「大英帝国の世界戦略を読み解く」シリーズはこの3でいったん、完結しそうです。皆さん、「グレート・リセット」をご存知ですよね? ここ最近ダボス会議の主要議題となっているあれ、です。

陰謀論界の☆テーマですし、私も記事に書きました。しかし、その頃とはだいぶ解釈も変わりましたので、最新の分析でブラッシュアップしてみたいと思います。

もったいぶらずに冒頭で答えをズバリ書くと「グレート・リセット」とは、夜逃げ大作戦です。

金がない

過去二回で、イギリス帝国の世界支配について書いてきましたが、今回は帝国の衰退から新帝国への移行について書いてみたいと思います。

歴史的に見ると、大英帝国は19世紀に入ると急速に力を失っていきます。

われわれは 、今回たとえ敗れるにしても、次回は、もっと運が良いであろう。わたしは、この度の戦争を長い歴史的発展のほんの始まりと見なして いる。これが終わる頃には、イキリスは、世界的な地立を失っているだろう…〔そして〕有色人種による革命が、ヨーロッパの植民地帝国をひっくり 返していることだろう。

〔プロイセンの軍人、軍学者〕コルマール・フォン・デア・ゴルツ元帥

『大帝国の歴史』下 ニーアル・ファーガソン

彼らは初めから、それを知っていました。そして、衰えの最大の原因は、金です。

しかしなから、イギリスの勝利による平和には、錯覚的な側面があった。確かに、帝国は、これまでにないほどの大きさとなった。だが、これら新しい領土の経済的な価値は、たとえマイナスではないにしても、ほんのわずかなものであり、これらを得るのに要した費用と比べると、まったく釣り合うものでなかった。この戦争で、イギリスほど資金を費やした国は、他に存在しない。

(中略)

結局のところ、一九一四年までは、多くの人々にとって 、帝国から上かる利益は、帝国にかかる負担を上回っていたように見えていた。戦後、負担か急上昇して、当然のこととして、利益を上回るようになったのである。

彼らは帝国を創るために莫大な金を費やし、さらに「㈱イギリス帝国」は初めから事業としては完全失敗、債務超過が常態化した超絶不良会社だったのです。

かつて、イギリスは、世界の銀行であった 。それが今や、外国の債権者たちに対して、四〇〇億ドル以上の借金を負っていたのである。かつては、その経済力が帝国の基盤であった。

「経営陣」は、もちろんその先行きを知っていました。ですから、彼らは人知れず「夜逃げ」を画策したのです。社員は使い捨て、自分達だけが抜け掛けを目論みました。あ~あ、よくある話。

輪転機

奴らは「輪転機」を持っているんじゃなかったの? という疑問を持たれる方もいらっしゃるかもしれません。確かに奴らは、ニセ札づくりが得意です。国の負債を賄うのが国債ですね。これを買ってもらって国は資金を調達をすることが出来ます。

そして、中央銀行にそれをさせることで、無限に借金を重ねることが出来ます。つまり、金融緩和、これがいわゆる「通貨発行権」と言われるものと解釈していいと思います。

しかし、もちろん富を新たに作り出せずわけではなく、ようは小中学生にありがちの「借りパク」を繰り返しているに過ぎないのです。そして、常習犯であるということが露呈する前に、自分たちで潰しちまおうやということなのです。それをやっているのが今です。

「新しい帝国」というデマ

「新型コロナ」を口実にした超監視社会の構築が、支配層の最大の目的であるとがまことしやかに語られますが、それはデマである可能性が高いと書きましたね。

「真実」ではなく「現実」を見る

「コロナ後の世界」とやらで、いったい何が起きましたか? 超監視社会? そんなの出現してませんね。一瞬出現したかに見えましたが、蜃気楼、すでに瓦解しています。

米共和党のマコネル上院院内総務は、2年近く続いてきた新型コロナウイルス関連の「非常事態宣言を終わらせる」時期が来ていると述べた。

【新型コロナ】マコネル氏が非常事態宣言終了を要求-欧州で制限縮小

これをどう説明しましょう? その話がデマだったと考えるほかありません。そして、それを終わらせるために積極的に動いているのは「ロンドン」であることを当ブログ読者の方は、既にご存知のはずです。

では、「超監視社会」という「真実」ではなく、「現実」に起こったことは何か? 

うまい棒が12円になった!

