補選と地方選 BBC

このニュースを見たときは、思わずニヤリとしてしまいました。

「夢の世界」の終わり

日本でもですが、本場はもっとえげつないようですね。

ディディの元恋人、乱交パーティー「フリークオフ」の実態を法廷で証言 薬物や虐待行為について語る

ELLE

当時、東スポに、「国土安全保障省が25日、〝軍レベル〟の捜査員を動員し、ロサンゼルスとマイアミにある豪邸中を家宅捜索した」と報じられていたやつですね。トランプと軍が悪魔の性的人身売買人と戦っているというQアノンの主張を完璧になぞる内容だったのですが、その記事は、今はなぜか消えています 笑

ただ、世界的に「夢の世界」が「クソどうでもいい世界」に落ちぶれつつあることは間違いないでしょう。私が期待していた動きで、一番進展しているのがこちらになるでしょう。

そして、逆に、当ブログが首を長~くして待ってい展開はこちら。

「科学の夢」の終わり

米厚生省、子どもと妊婦への新型コロナワクチン接種推奨中止へ=WSJ

ロイター

こちらも、ついに来ますかね。この物語もこのまま終わりとは、到底思えなんですよね~。これは、国際協調派の抵抗でどうにかなるものではないと思われ、単にタイミング待ちだと思います。

軍事、情報、医学、科学の分野は、完全に「カミの領域」なのでしょうからね。

と言う訳で、皆様はこの展開を楽しめておりますでしょうか。私は、もう面白くてしょうがないです。とは言え、油断すると、うっかり実際に被弾してしまう可能性もあるため、野生の勘を鍛えねば、と思ってます。

最も巧妙な人たち

そんな中で、最後に、ここ最近で最も感動したのニュースをお伝えしましょう。

日本については、国内保護主義と非関税障壁を組み合わせ、自国市場を最も巧妙に守っていると発言。

EUとの関税交渉の優先度「非常に高い」、日本は最も巧妙-ナバロ顧問 ブルームバーグ

これは日本の政治家に対する、「最強の敵」つまりは、「カミ」からの最大級の賛辞と言っていいでしょう。

中村日銀委員、金融政策は「当面現状維持が適当」-米関税の影響懸念

中村日銀委員、金融政策は「当面現状維持が適当」-米関税の影響懸念 ブルームバーグ

今、政策金利が高かったら、どうなってんだ? 流石に、馬鹿でも分かんだろ。

ありがとう、麻生さん、安倍さん、岸田さん、石破さん、その他の日本の政治家の皆様。やはり、あなた方は世界の最高の政治家たちでした。本当、今、日本に住んでてよかったです。

そのことに気づけただけで、このブログを書いて来た意味としては十分だと感慨深い今日この頃です。