原発の代替案をごく真面目に考える
さて、最近話題に上ることの多い原発ですが、等ブログでは東日本大震災直後から、高まる「脱原発論」に対し、それはできないはずだと主張してきました。
当初はこんなことを言うと、それはものすごい反発が返ってきましたが、最近はそんな空気も少し変わってきて、
「あれ? もしかして、やっぱり無理なんじゃ・・」
となってきている気もします。
とは言え、私は原発を推進しているわけではありませんので、よく言われる「反対するならば代替案をだせ」と言う至極真っ当な声に、等ブログなりに答えたいと思いました。
その答えは実はとても簡単です。原発の代替案というよりも、原発を使う生活の代替案でしょうか。
それは「電気を節約すること」です。
なんだそんなこととお思いになる方もいるかもしれませんが、私はその答えはこれしかないのだと真面目に思っています。
武田鉄矢さんがTVで「原発を止めたければ放送を6時間止めるくらいの覚悟が必要」
とおっしゃっていたようですが、これはまさにその通りです。
電気を使わない「アーミッシュ」、彼らが答えを知っている
アーミッシュという宗教集団がいます。彼らは移民当時の生活様式を保持し、農耕や牧畜によって自給自足の生活をし、そして、電気を使わないそうです。
そんな彼らの生活様式をまねれば、当然原発など必要ありません。そんなことは現実的ではないと思われるでしょう。でも、これが実は唯一の現実的な代替案だと思うのです。
ちまたに溢れる都合のいい「夢」
では、それ以外の方法は? リニアモータカーみたいな化け物を動かすには、自然エネルギーなんて生ぬるい物ではダメなことは知識がなくても、感覚で分かります。
でも、「いつかは安全で高出力のエネルギー装置を誰かが作ってくれるんじゃないか」
これは小泉元首相が言ってたやつですが、等ブログ的にはこれが一番危険で非現実的な思想になります。
なぜなら、この考えの末の原発だからです。原発は安全でクリーンな夢のエネルギーとされていたのです。この考えはリスクを認識する感覚さえ麻痺させます。人間の欲望に対する悪魔のささやきのようなもんです。
核融合炉を使った発電装置を米のメーカーが開発し、原発よりはるかに高出力で安全と謳っているようですが、私には全く信じられません。ノーリスク・ハイリターンなものなどないというごく当たり前の事実を認識しているからです。
「頭のいい科学者が何とかしてくれる」
なんて都合のいい夢物語を信じていたら、疑うことすら出来ません。これはすなわちリスクから目を背け、その結果、危機を招く可能性を高めることになります。
我々の現実的な選択肢
ですから、私たちのこの先の現実的な選択としては、
①アーミッシュのように電気を使わない、もしくは節約する生活をする
②原発やさらなる危険を秘めた後継のエネルギー装置のリスクを最大限認識しながら使う。
の2択しかないでしょう。そして、この二つであれば、②が選ばれるでしょうから、私は脱原発などできないとみているのです。
それとも、もしかすると、どこかに火の鳥がいて、私たちを幸せに導いてれるという夢物語を信じ続ける? それは①や②を考えるより、はるかに楽なことは確かなんですよねえ。