FRBのウォーシュ議長が、利上げを示唆したことで昨日の米株式市場は下落しました。

米連邦準備理事会(FRB)のウォーシュ議長は28日、米経済シンポジウム「ジャクソンホール会議」で講演した。基調的なインフレ率が目標の2%に向かって鈍化して​いるとの確信が得られなければ、FRBには「やるべき仕事がある」と述べ、物価上昇圧力の抑制に向けて‌追加利上げが必要となる可能性をこれまでで最も明確に示唆した。

FRB議長、利上げに含み インフレ持続なら「やるべき仕事」 ロイター

ここ最近、ブログとFacebookページの更新頻度が低下していますが、決して私がやる気をなくしたわけではなく、すでに書き尽くした状態であり、新たにお伝えしたいことがないからです。

今回の話も繰り返してお伝えしてきた話題ではありますが、なぜこのタイミングで再び書くのかと言ったら、

「利上げの影響により、不動産市況が硬直している」との話を、職場の偉い人から聞いたからです。

つまり、ついに来たというわけなのです。

時は来た?

で改めて、ニュースを探ってみると・・

東京23区の中古マンション価格、上昇局面終了か 賃料も横ばいに

日本経済新聞

ドンピシャな記事が、8月3日に日本経済新聞に出ておりました。

「都心6区の中古マンション売り出し価格が下落した」という報道がありました。一方で、その他の23区では引き続き上昇傾向が続いているとも報じられています。

情報が「玉虫色」であることが、ここからも伺えますね。で、現実はどうなのかというと・・

しかし売り出し価格はあくまで売り主の希望価格であり、実際に市場で成立した価格とは異なります。そこで今回は成約データを用いて東京23区中古マンション市場の実際の価格動向を確認してみました。

分析には築年数や専有面積、駅からの徒歩分数、所在区など価格に影響を与える物件属性を統計的に調整した指数を用いています。例えばある月に築浅マンションの成約が増えれば、平均成約単価は上昇します。逆に築古物件や駅から遠い物件の成約が増えれば、平均単価は低下します。しかしそれは市場価格が変化したというより、売れた物件の構成が変わった影響にすぎません。価格指数はこのような変化をできるだけ取り除いたうえで価格の推移を把握するものです。以下はこの指数をグラフ化したものです。

価格指数だけから原因を断定することはできませんが、都心3区の市場では海外投資家から見た割安感がやや薄れたことも、価格上昇が一服した背景の一つかもしれません。ドル換算した価格指数で見ると、25年第4四半期に入ってからは調整局面に入っていることが分かります。

一方、城西や城北では一般の実需層が市場の中心と考えられます。物価上昇が続く中で住宅ローン返済や生活費の負担が増え、家計の購入余力が徐々に制約され始めている可能性があります。城南や城東についても現時点で価格は上昇していますが、家計制約の影響が徐々に表れ始めている段階と考えることもできます。

なにが言いたいかというと、当ブログの分析はドンシャですよということです 笑 しかし「玉虫色時代」なので、別の解釈では引き続き好況です、ともいえるわけですね。

一方、市場全体としては横ばいであっても、条件の優れたエリアや物件は引き続き価格が維持・上昇し、競争力の低い物件は伸び悩むという二極化がこれまで以上に鮮明になる可能性があるでしょう。

この見方が一番正しそうですか? 当ブログは一貫して庶民の味方、いや、見方ですけどね。

自作自演

この話ももう、十分ご存じと思います。

1980年代に起こったバブルでも日銀は澄田総裁時代に金融緩和していた。その資金は、住専(住宅金融専門会社)を通して、不動産会社やリゾート開発への融資を積極的に拡大した。その後、バブル退治と称して、三重野日銀総裁は政策金利を急ピッチに上げ、当時の大蔵省が不動産融資への総量規制を行ったため、不動産価格が値下がりし始め、バブルは崩壊した。

