昨今、凋落を言われることが多くなった「西側」ですが、情報の分野では依然として圧倒的な支配力を誇っており、中国など、足元にも及びません。

世界を支配する欧米の情報(諜報)網はもちろん秘密であり、また複雑に絡まっているため、正確な分析は不可能です。

それでも「知りたい」と思うのは人の常であり、ネット世界はその欲求に、支配者の許す範囲の答えを提供してきました。しかし、当ブログでは、一つの集合体と考えられてきた現代の情報(諜報)権力を、三つの派閥に分けることを行いました。

その結果得られた内容は、当ブログの独立的な国際政治分析の生命線であり、ひとつの到達点と言えるでしょう。

「陰謀論」のレベルは、超えているつもりです。

情報の真の支配者

中国・春秋時代の兵法書『孫子』の中に「彼を知り己を知れば百戦殆からず」という有名な一説があります。

 この格言にもあるように、あらゆる勝負事で勝とうと思うのなら、味方の戦力を把握し、その上で相手の戦力について正確な情報を素早く入手することが必須になります。特に、相手がどのようの行動に出るのかが事前にわかれば、勝利はぐっと近づきます。

大英帝国の繁栄を支えたのは「海底ケーブル」による電信網だった JBPRESS

情報を制する者は世界を制す、そのことを否定する人はいないでしょう。

フランスも、腕木通信を電信ラインに切り替えました。ベルギーでもブリュッセル―アントウェルペン(アントワープ)間に電信が敷設されました。スウェーデンでは1853年から電信の使用が増え、ロシアでは1858年から、モスクワ―サンクトペテルブルク間において使用されるようになります。

 ただこうした電信の敷設には、多額の費用がかかります。そう簡単に巨大な通信網を築くことはできません。

 ところがその巨大なインフラ事業に果敢に挑んだ国がありました。それがイギリスです。しかもイギリスはさらに巨額の費用と高度な技術が必要となる海底ケーブルを敷設し、国外に通信網をどんどん広げていきました。1851年に初めて英仏海峡を結んだイギリスの海底ケーブルは、20年後の1871年には長崎にまで達していました。1913年の時点で、世界の電信網の約8割はイギリスが敷設したものとなっていたのです。

海底ケーブルによる情報網は、イギリスの商業力を力強く押し上げました。ヨーロッパにおいてはオランダが、ヨーロッパ外ではポルトガルが築き上げた商業世界をイギリスは奪い取っていくことになりますが、その力の裏付けになったのが海底ケーブルを使ってもたらされる情報だったのです。

1,900年代において、情報覇権戦争を制したのは、イギリスでした。

世界中に張り巡らされた電信は、軍事情報や外交情報だけでなく、貿易の決済に利用されました。18世紀後半からは蒸気船や蒸気機関の発展により、世界の貿易は発展しますが、その決済を支えたのが主としてイギリスが敷設した電信で、決済の中心地となったロンドンは世界最大の金融街へと発展していきます。

そして、この覇権は現在も続いています。そう、現代の世界情報大戦の勝者は「ロンドン」です。負けたのは今回も「パリ」、そして「イスラエル」です。

これが世界三大情報(諜報)派閥という認識で間違いありません。

「ロンドン」の敗北で起きたこと

しかし、最強の「ロンドン」が常勝だったわけでありません。2020年の大統領選挙、「パリ」と「イスラエル」は強い共闘を見せ、「ロンドン」最高のタレントであるトランプを表舞台から葬りました。

その勢いに乗じ、「イスラエル」は同じく「ロンドン」のエージェントであると考えられるネタニヤフの排除に成功しました。

イスラエルで通算15年にわたって政権を維持し、イスラエルの「顔」だったネタニヤフ首相がついに退陣に追い込まれた。政治的な手腕については、「盟友」トランプ前米大統領との類似性が指摘されており、今回の「引き際」をめぐっても注目が集まっていた。

