1月8日、私は言いようのない不安感を抱え、一日を過ごしました。妙なことがこれから起きる、いや、すでに起きている、その胸騒ぎから、私は仕事にも集中することが出来きませんでした。

一言で言うと、怖かったのです。

気にしすぎで、つまり、このブログのせいで(笑)、私は頭がおかしくなったのか?とも思ったのです。しかし、私の感覚が本能的に正当だった可能性もあります。

この要請に関し、ホワイトハウス高官の一人は『ニューヨーク・タイムズ』紙に対し匿名を条件に、AIPACの影響力を「800ポンドの(約360キログラム)のゴリラが室内にいる」と形容したと言う。

『ユダヤとアメリカ 揺れ動くイスラエル・ロビー』 立山良司

彼らが、一度もその力を使わず負けるなどと言うことが本当にあり得るのでしょうか? 私は「キングコング」が、いつ暴れ出すかと畏れをなしているのです。

米国の内戦はないと言えるか

11月の大統領選挙をきっかけに米国で流血の惨事が起こるシナリオが急速に現実味を増している。世論調査で大きく後れを取るトランプ大統領は、平和的な政権移譲を確約しようとせず、白人至上主義の民兵や過激派組織をあおり立て、郵便投票から新型コロナウイルスに至るまで、あらゆるデマをまき散らしている。大虐殺を長年研究してきた私が見るに、大統領選が有色人種を狙った虐殺行為に発展する危険性は一般に考えられている以上に高い。

米内戦の可能性は本当にある 大統領選、戦慄の最悪シナリオ 週刊東洋経済Plus

心配したことは、ほとんど起きないと言えます。ですから、私は今回、予想しうる最悪の事態を大げさに書いておこうと思います。

SNS上でのトランプ支持派のプロパガンダの内容は、「戦争かトランプか」、「銃の発射方法を知らないなら、今それを覚えよ」、「我々は政府系庁舎を攻撃するつもりだ」、「警察、治安部隊、生計職員、機密要員を殺そう」、「選挙での票の再集計要請を出そう」などとなっています。

アメリカ最大のユダヤ人団体、ADL・名誉毀損防止同盟のジョナサン・グリーンブラットCEOは、我々はこうした暴力が高まることを確実に見越している、として警告しました。

トランプ支持派が、バイデン次期大統領就任式前に暴動継続を呼びかける Parstoday

そして、奇妙なことに私の心配は、民主党のナンシー・ペロシ議員と共通のものとなっているようです。彼女は、残り2週間の命となったトランプを必死に弾劾しようと躍起になっているようです。

実際、週明けにも弾劾手続きの法案を提出するそうですね。言うだけではなく、行動にまで出るとは、特別な状況だと言えるでしょう。行動の根源的な動機のうちの最も強いものは「恐怖」であると言えるかと思います。

人は恐怖から逃れようとするときに、最も迅速に行動するのです。

「トランプは核をぶっ放すかもしれないから」と言って、軍と会合を持った、ペロシのトランプへの恐れは相当なものです。

これらの攻撃は、ノックダウンしてリングに大の字になった相手にすることではありません。

一方トランプ氏は、20日のバイデン次期大統領の就任式に出席しないと表明した。新旧大統領が同席して国民融和を演出するのが通例で、現職大統領の欠席は約150年ぶり。政権交代前に情勢は緊迫している。

トランプ氏の弾劾準備に着手  ロイター

また、10カウントが数えられ、ゴングが鳴らされた後に、情勢が緊迫するということはあり得ません。これらの事実は、単にトランプがまだ負けていないことを表しています

「トランプ英雄伝」大人は登録する価値なし

ネットを中心に、トランプはアメリカの選挙不正、強いてはアメリカ政界の腐敗を正す英雄であると言う言説が流行っていることを、ほとんどの方が知っているでしょう。

しかし、このソーシャルゲームに参加することを私はお勧めしません。政治に興味を持つとっかかりとしてはいいかもしれませんが、さっさとそこからは卒業するべきでしょう。

私は、今回の選挙が不正だったかどうかについては、全く興味がありません。というか、米国の大統領選が公正だったことって、過去に一度でもあるのでしょうか? もし、あるのなら、むしろそれを知りたいです。

外国の勢力が米国の選挙に介入した?

ええ、してますよ。そして、そんなことは誰もが知っています。

第二点のネタニヤフ政権が共和党支持の姿勢を公然と示し、米国政治に介入していることは以前から指摘されていた。2012年の米大統領選挙でネタニヤフが、イランへの制裁強化を訴える共和党候補ミット・ロムニーに肩入れしたことは公然の秘密で、イスラエル国会では野党議員からネタニヤフに対し「どの政権を交代させたいのか? ワシントンかテヘランか」と言う質問が出たことすらあった。

(中略)

しかし、選挙への介入を通じて、米国の政策決定に直接影響を及ぼそうとしたネタニヤフの行為はむしろ逆効果だった。

『ユダヤとアメリカ 揺れ動くイスラエル・ロビー』 立山良司

ディープ・ステート(闇の政府)がアメリカ政界を支配している?