答えはインフレです。そう、つまり、これこそが”奴ら”の最大の目的だったのです。借金の踏み倒しです。奴らが行っていることは、ニューワールド・オーダーの樹立ではなく、その真逆で、取崩しなのです。

陰謀論は間違いだと書きましたが、一部には「経済リセット」が最大の目的だと主張しているものを見かけたことがありました。それがあっていると思います。

㈱イギリス帝国の社員、とくに幹部たちは「辞めてほしい」という申し出を素直に聞くような方々ではありません。そこで経営陣は、考えたのでしょうね。首尾よく、彼らをリストラする方法をですね。

ちょっと余談ですが、利上げはするべきではありません。

経済を潰さないためにインフレを抑制するべきなのに、経済を潰してインフレを抑制しようというのですから、そんな馬鹿な!という話でしかありません。

インフレ対策の唯一の方法は、「成長と分配」です。分配が直接インフレ抑制になるわけではありませんが、分配がうまく行くなら、インフレになっても困りません。極端な話、うまい棒が100円になっても、給料が10倍になれば何も変わらないからです。

ほっとけば、需要と供給の均衡がとれたところでインフレは落ち着きます。あ、財布が10個必要になるかもしれませんから、「困らない」は、嘘ですね。

恐るべき策略

そして「夜逃げ作戦」の恐るべき策略はこうではないでしょうか。「経営陣」は、「ユダヤ人」にこうささやきます。

「皆さん、イギリス帝国はすでに寿命を迎えました。次世代の世界秩序を担うのは皆さんです。私たちはあなた達と協力して、未来の世界を共に創っていきたいと考えており、精いっぱいの支援をするつもりです。その証として、まず、私たちはあなたたちに定住の地、イスラエルの樹立をお約束します」

九月十一日の攻撃から一カ月も経ない頃、イギリス首相のトニー・ブレアは、ブライトンで開かれた労働党の年次大会で、救世主的なスピーチを行なった。このスピーチで、ブレアは、「 グローバル化時代の政治」について、「国際関係の次の次元」について、「われわれを取り巻く世界を再編成」する必要性について熱心に説いた。

『大帝国の歴史』下 ニーアル・ファーガソン

そして、欧州貴族に。

「皆さん、イギリス帝国は既に潰えました。しかし、その後にアメリカが台頭しました。このままでは皆さんは、彼らの下に置かれることになりますが、それでいい訳はありません。皆さんは誇り高き、貴族。戦うべきです。欧州が一丸となり今こそ世界政府を樹立し、アメリカ帝国の野望を打ち倒すのです」

何のことはない、クーパーのいう新しい帝国主義の中核組織とは、〔 ヨーロッパ連合〕のことなのである。

しかし、経営陣の本命は「腐れ縁」にはありませんでした。密会のお相手は・・

キッシンジャー氏はニクソン政権の大統領補佐官として極秘訪中し、ニクソン大統領の1972年の電撃的な中国訪問の段取りをつけた。現在98歳のキッシンジャー氏は当時のニクソン氏と毛沢東主席の会話を振り返り、毛氏が台湾問題の解決について「我々は100年間待つことができる。この時点で議論する必要はない」と語ったことを明らかにした。

 歴代米政権は、将来的な民主化を期待して中国を国際経済体制に組み込む「関与政策」を続けてきたが、きっかけはニクソン訪中にさかのぼる。

キッシンジャー氏、「ホロコーストにならないよう」 米中緊張に警鐘 朝日新聞

代理人のキッシンジャーは、この時何と言ったのでしょうか。私の想像ではおそらく、こうではないですかね。

夜逃げするなら、おんぼろアパートに住めやという話なのですが、奴らは王座に座り続けるつもりでいるのでしょう。この時、相対した中国の代表団は、何と言ったのでしょうか。