トランプ氏と重なったアピール手法 ネタニヤフ氏が退陣 朝日新聞

彼は「闇の政府の不正にやられた」と、トランプと全く同じことを言っていましたね。「イスラエルの顔」だったはずのネタニヤフ氏ですが、本当のところは「ロンドン」のスパイだった可能性が高いでしょう。

ネタニヤフ氏が最初に首相を務めたのは1996~99年。それまでのイスラエルはパレスチナの自治の枠組みを決めたオスロ合意(93年)に署名、自治区西岸地区から軍を撤退させるなど、中東和平を前進させようという動きがあった。

 だが、パレスチナの一部勢力からイスラエルへの攻撃も続いていたことから、ネタニヤフ氏は和平政策を厳しく批判。就任後は軍の追加撤退を渋るなどし、和平は停滞した。

極右も左派も「反ネタニヤフ」 新政権に期待とあきらめ 朝日新聞

彼は「イスラエルのため」を装いながら、ずっとイスラエルの発展の邪魔をしてきたのです。「パリ」と「イスラエル」は、トランプとネタニヤフという表の2大巨頭の排除に成功し、完勝は間近に思えました。

しかし、諜報はやはり表では測れないのです。

ここ数か月、諜報界での「ロンドン」の反転攻勢の兆候が見られることをお伝えてきましたが、それが鮮明になりつつあります。

「ロンドン」の勝利で起きたこと

これほど、象徴的な出来事があるでしょうか。

ワクチン接種に懐疑的で、自身が未接種であることを喧伝しているブラジルのボルソナロ大統領。新型コロナ対策が主要議題となった今回の国連総会で、倫理規定を破り未接種のまま会場入りした上でトップバッターとして演説し、自国民への接種義務付けに反対の立場を強調した。

ブラジルのボルソナロ大統領、ワクチン接種せずに国連で演説(字幕・22日) ロイター

なんと、ボルソナロ大統領が、国連でトップで反ワクチンの演説を行ったのです。これは驚愕の事実です。

ブラジルのジャイル・ボルソナロ(Jair Bolsonaro)大統領は7日、米大統領選で不正があったという盟友ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領の主張を改めて支持し、2022年のブラジル大統領選でも米首都ワシントンと同じような混乱が起きる可能性があると警告した。

世界各国の首脳が米連邦議会議事堂への暴徒乱入を扇動したとしてトランプ氏を非難しているが、「熱帯のトランプ」と呼ばれる極右のボルソナロ氏は、トランプ氏を支持する姿勢を崩していない。

ブラジルでも? ボルソナロ氏、トランプ氏の「選挙不正」主張支持 AFP

これを民衆の勝利などと勘違いしてはいけません。彼が「ロンドン」の支援を受けていないのであれば、アフリカの政治家たちのように、とっくのとうに死んでいます。というか、ワクチン未接種を公言した状態で、国連のトップで「反ワクチン」の演説を行うなどとということが、本来は?全くあり得ないことです。

連邦警察は現在、選挙高裁(TSE)をはじめ、大統領による司法や議会への口撃の背後に、米国のトランプ前大統領の戦略参謀だったスティーブ・バノン氏の関与を疑い、捜査を進めている。25日付現地紙などが報じている。

《ブラジル》大統領の背後にバノン氏?=トランプ元参謀、極右思想=三男蜜月、米国で共に講演=連警が類似性指摘、捜査 ニッケイ新聞

これは「パリ」と「イスラエル」が諜報の分野で完敗、つまり、今後世界は「ロンドン」の情報網で動く可能性が非常に高くなったということを表します。

具体的にどう動くかは、ボルソナロが国連で語った内容をみればいいでしょう。

勝利の兆候はいたるところに

その影響は、日本でもモロに出ています。

まず、コロナ減りすぎ!

これは単純明快ですが、減りすぎです。理由は単に検査数が減ったからですが「波を作るため」にしては、いくら何でも一気に減らし過ぎです。

次に、小池いなくなり過ぎ!