しかし、第二点のイスラエルの米国政治への介入にも影響され、AIPACもまたイラン問題で共和党と共同歩調をとった結果、民主党議員に敬遠されてしまった。

だけども、彼らは「闇の政府」の冠にふさわしいのでしょうか? こんなに正々堂々と介入しているのに。むしろ「ブライト・ステート」、「明るい政府」と言っていいくらいです。

いやだから、中国やイランのことだって?

だったら、彼らはもっと照明に気を使い、ハキハキと明るく振る舞えばいいんですよ。みんな勘違いしているようですが、トランプが問題にしているのは「介入したかどうか」ではなく、「表情」や「光の加減」のことですよ。

彼が今更、「外国の介入」を気にするはずがないではありませんか。

ハメネイ氏や習さんは、あんまり笑いませんからね。これは同じ指導者として、トランプからの愛のあるアドバイスですね。彼の言う通りにすれば、今後は「暗い政府」などと馬鹿にされずに済むでしょう。

という訳で、「トランプ英雄伝」なるソーシャル・ゲームに登録はしない方がいいかと。しかし、外からそれを眺めることは、お勧めします。なぜなら、彼らは「本当の情報」をぽろぽろと漏らしてくれるからです。

ゲームの運営会社が、本物だからです。

世界一過激な人種差別主義政府

サンダース上院議員は、現イスラエル政権を「人種差別主義の過激な政府」と呼びましたが、これは実に的を得ています。

軍事衝突を伝えるテレビ・ニュースを観ていた11歳になる彼の息子が、強者であるイスラエルが弱者であるガザ住民に対し、何故あれほど激しい攻撃をするのかと強く憤っていたというのだ。

『ユダヤとアメリカ 揺れ動くイスラエル・ロビー』 立山良司

私に言わせると?いや、誰の目にもそのはずですが、現在のイスラエル政権であるリクードは単なる犯罪組織です。なぜ、このようなグループが、リベラルが主流のこの世界において、公式に政府として認められていて、大々的な批判を免れているのか、甚だ疑問だと言えるでしょう。

どうやら、私たち大人の頭は、11歳の子供に比べるとだいぶ悪かったようです。

ネタニヤフ自身、2015年3月に行われた国会選挙戦の最終盤で「右派政権は危機に直面している。アラブ人有権者が大挙して投票所に来るからだ」と、あたかもアラブ系有権者が投票所に足を運ぶことが問題であるかのような発言をした。

とは言え最近は、「身内」からすら、犯罪者と見られているようです。

米国の若いユダヤ人はイスラエルの政策を「不公正、不法、非道徳、更に自滅的」と見ており、イスラエルをますます遠ざけているという。

トランプ政権=AIPAC

加えて20年近くイスラエルでリクード政権が続いているため、AIPACの主張とリクードの政策とに区別がつかなくなっており、占領政策などでリクードとAIPACは今や共同体と言った印象が強い。

そんな世界一過激な政府と嘗てないほどの蜜月関係を築いているのが、現在のトランプ政権です。つまり、AIPACとリクードとトランプ政権は共同体なのです。

アメリカが世界の覇権国家であることを否定する人はいないでしょう。そのアメリカ政治に介入し、意のままとまでは行かないまでも、十分に操ってきたのが、AIPAC、アメリカ・イスラエル公共問題委員会なのです。

「外交政策分野でワシントン最強のロビー」といえば、ほとんどだれもがイスラエル・ロビーを思い浮かべるに違いない。

「最強」を担保する物は何か?

800ポンドのゴリラが室内にいれば、抗うことは不可能だ。

それは会社の中以外は、どこの世界でも同じです。小学校の教室でも、ヤクザの世界でも政治の世界でも。

センモンカは、彼らのパワーを恐れ、決して彼らに触れようとしません。右でも左でもその姿勢は変わらない。だから、彼らの言説は、いつも本質からかけ離れているのです。

つまり、私たちはイスラエルの暴力に支配されているのです。

しかし、その「最強」にも最近は、明らかな老いが見えつつあるようです。

イスラエル・ロビーといえども、世代交代は避けられない。このこともまた、イスラエル・ロビーの将来を規定することになるだろう。

しかし、彼らはまだ死ぬには早い。最終的には自滅するにしろ、ゴリラはまだ一度も暴れていません。

アメリカ・イスラエル公共問題委員会は、ゴリラを室内に置いておくだけでは、言うことを聞かせられなくなりました。さて、どうしましょう?

そう、大統領「戦」は、これから始まるのです。