「答えはNOだ! 愛と正義と世界平和のためにお前らを倒す!」

なんて愚かなことは、決して口走っていないと思います。替わりにこんなことを言ったのではないでしょうか。

「It’s So Cool! チョーかっこいいあるね!」

キッシンジャー「・・・・・・・・それはYes?・・・」

「中国人嘘つかないあるよ! さあさあ、今日の夜は楽しみましょう!」

・・・・・その後・・・・・・・

キッシンジャー「閣下、ただいま帰りました」

「ご苦労であった。よくやったな。大成功だったときいておるぞ」

キッシンジャー「はい。熱烈な歓待を受けまして、久方ぶりに羽目をはずしてしまいました」

「そうか。やはり思った通り、欧州やユダヤの連中と違い、アジア人はかわいい奴らだな。我々のプランは、すでに成就したのも同然だな」

キッシンジャー「は、その通りかと・・・・・」

「ん? どうした? その割には浮かない顔をしておるな。何か気になることでもあるのか?」

「あ、いえ・・・少し長旅で疲れたものですから・・」

閣下「そうか。とにかくよくやった。ほめて遣わす。もう下がってよいぞ」

キッシンジャー「ははっ。ありがたき幸せにござります・・」

そして、この時のキッシンジャーの悪い予感は、後に的中することになる・・

しかし、トランプ政権以降、米国は中国に経済的・軍事的な競争で勝利するという「競争政策」を行っており、ワシントンではキッシンジャー氏の歴史的業績を否定的にとらえる見方も強まっている。

キッシンジャー氏、「ホロコーストにならないよう」 米中緊張に警鐘 朝日新聞

こうして「ロンドン」は、全てを敵に回す事態に陥ったのです。しかし、彼らはそれでも強いのです。その脅威的な策略に、世界中が騙されたと私は思います。

光と闇戦略

彼らが大衆コントロールの手段として構築しているのが、「光と闇戦略」です。「公式論」と「陰謀論」を共にコントロールすることで、ほぼ完ぺきに、大衆の心を支配することが可能なのです。

誘導は直接的な命令やお願いをすることなく、「自分が選んだ」「自分の意思で動いた」と相手が思ってこそ意味がある。
そのために必要なのが「暗示」のテクニックだ。今回は、「言葉」によるコントロールのテクニックを紹介する。

私たちが無意識にやっている人を誘導する暗示のテクニック ダイヤモンドオンライン

そうです。「公式論」に、疑問を持った人たちは、自分の力で「真実」にたどり着いたと錯覚させられていたのです。これで、その枠から出ることがほぼ不可能になります。

つまり、ポイントは「本当に言いたいこと」を「前提」として隠してしまい、あたかもA or Bと選択させることが重要かのように錯覚を起こさせることにあります。

そして、それ以外の答えはないことになってしまうのです。ふう~あぶない。危うく海賊船に乗せられるとこでしたわ。おそらく、このブログを読んでいる方は、諜報機関の「光と闇戦略」の罠を逃れた方たちだと私は思っています。はみ出し者、ということです(笑)。

そうじゃないとここは、読まないと思いますから。いや、めっちゃいい意味でですよ。本当にレベル高いと思ってます、ここの読者。マジで自慢です。これは妄想じゃないですよね?(笑)。

そして「ロンドン」は、それをさらに発展させ、これから光と闇を逆転させるつもりです。これは人類の歴史上でも、めったにない大転換です。

全ては覇権のための歴史

経済的覇権西漸説を唱えた米国の歴史家ブルックス・アダムスが1900年に予言したように、世界の覇権国は、ヴェネチアからポルトガル、スペイン、オランダ、イギリスを経て、大西洋を越え、米国に渡った。この経済的覇権の地球西回り説に従えば、米国の次は太平洋を越えることになる。一時、米国の次は日本と騒がれた時もあったが、日本は米国に叩き潰された。


 さらに、日本人の村山節氏が1937年に発見した世界文明のサイクルとして、800年サイクルがある。過去6400年の世界文明の盛衰波動周期を調べると、東洋文明と西洋文明が概ね800年ごとに主役交代しているというものである。現在の世界文明の主流である西洋文明から東洋文明に主役が交代するのは2000~2100年と見られている。既に、その交代期間に入っているのである。東洋文明が再び主流になるとして、東洋文明の主役を担う国はどこだろうか。中国か、インドだろう。

大風呂敷か、覇権獲得か、中国の「一帯一路」 東京商工リサーチ

そして、これらは「覇権」という極めて人間らしい争いの歴史の結果だということです。なにも変わったことは起きてません。歴史から鑑みても、こんどの覇権は「東側」に移るはずです。

その時「ロンドン」は、王座についているでしょうか。私はもう”奴ら”は、いないと思います。

主役は、中国か、インドだろう?

いや、日本だろ!

以上、お粗末さまでした。