2020年の米大統領選挙が近づいてきましたね。今回の選挙は色々な意味で歴史的な物になりそうな予感がして、とてもわくわくしています。なにが、一番楽しみかというと、

民主主義が嘘だったことが暴露しそうだな、ということです。

ええ、ごめんなさい。私のブログは「本当のことを書く」と言う趣旨のため、結果、多くの人の夢を壊してしまうことは必然なのです。

民主主義は夢の国のもの

中国人の多くは、自国のマスコミがプロパガンダだと思いつつも影響されているが、欧米人や日本人の多くは、自国のマスコミが真実を報じていると勘違いしており、事態は欧米日の方が深刻だ(ブッシュ政権のおかげで、最近は報道に疑念を持つ人がやや増えたが)。

 国民にうまいことプロパガンダを信じさせた上で行われている民主主義体制は、独裁体制より効率の良い「ハイパー独裁体制」(ハイパーは「高次元」の意)である。独裁国の国民は、いやいやながら政府に従っているが、ハイパー独裁国の国民は、自発的に政府に協力する。その結果「世界民主化」の結果であるアメリカのイラク占領に象徴されるように、独裁より悪い結果を生む。

田中宇の国際ニュース解説

さて、2020年11月3日の米大統領選挙において、いったい何が起こりそうなのか、具体的に見ていきましょう。

バラク・オバマ前大統領は今回の選挙がアメリカの規範を脅かす恐れがあるとして盛んに警鐘を鳴らしている。オバマが最も危険視しているのは、トランプが選挙に負けても、不正があったと主張して政権の座に居座ること。加えて、トランプを勝たせるために共和党の州当局者や州議員が有権者登録の手続きを煩雑にし、投票所の数を減らすなどして一部の有権者の投票を妨げていることだ。オバマに言わせれば、こうした試みは「民主主義の下での市民の自由に対する攻撃」にほかならない。

運命の大統領選、投票後のアメリカを待つカオス──両陣営の勝利宣言で全米は大混乱に Newsweek 日本版

なんと、共和党は選挙そのものを妨害し、結果を自分たちの物にしてしまおうと画策していると言うのです。しかも、言っているのは、陰謀論者ではなく、前オバマ大統領です。

こんなの民主主義やあらへん!

誰もがそう懸念する危機的事態です。しかし、実はそれは今に始まったことではなかったのです。

過去の選挙では、どれほど対立が激化しても選挙プロセスそのものは尊重されてきた。2000年の大統領選でジョージ・W・ブッシュの勝利が確定したのは、フロリダ州の票の再集計をめぐる訴訟で連邦最高裁判所が事実上ブッシュの勝訴となる判決を下したからではない。民主党候補のアル・ゴアがアメリカの民主主義制度を尊重して潔く敗北を認めたからだ。

私が世界史上最悪の大統領と思っているジョージ・W・ブッシュ時代の選挙でも民主主義の正しさが疑われていました。ブッシュが勝った理由は、ゴアが引いたからだっていったいどんな理屈なんでしょう。

民主主義は、どこにいったんだ!?

何度書きましたけど、私はこのブッシュ氏の顔を始めて見たときね、反吐が出るほどの嫌悪感を感じたんですよ。

こんな奴が、(覇権国家のトップとして)民主主義で選ばれるわけねえだろ! どっからどう見ても、ただの「近所のスケベなおじさん」ですやん。

そんで、その「スケベおじさん」の取り巻きたちがこちら。

この政権は明らかに誰かに乗っ取られているよね?

それが当時の私の率直な感想でした。そして、2016年、私はそこに全く同じ匂いを感じたのです。

インタビュアー:メディアは、選挙結果の予測を大きく誤りましたね。

チョムスキー:必ずしもそうとは言えません。メディアは僅差でクリントンの勝利を予測していました。実際、一般投票はその結果通りだった。メディアや世論調査が予測できなかったのは、時代遅れの政治システムが、保守的なグループに想像以上の大きな権限を与えているということです 。

人類の未来―AI、経済、民主主義 (NHK出版新書 513)

マサチューセッツ工科大学名誉教授のノーム・チョムスキー氏は、その選挙結果は民主主義ではなかったと明言しています。

チョムスキー氏の言う「時代遅れの政治システム」とは、選挙人制度のことです。

さらに、今回の大統領選では選挙人制度が機能不全を起こし、いつまでも結果が確定せず、アメリカ全体が憲法上の危機に陥る懸念もある。

運命の大統領選、投票後のアメリカを待つカオス──両陣営の勝利宣言で全米は大混乱に Newsweek 日本版

それも決して、今回に限ったことではありません。そう、民主主義は実はずっと前から存在していなかったのです。言うなれば、それは夢です。ディズニーランドみたいなものですよ。

ミッキーはあくまで本物であって「それは着ぐるみだ」と発言することは、そこでは死刑に値しますが、私は今、それをやっています。

「選挙に行け」の無知と無責任

ですから、選挙に行くことの無意味さには言及するまでもないでしょう。

若者に対し、選挙に行くべきだ!

と声高に叫ぶ大人の無責任さと言ったら・・。若者が選挙に行かないのは、当然なのです。

彼によると、投票の棄権は「米国政治システムの重大な特殊性」に関係しています。それは選挙の場に、競争相手となる社会主義者や、労働党員からなる組織された大衆政党が、まったく存在しない」ことです。

『誰が世界を支配しているのか』 ノーム・チョムスキー

これはアメリカの話ですが、事実日本も同じです。日本には「保守政党」すらありませんからね。つまり、若者たちの投票先は、最初から存在していないのです。ですから、彼らは棄権も止む無しです。

それらを見過ごしてきたのは、私たち大人の責任ではないですかね?

