こんな記事が出てました。

こうした「物価高」を要因とした倒産は徐々に割合が高まっており、22年7月の建設業倒産では1割超が物価高を要因としたものだった。また、22年度の人手不足倒産全体のうち4件中1件は建設業が占めるなど人手不足も深刻化しており、建築士や施工管理者など業務遂行に不可欠な資格を持つ従業員の離職で事業運営が困難になったケースも目立つ。その結果、建設現場で「資材が来ない」「予算よりも価格が高い」「人がいない」などの常態化により、工期も「ずれ込む」悪循環が発生しやすい環境となり、中小建設業の倒産を押し上げる要因となっている。

建設業の倒産が急増、3年ぶり増加 経営を襲う「三重苦」 工期長期化・人手不足・資材高で、中小建設の苦境鮮明に PRTIMES

はあ~そう言えば、物価高になれば景気がよくなるって言ってたの誰だったかなあ。ちなみに日銀はそうは言ってないんですよ。さて、この問題の解決法は、実はとっても簡単です。値下げして、賃金を上げる。そして、無理な仕事は受けない。経営者が、その気概を持てばいいだけです。

「景気は気から」は、本当です。

インフレの本当の理由

2020年のコロナ発生以来、当ブログは、今後インフレになるのは当たり前のことですよ、とお伝えしてきました。当時は、ほとんどの経済学者は、コロナでデフレになると論じていまして、世界のあまたの権威が、匿名の個人ブロガーにワンパンKOされるという異常事態となったわけです。

世界最高の経済学者であり、現在の米国財務長官であるジャネット・イエレン氏は「私が間違っていた」と発言し、その潔さには格を感じさせましたが、おそらくいや、間違いなく彼女は、間違いを予め知ってたはずです。

渡辺教授:インフレの原因として日本でよく言われるのは(ウクライナでの)”戦争”だと思いますが、”戦争”自体はことしに入ってから始まったことですよね。でもインフレ自体は実は2021年の4月ごろからアメリカやヨーロッパで起きていました。つまり”戦争”がインフレの主因ではないというわけです。考えられるのは何かと言うと、パンデミックだろうと思います。

物価上昇が止まらない…半世紀ぶりの世界的インフレはなぜ起きたのか NHK

今更偉そうに言ってんじゃないよという所ですが、そのワケについてはどこよりも分かり安く解説してきたと自負しております。しかし実は、私が解説してたのは、あくまで理論的な話であって、実際の理由ではなかったのです。

もっと、真に迫る根本的な原因があります。インフレは、自然に起きたわけではありませんよね? つまり、なぜ起きたのか?の答えは、「値上げしたから」が正解なのです。

これもチョ~アタリマエ~なんですが、意外と見落としがちな視点なのですね。どんなに要因がいっぱいあっても、誰も値上げしなければ当然、インフレにはなりません。値段は当然ながら、人が決めているのでね。

コロナ初期のマスク騒動を思い起こせば、理解は簡単です。今回は、誰かが値上げのGoサインを出したわけですが、それは資源の所有者でしょうね。

不景気は格差拡大が最大の要因

不景気の最大の要因は、格差の拡大以外にないと思います。

昔から言われるのは、インフレが起こるとき、社会的弱者が犠牲になることが多いという点だ。社会全体に格差への不満が高まり、不平等を恨む人が増加する。すでに日本にはそうした予兆が感じられるが、インフレが続くことはますますその傾向を強くするだろう。静かに忍び寄るインフレにもっと警戒心を持った方がよい。

コラム:忍び寄るインフレ課税、格差拡大し不満増幅する構図=熊野英生氏 ロイター

「インフレは景気をよくする」と言うばかばかしい作り話に、純情な庶民はコロッと騙されてきたわけです。そもそも資本主義は、金持ちが儲かることで庶民が儲かると言う、涙ぐましい美談を真に受けないと成立しないシステムです。

Qコロナなのに資産が倍増の理由は?