小池百合子、どこ行った!? ずっとお伝えしてきたことですが、彼女は元々「イスラエル」「パリ」派のエージェントでした(もう、断定して書きます)。

そして、麻生の発言取り上げられすぎ!

麻生氏を私は「ロンドン派」とは捉えておらず、彼の「医者が間違ってる。自粛意味ない」は本音と思いますが、メディアが今回、これをやけに強調して伝えています。橋下徹氏もすかさず、「専門家は反省しろ」と言い出す有様です。

完全に力関係の逆転が起きたのです。テレビに出ている専門家、分科会、医師会などは、すべて「パリ」「イスラエル」派閥で動いていました。

世界的にも、勝者の敗者へのいじめが露骨です。

英国は6月に自国で開催した主要7カ国首脳会議(G7サミット)に、豪州のモリソン首相を招待。期間中にバイデン米大統領を交えた3者会談を開き、ひそかに計画の詳細を詰めた。豪州がフランスと結んでいた7・2兆円規模の潜水艦建造計画を破棄することは、発表当日まで仏に漏れることはなかった。両国は8月30日にオンラインで外交・国防相会談を持ったものの、フランスはまったく気づかなかったという。

 ジョンソン首相は発表後の今月16日、「『グローバル・ブリテンのインド太平洋への傾斜(関与拡大)』がどんな意味を持ち、英国にどんな貢献ができるかという疑問があるとすれば、今回の豪州と米国との協力関係が答えだ」と議会下院で誇った。

 「グローバル・ブリテン」は英国がEU離脱後の外交基本方針に据えた考え方。

EU離脱の英国、AUKUSを影で主導 成果誇示も仏とは険悪に 朝日新聞

フランスのルドリアン外相は、「バイデンがトランプになった」と強い怒りを見せましたが、当然ですね。彼らは完全に出し抜かれたのですから。「ロンドン」の諜報作戦が、ネットに流出することは、もちろんまったくありません。情報は、どこにもないのです。「パリ」も気がつかないのですからね。

それは現実に起きたことから、読み取るしかありません。

「パリ」と「イスラエル」側の秘密は、「ロンドン側」からと思われる形でリークされています。それが、Qアノンだったり、有名陰謀論者だったり。

「イスラエル」もアフガンでの撤退の失敗により、大きく弱体化させられましたね。

エルサレム・ポスト紙は論説で、米国とその同盟国の性急なアフガン撤退を検証した上で、「この敗北は、世界を支配するための”アメリカ帝国”が終わりに近づいたことを示した」と記しました。

イスラエル紙、「アメリカ帝国は直に終焉する」 parstoday

「アメリカ帝国」とはすなわち、イスラエルのことです。エルサレム・ポストは、「我々はもう終わりです」と伝えているわけで、まさに「ロンドン」の完勝と言っていい現状です。それにしても、今にして思えば、トランプが大統領選に勝ってなくて本当によかったなと思います。

米での最新世論調査、「トランプ氏はバイデン現大統領より良かった」

parstoday

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もしトランプが勝ってたら、マジヤバかったっすよ。全部持っていかれてたと思います。「ロンドン情報網」が目指す世界へまっしぐらだったと思いますが、ゾッとします。

なにせ今頃、コロナじゃなくて、エイリアンに怯えて生活してなければならなかったかもしれませんからね。

まあ、しかし、潰し合いのおかげで、もはや「ロンドン」を含む、”奴ら”にそこまでの力は残っていないでしょう。

とりあえずは、「ロンドン」の勝利で面白いことが起きそう、そのことを楽しみにすればいい、という状況かも知れません。

そして最後に一つ、近代の世界史のほぼすべては「ロンドン」と「パリ」と「イスラエル」の争いによって、形づくられてきた可能性が高いということを書いておきたいと思います。

とうとう、それが終わりに近づいているのです。

彼らは決して、仲良し悪魔同好会などではありませんよ。