では有権者が投票所にたどり着きさえすれば、その人の票が確実に選挙結果に反映されるのか。保証はないとスタークは言う。「状況は2016年から改善されていない。むしろ悪化していると言えるかもしれない」

ほぼ全ての投票機に弱点があることが分かっている。不正操作やシステムへの不正侵入、整備不良、ひいては停電や配線ミスによる単純な不具合などの問題が起こり得る。

スタークによれば、全ての投票を確実に集計する方法は1つしかない。それは、投票者自身に紙の投票用紙に記入させるというものだ。この方法であれば、集計不正が指摘された場合に再確認しやすい。「選挙の投票でテクノロジーに頼れば頼るほど、システムの脆弱性は大きくなる」と、スタークは言う。

運命の大統領選、投票後のアメリカを待つカオス──両陣営の勝利宣言で全米は大混乱に Newsweek 日本版

これも同じです。選挙結果が正しいと信じているのですか? そんなの不正に決まっています。「ムサシ」という自動集計機が怪しいと言う話は、ネットにいくらでも転がっています。

そもそも選挙が正しいなら、小池百合子が圧勝する訳ないじゃないですか。

「顔見たらわかるやん」

と言う話だと私は思っています。ジョージ・W・ブッシュと同じですよ。

2018年の小池旋風当時、同時期に引退が大きな話題となっていた安室奈美恵さんを引き合いに、

「こいつが人気者のはずないよね?」

と私は書きました。

2014年の中間選挙を綿密に分析したバートムとトーマス・ファーガソンによると、投票率は「19世紀のごく初期を思わせる」そうです。当時、投票権を持つのは、財産を持つ自由市民の男性だけでした。

『誰が世界を支配しているのか』 ノーム・チョムスキー

政治に参加することは、NHKを眺めて投票に行くことではなく、

自分には選挙権がなかったと気が付くことから始まる

と私は思っています。実際に私たちにあるのは、投票所の箱に用紙を入れる権利だったのです。

2020年11月3日に起こること

「世論調査の結果と常識からみて、米国の大多数の国民が、共和党と民主党という二大政党に嫌気がさしており、長期的展望についても怒りを感じている。国民の多くは、巨大な権益をもつ少数の利益団体が政策を支配していると確信する一方、長期的な経済停滞や急伸する経済格差を逆転する効果的な行動を渇望している。だが、米国の金銭主義の二大政党は、必要とされる規模の政策を何も示さない。これは2014年の米国議会選挙であきらかになった政治システムの自壊を、さらに加速するだけだろう」

2020年11月3日に起こること、それは巨大な利益団体に支えられた二大政党の血みどろの戦いの結果の自壊とその内実の暴露です。私が楽しみにしているのは、まさにそれです。

着ぐるみからリアルな人間が飛び出してくる、ということです。

選挙が無事に行われて、バイデンが勝ったとしても、トランプが不正選挙だと主張する可能性がある。保守派が多数派を占める最高裁は、それをどう判断するのか。2000年の大統領選では、最高裁はゴアよりブッシュに有利な判断を示した。

運命の大統領選、投票後のアメリカを待つカオス──両陣営の勝利宣言で全米は大混乱に Newsweek 日本版

共和党と民主党は、すでにその抗争に入っているようです。

米連邦最高裁は18日、ルース・ベイダー・ギンズバーグ判事が亡くなったと発表した。87歳だった。大統領選を目前にしたその死去は、今後のアメリカの国のあり方に大きな影響を与える可能性がある。

米連邦最高裁のルース・ベイダー・ギンズバーグ判事が死去 リベラル派の87歳 BBC NEWS  JAPAN

諜報機関を支配する共和党の支配層が殺したのは明らか・・と言いたいところですが、それを言うにはあまりに彼女は高齢なので、止めておきましょう。

11月3日の大統領選を目前にしている現状で、後任の指名・承認プロセスがどうなるのか注目されている。

最高裁判事は大統領が指名し、上院の承認をもって就任する。現在の上院(定数100)は、与党・共和党が53議席で多数党。

米公共放送NPRによると、ギンズバーグ判事は亡くなる数日前に孫娘に声明を口述していた。その中で判事は、「新しい大統領が就任するまで、私の後任人事が行われないよう、激しく切望しています」と述べたという。

一方、ミッチ・マコネル上院院内総務(共和党)は声明で、ギンズバーグ判事の訃報に哀悼の意を示した上で、上院は大統領選の前でも、トランプ大統領が指名する最高裁判事候補について採決することになると表明した。

これに対して、野党・民主党の大統領候補、ジョー・バイデン前副大統領は、「はっきり申し上げる。大統領は有権者が選ぶべきで、上院が検討する判事候補は大統領が選ぶべきだ」と反論した。

米CBSニュースによると、トランプ氏は可能な限り速やかに保守派の判事を公認候補として指名する方針という。

もちろんですが、こんなことは民主主義とは、何ら関係がありません。それはもう、はっきりと私たちの目の前に示されています。

私たちは夢を諦め現実を見る時が来た、ということです。大人ならば、そうすべきです。その先に希望がないとは言いません。米国のサンダース旋風は、その轍です。

しかし、断言しましょう。2020年9月現在、民主主義はデマです。