A新型コロナウイルスの感染拡大が続く中、各国は大規模な景気刺激策を行ないましたが、その結果として、おカネが株式市場などに流れ込み、資産家がもっている株式や金融資産の価値が上がったんです。人々の暮らしを助けるための景気刺激策が、お金持ちのもつ資産の価値も押し上げ、富が富を生む形になったんですね。

格差拡大!物価上昇!その影響と課題 NHK

お金持ちが儲かり、私たちに分け前を与えてくれることで、みんなが豊かになると。要は、資本主義というのは、最終的に社会主義化することを期待するイデオロギーだ、ということになりますよね。で? いつ? どこで? はやく、はやく~ずっと待ってるよ。

彼らの愛を信じるか信じないかは、あなた次第です。

信じる者は救われるという人は良いのですが、私は心が汚れていて、どうしても信用できないので、お金持ちたちにこう主張した方がいいのじゃないか?と考えているのです。

賃金上げて、値下げしろ!

賢い経営戦略

ひとことで言えば「なか卯の親子丼40円値下げは相当に頑張っている」ということなのです。でもそこだけピンポイントで値下げをすることで大いに話題になるから値下げに踏み切った。そして実際に訪店してみて賑わいを確認してみると、その戦略の効果は確かにあったのだというのが私の認識です。

なか卯、卵高騰でも「親子丼40円値下げ」のカラクリ 経営への影響は?「逆張り戦略」の裏を読み解く 東洋経済オンライン

私も、なか卯のこの戦略は巧みだと思います。投資すなわち経営戦略と、言論は、逆張りが基本だと思っています。

言論は正しいことを言うのが、目的じゃないと思うんですけどね。人を殺してはいけないよね~って力説しても価値はない訳です。人の思考に選択肢を増やすこと、それが一番の役割ではないかと。共感とか、割とどうでもいい。

ちょっと話がそれましたが、値下げという逆張りは、今の経営戦略としては正しいですよということが私は言いたいのです。普通に考えれば、分かるじゃないですか。他が値上げしまくっている時に、自分たちだけ現状維持したり、値下げしたらそりゃ、客はそこに殺到しますよ。

特に便乗値上げは最悪の選択であることは、はっきりと示しておきましょう。必需品以外は売れなくなるでしょう。いつも行っていた喫茶店が、コーヒー一杯400円から500円に値上げされていたんですが、もう行くの止めた~になりました。この感覚は、決して私だけじゃないはずです。安易な値上げは、今はダメです。

でも、賃金は上げてください。出来るだけね。

ひろゆきさんは、群馬県の農家では人手不足を補うためベトナム人や中国人の外国人の技能実習生に頼っている現状で、労働者が2人足りないと年間約1千万円の減収になるという一部報道を添付。これに関して「『年収400万円払って日本人を雇えばいいじゃん』としか思えないおいらです」と自身の考えをつづり、さらにこう続けた。

 「賃金相場よりも安く雇って利益をあげたいというブラック企業が減ったほうが社会が良くなると思います」

ひろゆき「年収400万円払って日本人を雇えばいいじゃん」農家で外国人の技能実習生に頼っている現状に疑問 中日スポーツ

これはまったくもって、その通り。外国人労働者を雇わないと、現在の経済水準を維持できない!って言う人もいますけど、馬鹿かと。人口が減ってくのに、同水準を維持しようなんて考え自体が変ですよね。

では、私の言う通り、値下げして賃金を上げた場合、どうなるでしょう。少なくとも短期的には、企業収益が減るでしょう。そうなると、株価が下がります。

はい。だから?

もちろん、可能な範囲での話をしています。特に大企業は余力あるでしょう? 日本の大企業の経営者たちが、みんなでこう言う気概を見せてくれれば、格差は縮小され、もう間違いなく、日本の景気は良くなります。

今がまさにその時だ!

まあ、ちょっと無理だろうなあという話ではありますが、経済学はそもそもからっきし間違っているため、こんな正論から書かなければならないということです。

正論が逆張りになっちゃってるんですねえ。そして、最後にもう一度これ。

資本主義は、最後に社会主義を期待させるイデオロギーである。

期待をさせるだけ、これこそ、資本主義の最大の矛盾と言うか嘘でしょうね。これで資本主義と社会主義が喧嘩させられている理由が、分かりましたね。

資本主義と社会主義、お金持ちとそうでない人が、仲良くなってしまったらとっても困る人、彼らが争いの発起人ではないでしょうか。