無鉄砲でやたら喧嘩早い坊ちゃんが赤シャツ・狸の一党を相手にくり展げる痛快な物語は何度読んでも胸がすく。
これは夏目漱石の小説『坊っちゃん』における、岩波文庫のあらすじの冒頭ですが、当ブログで敬意を表して「坊っちゃん政治家」と呼んでいる橋下徹氏がさっそく、この通りの行動に出ているようです。
橋下徹氏には賛否両論もちろんあるでしょうが、感情のまま無鉄砲に走れる彼には、痛快だと憧れを抱く、特に中高年の男性の方も多いのではないでしょうか。我々は常々社会の不条理に少しの反抗も許されずに押しつぶされていますからね・・。こんな政治家はなかなかいない、と当ブログでも一目置いているわけです。
ですが、何度か書いておりますが、この『坊ちゃん』のあらすじには続きがあります。
が、痛快ばかりも言っていられない。要するに坊っちゃんは敗退するのである
名作『坊っちゃん』の予言によれば、坊っちゃんは最後に敗退してしまうのです。そして、今までの橋下氏はまさにその通りの道筋をたどったのです。
では、そうならないためにはどうしたらいいのか? そのためには「偽物のしたたかな坊っちゃん」である必要があると思うのですが、これを彼に求めるのは、やはり無理があるでしょうか。では、再び敗北は確実? と思っていたところ、最近こんな話を聞きました。安倍首相と橋下氏が接近している話です。
安倍首相は橋下氏とは正反対の「いかにもこれ見よがしな政治家」じゃないでしょうか。恰好よさげなクリーンな発言ばかりを繰り返し、最近は経済の発言をしても株式市場からも無視されるような感じになってますが、実行性はともかくとして、体裁は整っています。
悪く書いているようですが、いろいろ見ていると、政治家の特にトップともなると、こういった体裁が重要なのだなと思ったりもします。ともすると、橋下氏と安倍首相はお互いにないものを補い合う、高コンビになる可能性がある? とも思ったりしますが、はたしてどうでしょうか!?