言わずもがなですが、現代を知るために歴史を視ることは、非常に有用な方法です。そして、この逆もしかり。現在から歴史を顧みることで、新たな知覚を得ることが出来ます。

「仕組まれた」革命

今回焦点を当てたいのが、「フランス革命」。歴史の教科書で必ず出てきますからご存知のことと思いますが、もう忘れちゃったと言う人のために軽くおさらいします。

フランス革命は、ブルボン朝絶対王政を倒した市民革命(ブルジョア革命)である。アメリカ独立革命に続いて大西洋をはさんで起こった一連の革命は、市民社会の形成をもたらし、19世紀以降の「西欧世界」主導の世界史の流れを作った、いわゆる「大西洋革命」の一環であり、また同時に展開されたイギリスの「産業革命」と並行する「二重革命」として、「近代資本主義社会」を完成させた動きととらえることが出来る。 

「フランス革命」 世界史の窓

普通には、圧政に抵抗した庶民の革命、近代化の象徴のような、割といいイメージで語られることが多いと思うのです。しかし、現代に対して、当ブログがこれまで得た知見を加えると、それは初めから「仕組まれた」革命だった、という結論になります。

アメリカ独立戦争に際してフランス王政は、対イギリス政策という観点から介入し、独立を支援した。すでにみたとおりである。 独立の達成はイギリスの敗北であるから、この政策目標は達せられたのではあったが、かわりに、軍隊の派遣によって国庫の累積赤字はますます悪化してしまった。いよいよもって財政危機の深刻化である。

『興亡の世界史13 近代ヨーロッパの覇権』

フランス革命の6年程前には、アメリカ革命とも呼ばれるアメリカ独立戦争が起こっています。米国は、当時の支配者イギリスを破り、見事に独立を勝ち取ったということになっています。

が・・ここまでですでに、当ブログを読みこんでいる人は「ああ、「パリ」は「ロンドン」に嵌められたんだな」ということが、分かってしまったと思います。

フランスは、アメリカを支援してイギリスに勝ったと喜んだ矢先、今度は自分たちの国に、革命を呼び込んでしまったのです。

また、一七八六年にイギリスとのあいだで締結された通商条約は、アメリカ独立をめぐる両国の衝突も一段落し、フランスからすれば産業発展のための技術導入をもくろんだものでもあったが、むしろフランスにとっての結果はイギリス商品
の流入による経済危機の増幅であった。こうして危機は、幾層にもかさなりあって複合していった。この複合的に重複する危機にたいして、王政は有効な手段をすぐには打てなかった。政治意思の決定過程がゆらぎ、時間ばかりが経過するなかで旧来の権威は重みを失いつ変革への希求が急激に高まっていったとしても不思議ではない。

そして、ようはこれらの一連の流れが、現代にクリソツだよね、というのが、今回の記事の趣旨なのです。もう少し、見てみましょう。

バスチーユ攻略のころから翌八月にかけて、フンスの農村部は農民たちのそのような行動で騒乱状態におちいった。このときには、領主が荒くれ者を雇って攻撃してくる、という「貴族の陰謀」が噂として流れ、パニックとなった農民たちは、「やられるまえに、やろう」と先回りの行動を起こしたのであった。ルフェーヴルは農民によるこうした行動を、「恐怖からの前方への逃走」と表現している。

「陰謀論」が、革命のエネルギーになった。そうそう、それそれ。

Qアノンは米連邦議会議事堂の襲撃事件で訴追された多くの容疑者のほか、最近では、ドイツでクーデターを企てていた容疑者の一部にも影響を与えていたことが明らかになった。神真都Qは主張の一部を独自にアレンジしているが、間違った言説に依拠して「子どもを守る」というゆがんだ「正義感」を強く持っているという点で一致する。

陰謀論が育つ土壌は日本にもある 「Qアノン」は匿名掲示板発、その黒幕は管理人か AERAdot. 

これが、現代の「仕組まれた」革命。

弁護士などの法曹、 知識人には、前章でみたようなサロンに集い、 さまざまな改革論議を展開していたいわゆる啓蒙のエリートたちが含まれていた。彼らはパリだけでなく、各地の都市を中心にして、知識人グループとしてのサロンやサクルに参加し、それらを形成していた。 こうしたグループの人びとは革命直前には「パトリオット」、すなわち愛国派と呼ばれるようになった。

『興亡の世界史13 近代ヨーロッパの覇権』

んで、これが200年前の「仕組まれた」革命。そして出ました! 愛国は~WWW。私はこれ読んだとき、吹き出しちゃいましたけどね。

では、大元の「Q」とは誰なのか。Q自身の書き込みでは「米政府の機密情報に触れられる愛国者」と自称されているが、私の取材によると、違う。

陰謀論が育つ土壌は日本にもある 「Qアノン」は匿名掲示板発、その黒幕は管理人か AERAdot.