 こうしてはじけたバブル崩壊後に不動産担保の価値が暴落し、貸し付けた資金が回収不能(不良債権化)となり、膨大な不良債権を抱え、銀行やノンバンクが経営破綻した。

 日銀総裁がこの間変わったとはいえ、自作自演感は否めない。

ついにマンション価格の下落が始まった。不動産バブルを崩壊させる“天の声”の主 ダイヤモンドオンライン

でも、よい子にはこう解説されます。

本来、金利は景気が好調で物価が高いときに引き上げておかないと、景気が悪化して物価が下落したときに金利を下げる「景気刺激策」が実施できなくなります。
たとえば昨今のように物価高の状況で、リーマンショックのような不況が起きると、景気は一気に冷え込みます。 しかし、金利が低いままだと、日銀は有効な対策を講じられません。

つまり、物価が高いときは金利を上げ、物価が下がったときに金利を下げることが日銀の本来あるべき姿なのです。

金利上昇が不動産市場に与える影響とは?金利のメカニズムと対策を解説 スターツCAM株式会社

「本来、金利は景気が好調で物価が高いときに引き上げておかないと、景気が悪化して物価が下落したときに金利を下げる「景気刺激策」が実施できなくなります」

だって・・馬鹿だなあ・・書いている人、本当にそう思っているですかね? 

「金利を引き上げることで景気が悪くなるので、そうなったら、正常化します(金利を下げます)」

でいいんじゃないですか? 言い方ひとつですけど、うちの方が分かりやすくないですか?

金利が景気を悪くすることは明白な事実ですが、すでに不動産市況に悪化の兆候があるにもかかわらず、日銀が利上げを拒めない状況に追い込まれているところに、ものすごい巨大な流れを感じますよね。

日銀が7月30―31日に開いた金融政策決定会合では、基調的な物価上昇率が2%に迫る中で、物価がさらに上振れるリスクに警戒が必要だとして利上げペースの加速や局面変化に言及する意見が相次いだ。日銀が10日、7月会合の「主な意見」を公表した。

日銀では、累次の利上げにもかかわらず、金融​環境がなお緩和的な現状への危機感があり、9月の利上げも排除すべきでないとの見方が出ている。7月の決定会合では賛成多数で政策金利を1%で据え置いた。会‌合後の記者会見で植田和男総裁がタカ派的なスタンスを示したことや、日米協調の為替介入により、市場では9月の利上げ観測が高まっている。

日銀7月会合、利上げペース加速の言及相次ぐ 「局面変化」の指摘も ロイター

なんでそうなったかというと、最後のところにかいてあるですが、「日米協調の為替介入」ですね。

今回、日米は足並みをそろえて協調介入に踏み切ったが、米国は今後、日本への要求を強めてくる可能性がある。利上げに否定的な高市の姿勢がいつまでも容認される保証はない。みずほ証券シニアマーケットエコノミストの松尾勇佑は「米当局は、協調介入と日銀の利上げはセットだと考えている」と断言する。

円安打開のため「大きな借り」作った日本政府、米国が求める「転換」…日銀への「利上げ圧力」高まる可能性 読売新聞オンライン

日本政府(日銀)は、「ヤクザ」に借りを作った状態にあるわけです。これを植田総裁の意思で跳ね返すことは不可能で、日銀の今後の継続的な利上げは確定的です。

余談ですが、映画『ゴッドファーザー』の冒頭は、ある男が「ドン」に、娘に乱暴したチンピラへの復讐を頼みに来るところから始まります。「ドン」は、ある男がその義理があるにも関わらず、これまで顔を出さなかったことを責め、男はこう釈明します。

「ドンに借りを作るのが怖かった」

「ドン」は、こう答えます。

「金はいらない。そのクズを処分しよう、お前が友人ならな」

「日本との友好の証だ」米の円買い協調介入でトランプ氏「日本、支援求めていた」とも

産経新聞

まるで映画のような震えが走るほどの・・・こういうのを神展開っていうんですかね・・・。一部の人から、「悪魔の仕業」ではないかと噂されるのも無理はないですね。私も最初はそう思っていたんですけどね。でも、ホントは「ゴッドファーザーの仕業」っぽいですよ。

え? 「ゴッドファーザー」は悪魔じゃないのかって? いや文字通り「ゴッド」でしょ。

↓「男の友情」が、ピンとこないという方のためにAI解説

冒頭の象徴的なシーンと友情

映画の冒頭、葬儀屋のボナセーラがドン・ヴィトー・コルレオーネに娘の復讐を頼みに来ます。ヴィトーは金銭ではなく、将来自分に「友情(忠誠と恩義)」を返すことを条件に頼みを聞き入れます。マフィアの世界における友情とは、単なる親愛の情ではなく、貸し借り(恩義)に基づいた絶対的な結びつきを意味します。

