先日、黒田総裁が国会で、

「為替がこれ以上円安に振れることはありそうにない」

と円安牽制とも取れる発言をしたことが話題になっていました。これによりドル円の為替は一気に122円台へ。

 

2週間ほど前に日本のFX個人投資家の通称「ミセス・ワタナベ」が巨額のドル売りを行っていたというニュースを紹介しましたが、今度は「ミセス・ワタナベ」はドル買いに動いていたようなのです。と言うことはつまり、再び日本の個人投資家は巨額をかられてしまったことになります・・・。そのきっかけは黒田総裁の発言。

 

イエレンの「優しさ」が世界経済を救う!の記事の中で、黒田総裁は投資家に対する優しさは全然持っていない、と書きましたが、まさにそんな発言です。

そして、今回ドル売りで儲けたのは海外ヘッジファンドと言われており、結託していたと思われても仕方ないタイミングと言うことで、専門家の方のブログでは黒田総裁への批判的な物が目立ちました。真偽はさておき、もしそれが意図的でない単なる失言だったとしても、日本の個人投資家への思いやりがまったくないことは確かでしょう。それは投資をしない国民への思いやりがないことと似ています。

 

ですから、そんな優しくない総裁の元ではこの先どこかで日本の経済はおかしくなっていくことは必至と見ていいんじゃないでしょうか。経済なんて一見むずかしそうなことも、実は人間的な心で動いていると私は考えています。

 

とは言え目先となると、牽制発言なんかで為替の動きが止まって逆に動き出したなんて話は聞いたことがないので、とうとう止まらない円安、株高の動きの序章が始まったということの象徴的な出来事の一つと解釈しておいていいのかもしれませんね。