選挙で国民のヒーローとなり、圧倒的な支持を取り付けたギリシャのチプラス首相の運命やいかに!? と言うことで取り上げてまいりましたが、そろそろ結果が出そうなので結びたいと思います。

 

さて、結論から言うと彼は単なる「坊ちゃん」でした。夏目漱石の小説『坊ちゃん』では、主人公が庶民派ヒーローとして読者の心をつかみますが、
「痛快ばかりも言っていられない。要するに坊ちゃんは敗退するのである

という物語です。

 

ですから、チプラス首相が政権をうまく維持していくためには、「偽物のしたたかな坊ちゃん」である必要があると書いてきたのですが、彼はそんなしたたかさはまるでな持ち合わせていなく、デフォルトまっしぐらの様相となってます。

 

そんな彼の言質を疑いもせず、緊縮財政への反発心だけで投票を行ってしまったギリシャ国民は総坊ちゃん状態で名小説が示唆する敗退という運命をたどるしか道はなさそうです。最終的にはそれがギリシャ国民の幸せへの道という見方も多いようですから、そうなることを祈るばかりです。

「私は今より一層淋しい未来の私を我慢する代わりに、淋しい今の私を我慢したいのです」

チプラス首相が「今より一層淋しい未来の私」になるのは、予想通り、とても速かったと結論付けともよさそうな情勢となったようですね。ここから一髪逆転をするには、全員に土下座して謝るくらいしかないんじゃないでしょうか(笑)。彼が淋しい私でなかったのはとてもわずかな期間だけだったのではないでしょうか。