対岸の火事ではないという批判
フランスで悲惨なテロ事件が起きましたね。現時点で150人以上が死亡しているという、本当に凄惨な事件であります。
ネットで情報を集めてみると、気になったのは、
「報道が少なすぎる」
「その重大さを伝えないマスコミはどうなっているんだ!」
という声です。
確かに、テロ事件の規模、凄惨さから考えると、特番などが組まれるてもおかしくないのですが、TVメディアは淡々としています。その理由についても、色々書かれており、
「大々的に報道することはテロリストの利益であるため、敢えてしない」
というような見解もありました。
なるほど、とも思いますが、真偽のほどは分かりません。ですが、私個人の考えでは、いい、悪いはおいておいて、やはり、
単に対岸の火事としか認識していないだけでは・・・?
という気がしています。
対岸の火事の方がいい理由
なぜか? その理由を書いてみたいと思います。
今回の事件はISが首謀だとして、フランス(欧米)とISの戦争なわけです。以前、戦争というものは、”ナワバリ争い”だと書きました。つまり、土地の奪い合いなのです。
世界地図を見てみると、わかりやすいと思いますが、ヨーロッパと中東は近い、ですよね。単にこれだけのことが、争いの主因になります。事実、歴史上、中東と欧州の間では、何度も大規模な戦争が起きているわけです。
古くは十字軍の遠征というのもありますが、そこまで古いと分かり安いのですが、十字軍の遠征なんて、当時の日本には何の関係もないわけです。理由は遠いからです。知ることすらできない話です。
今でこそ、文明の発達により、グローバル社会とか言って、近くに感じなくもない? ですが、自然に考えたら、遠い異国のお話なのです。その感覚は、今でもそうであるのが、当然ではないでしょうか。
「このグローバルな時代に何を言ってるんだ!」とお叱りを受けそうですが、逆に目の前に差し迫ったことと捕らえる方が不自然だと私は思います。いくら、インターネットが発展しても、急に人間の感覚が、切り替わるはずがありません。国際的なジャーナリストの方とは違うのです。
ISは本来は日本の敵になる根本的な理由がないです。
日本がISのテロの標的になるとか言われますが、遠い異国の日本を敢えて狙う理由が見当たりません。彼らも命を捨ててやっているわけで、そんな余裕があるとは思えません。確かに日本人も標的だとyoutubeで言ってましたが、先に喧嘩を売ったのは、安倍首相の方だったと記憶してますが、違うのでしょうか? まあ、影響を受けた末端や、オリンピックでのテロについては、無いとは言い切れないかもしれませんが・・。
戦争は適当な理由では起きません。自分たちの尊厳と存亡をかけた、生死を分ける戦いなのですから、冗談半分のような理由では起こりえないのです。
ISの残虐性は特別?
ISは残虐だから戦争になるか? 残虐は戦争の手段で、それは根本の理由には、なりそうもありません。そんな残虐行為だって彼らだけの特別なことではありません。数百年前までには、欧米も同様のことをしていましたし、日本だって戦国時代には、首を刈るなんて当然のように行っていたわけです。しかし、そんな彼ら、戦国武将は英雄なのです。もちろん、だから「いい」と言うことではありませんが。
日本の本当の敵になるのは・・
日本の敵になりかねない、いやもうなっているのは、中国です。理由は簡単ですよね? 安保法制もTPPも対中国戦略です。中国が勝手に海を埋め立て軍事拠点を作ったとしても、ヨーロッパ各国は見て見ぬふりです。対してアメリカは世界の覇者だから戦うのです。日本のためではありません。
「アメリカで起きたテロだったら、もっとニュースになったはず」
という書き込みもありました。私もそれはそのように思います。アメリカと日本はやはり、近い関係なのです。
テロ行為はもちろん、残虐極まりなく、犠牲者の方は、本当に不憫であると思います。許されるものでないことは明らかです。ですが、感情的に流されて、欧米の正義のために、中東での対テロ戦争に巻き込まれるのは違う、と書こうかと思ったのですが、そんなことはまったく杞憂、というのがどうやら今の日本の現実のようです。