現代のフランス革命ここにあり。そして、元祖フランス革命の黒幕も、結局Q世主じゃね?って言うお話。

国民を強くする理念

Q世主様は、その昔、アメリカをイギリス帝国から独立させることで、革命ブームを世界中に勃興。

国民教育をいかにすべきかについても、さまざまな検討が加えられている 。フランス革命は持続できなかったので、国民教育体制が革命下に確立したわけではない。しかし一九世紀に入って、伝統的な教会中心の教育体制から、国家によって保障される公教育体制を確立しようとする動きは、このフランス革命によって明確な試行がはじめられるところとなった。ことばや慣習は、地域ごとのばらつきがあってはならない、とする考え方から、言語を国定のものに統一しようとする教育政策も本格化される。 国語教育である。主権は国民にあり、といっただけでは実態がともなわないことは、革命派も承知していた。革命の理念が全国民に共有されるためには、同一の言語をもって意思疎通ができなければならない。そう考えた革命派によって、全国の言語調査や習俗調査にも着手された。

国民を教育し、「支配者」の弱体化をこころみた。

革命当初にあって追求されていたのは立憲王政であったが、状況の推移のなかで革命は共和政へと向かい、国王ルイ一六世と王妃マリ・アントワネットは国民への裏切の罪で処刑されることになった。他方、革命のリーダーたちは一 七九二年四月のオーストリアへの宣戦布告以降、ヨーロッパ諸国と戦端を開いて、自分たちを各地に自由と平等をもたらすべき前衛と位置づけ、革命の輸出を志向することになる。

つまり「自由と平等」と言う現代資本主義の理念の真の意図は、支配者を弱体化するための超支配者の世界的な仕掛けだったと、推測出来ます。

たしかに、大戦前までのヨーロッパは、その内部の主要国が覇権抗争を展開していたとはいえ、全体としてヨーロッパ近代文明の系譜にまとまって、世界の他の地域圏に強力な支配力や影響力を行使していた。一九世紀を「ヨーロッパの世紀」と呼ぶこともできる理由である。それが第一次世界大戦を経て、状況が激変して覇権は失われた。

歴史はずっと「支配者」と「超支配者」の戦いであり、「陰謀論」は、今も昔も、国民と支配者を喧嘩させるための仕組みだったのです。

ドイツ社会における陰謀論の浸透度、特にパンデミック時の浸透度の高さには、多くの人が驚かされている。私自身もここ数年、さまざまなデモを取材しているうちに、そうした経験をした。

多くの人が、新型ウイルスのワクチンは毒だとか、ドイツ政府が「生粋」の国民を外国人と入れ替えようとしているといった、お決まりの主張を繰り返した。

【解説】 「ライヒスビュルガー」とは ドイツの「変わり者集団」が陰謀論の過激派に BBC

そして、パンデミックはまさにそのために起こされたのです。ダボス会議は、ただの陰謀論の広告塔。よく街で見かけるじゃないですか。バスで走り回ってるCM。あれと同じですよ。彼らのHPには、堂々と陰謀をやりますと書いてあります。しかし、それはただの宣伝に過ぎないのです。

 グレート・リセットとダボス会議、世界の金持ちが集まって、勝手に人類の未来を決めてしまうという状況がパンデミックを理由にあっさりと実現されつつある。

【ビル・ゲイツとグレート・リセット完全解説】ダボス会議で世界の権力者と富裕層が話し合う内容とは? 地球環境まで人工操作…ケロッピー前田

何も実現などしていません。「陰謀論者」の言説は、出鱈目です。

日本はG7加盟国で米国側なので、大リセットの不合理を拒否できずに受け入れている。だが、米覇権に従属しているだけで、米国が衰退したら対中従属に切り替えるだけなので、大リセットを形式的に受け入れるだけで実質的な自滅策をあまりやらされずにすんでいる。日本は、都市閉鎖もやらなかったし、ロシアから天然ガスを輸入し続けているし、温暖化対策も掛け声だけでできるだけやらないようにしている。日本がやらされているのは害悪だけのコロナワクチンの接種ぐらいだ。それも政府の強制でなく、人々は(本人もしくは上司が)間抜けだから接種している。

「米国側の自滅を加速するダボス会議」 田中宇の国際ニュース解説

ちゃんと、現実を見ましょう。河野氏が言った通り、政府は国民が望み、科学的に正しいとされているものを運んできただけです。「反ワクチン派」は、日本政府にいったい何を望んでいるのでしょうか?

「もっとデメリットも伝えろ」

それは、ごく真っ当な意見だと思う。しかし彼らの主張は、それとは異なる次元で展開されているようです。

領主が荒くれ者を雇って攻撃してくる、という「貴族の陰謀」が噂として流れ、パニックとなった農民たちは、「やられるまえに、やろう」と先回りの行動を起こしたのであった。

彼らは、200年前のパニック農民と同じ思考回路になっているんじゃないですか?

私は、これから世界的に起こされるであろう、現代のフランス革命に反対です。なぜなら、噂を流しただけに留まらず、その実態を作ったものたちの正体を知っているつもりなので。

私の勘違いでしょうか。最近、若いスポーツマンが亡くなることが多くなりました。(DeepL翻訳)

その答えは、愛国派です。