共犯者

「不動産バブルは崩壊する」のではなく、「不動産バブルは金融庁が崩壊させる」あるいは「退治する」のである。

ついにマンション価格の下落が始まった。不動産バブルを崩壊させる“天の声”の主 ダイヤモンドオンライン

話を戻しますが、バブルには「金融緩和」の他に共犯者がいたのです。

そこで、今回の不動産バブルはどこで起きているかを特定する必要がある。都心の新築マンションが急騰しているのは外国人が買っているからではないかという国会答弁に始まり、国土交通省が登記簿(誰が持っていて、誰が融資していて、転売しているか)を調査して発表している。

その結果、外国人の購入割合は数%に過ぎないうえに、転売はほとんど行っておらず、短期転売で荒稼ぎしているのは主に日本の法人だとわかった。日本の転売ヤーへの融資は弊社調べでは、信金・信組が54%、ノンバンクが38%、地銀が8%、都市銀行は0%であった(前回記事《不動産高騰は外国人のせいではありません。タワマン転売で“悪質な”バブルを生んだ「共犯者」たちの正体》)。

 幸いにも、1980年代のバブルの様に、全国で地上げやリゾート開発が行われ、不動産価格が上がっているわけではなく、今回は都心の分譲マンションで局所的に起きている。分譲マンションは本来、自宅として企図され、販売されているものである。

それは、「転売ヤー」だったのですね。その「共犯者」にも、不穏なニュースが出てきたのが気になるところでしょう。

金融庁は今夏にも、地方銀行や信用金庫・信用組合の与信管理について調査に入る方針だ。破産したクレジットカード決済代行の全東信(大阪市)に多額の融資をしていた金融機関を中心に審査体制などを点検する。大口の貸し倒れなど同様の事案の発生を予防する狙いがある。

地銀・信金の与信管理、金融庁が点検へ 全東信破産でリスク精査 日本経済新聞

ようは、不動産好況の両輪だった「金融緩和」と「転売ヤー」がどちらも追い込まれている状況にあるということです。ご参考にこちらも・・

【出口を失った転売業者に”倒産の足音”】牧野知弘氏/暴落か調整か”今が境目”/売値1億でも成約は7000万/価格高騰は外国マネーだけではない/2030年は大相続で家余りへ

TBS CROSS DIG

最後に「ドン」の本国は、どうなのかを見てみましょう。

2026年は、アメリカの住宅市場において、過去10年以上ぶりに最悪の水準となるかもしれないと覚悟しておく必要がある。

これはマクロ経済調査会社のキャピタル・エコノミクス(Capital Economics)の見解で、同社はアメリカの住宅業界の大幅な減速が数年間続く可能性があると予測している。

同社が最新の住宅市場の見通しで記したところによると、2026年の年間住宅販売件数は、年末までに約470万件に落ち込む可能性があり、これは2011年以来最も低い販売ペースとなる。

2025年にわずかな回復を見せた後、住宅販売は2026年に入って低迷しており、その主な要因は借入コストの再上昇である。市場ではインフレへの懸念が高まり、連邦準備制度理事会(FRB)による利上げが予想されており、これが住宅ローン金利を押し上げる要因となっている。

高水準の住宅ローン金利は住宅市場にとって大きな制約となっており、多くの既存住宅オーナーが低金利で組んだローンに縛られた状態が続いている。一方、住宅購入を検討していた層も市場から遠ざかっている。

「経済成長が強まっても、住宅市場にはさほど恩恵をもたらさず、構造的な停滞から抜け出せないだろうと我々は予想している」と同社のエコノミストらは記した。

アメリカ住宅市場は、2011年以来最悪の年へ。知っておくべき3つの警戒すべき予測 BUSINESS INSIDER

つうかさ、ウォーシュ氏を指名したの低金利が大好きなトランプさんじゃないですか! おかしいだろ! いや、トランプが「ドン」じゃない? まあ、そうかもしれんけどさ。

そういうわけで、不動産不況突入に心の準備くらいしておいても、無駄ではなそうだと思う、今日この頃です。