2024年に向けて、再び色々と面白い動きが出始めていますね。ここ最近、つまんねえなあ~と思っていたのですが、これだから、国際政治分析は止められません。

ジョンソン氏は怒りに満ちた辞職声明で、このプロセスは「いかさま裁判の定義そのもの」だと述べた。

8日に報告書のコピーを受け取ったジョンソン氏は、「不正確な情報にあふれ、偏見の臭いがぷんぷんする」と主張した。

ジョンソン元英首相が議員辞職、パーティー問題追及で「私を議会から追い出そうとしている」 BBCNEWS JAPAN

彼の声明を、映画的に意訳してみましょう。

「これは魔女狩りだ。私は闇の政府に追い出された!」

闇に光を1

闇の勢力に虐げられていることを常々主張してきたトランプ氏が、起訴されたことタイミングと重なっていることから、”彼ら”が何をしようとしているのかは明らかです。

これから闇に光が当たるのです。

大統領選で共和党候補の指名をトランプ氏と争う、フロリダ州のロン・デサンティス知事は、「政治上の帰属によって法律が偏って適用される状態を、もう何年も見てきた」として、「デサンティス政権は司法省の説明責任を明確にし、政治的偏向を根絶し、(司法省の)武器化を一気に終わらせる」と表明した。

トランプ氏、機密公文書持ち出しめぐり起訴 13日にも出廷へ BBCNEWS JAPAN

ディサンティス氏は、トランプの引き立て役として出てきた感がありますね。

ちなみにジョンソンの今後ですが、私はずばり、「極右」のナイジェル・ファラージと合流すると思いますね。

「議会を去るのはとても悲しいことだ。少なくとも今のところは」とし、政界復帰の可能性を否定しなかった。

ジョンソン元英首相が議員辞職、パーティー問題追及で「私を議会から追い出そうとしている」 BBCNEWS JAPAN

半年ほど前に、ファラージは、自分がイギリス政界の立て直しに動くためには一人では無理で「大物」の同志が必要だと語っており、この「大物」とは、恐らくジョンソンのことを言ってると直感しました。

一方で、プリティ・パテル元内相は、ジョンソン氏の首相としての、ウクライナやブレグジットをめぐる問題への取り組みを評価。「政界の大物」と呼んだ。

闇に光を2

さて、少し角度を変えて、最近5類となったことで、”ある日突然”終了した新型コロナ騒動ですが、これらの一連の目的も、闇に光を当てることにあったはずです。

これも終わり? いえいえ、何度も書いて来た通り、本番はこれからです。のど元過ぎて、忘れている場合ではありません。

子どもの夏かぜなど感染増 “コロナ禍の感染対策で免疫低下”

NHK

昨今、テレビメディアが、コロナ対策の免疫低下のせいで、子どもに風邪が流行っていると宣伝し始めました。これにはちゃんと伏線があったのですが、知ってましたか。

その後、支持者に向けて短いメッセージビデオを公開し、「(新型ウイルスに)自分たちの生活を支配させてはいけない。(新型ウイルスを)恐れるな」と呼びかけた。

また、「今は体調は良くなった。自分には免疫があるのかもしれない」などと全快ぶりを強調し、継続的な治療が必要とする医師団の主張と食い違いをみせた。

新型ウイルスの「免疫があるのかも」、トランプ氏が回復アピール BBCNEWS JAPAN

これは2020年10月の記事です。フリからオチまで3年近くもかかっているため、もう誰も覚えていないでしょう。ただ、ここで散々書いてきました通り、私は初めから、それを知っていました。いつもそのくらい時間がかかっていますし、そのくらいのスパンで見ていかないと、国際政治は読み解けません。

実は「免疫」は、政治用語だったのです。少なくとも2020年以降にそうなりました。

そう言えば、トランプ氏は、ファウチへの当てつけとして、「免疫派」の医師を登用していましたね。

放射線科医のアトラス医師は、スタンフォード大学の保守派フーヴァー研究所の上級研究員。8月に政府の新型ウイルス対策タスクフォースに参加した。そこではマスク着用の有効性に疑義を唱えたほか、ロックダウンに反対し、集団免疫の有効性を主張し続けたため、感染症の専門家たちから厳しく批判された。

トランプ米政権の新型ウイルス顧問アトラス医師が辞任 マスク着用に否定的 BBCNEWS JAPAN

少し飛びますが、日本に強く「免疫」を推してきた宗教団体があることをご存知でしょうか?

しかし、そんなふうに多くの教団が新型コロナウイルスとの“自粛の戦い”を迫られている中、ひとり気を吐く勢いなのが幸福の科学だ。3月下旬現在、教団の公式ホームページを見ても特に「自粛のお知らせ」などは掲載されておらず、それどころか直近の式典やセミナーの案内などが日々更新されている。教団トップ・大川隆法総裁も信者に対する法話などを続けている様子で、教団関係のニュースサイト「ザ・リバティweb」には、「法話を聞いて免疫が上がる」などといった文字すら躍っている。

創価学会と幸福の科学の対照的な感染対策「法話で免疫が上がります」 PRESIDENT ONLINE

幸福実現党の及川幸久氏は、トランプの熱烈な支持者です。こうして並べてみると、政治的な流れがはっきりと掴めるでしょう。

そして、新型コロナ禍の最大の「闇」と言えば、もちろんこちら。

暗殺された故ジョン・F・ケネディ元米大統領のおい、ロバート・F・ケネディ・ジュニア氏が10日、トランプ次期大統領の要請に基き、ワクチンの安全性を再検証する諮問委員会を率いることに同意したと明らかにした。

ワクチン諮問委トップにケネディ元大統領の甥、トランプ氏が要請 ロイター

これは、2017年の記事。ロバート・F・ケネディ・ジュニア氏が、2024年の大統領選に立候補しましたが、2017年に「反ワクチンのヒーロー」をトランプが登用していたというお笑い。まさに、フリとオチですね。

ですから「反ワクチン」が正義という認識は危険、です。それは、”彼ら”のコードのうちの一つに過ぎません。

ドイツで反移民を訴える極右政党「ドイツのための選択肢(AfD)」が世論調査で支持を伸ばし、主要政党が警戒を高めている。移民の阻止を訴え、環境保護(グリーン)政策にはコストがかかると批判することで、ドイツ東部3州の選挙で勝利を収める勢いだ。

アングル:ドイツ極右政党、反移民・反グリーンで勢力伸ばす ロイター

気になるのは、この「光と闇の世紀の決戦」、最終的にどちらが勝つのか? ということでしょうか。これに勝者はいないと私は思います。”彼ら”の目的は、どちらかを勝たせることではなく、争っている隙に成し遂げること、なのですから。

ただ、一つ言えるのは、闇に当たる光は、これからもっと強くなるだろうということです。

行きつく先

そして、最後に”彼ら”の本当の目的が何であるか?ですが、歴史を見ることで推測できると思います。

1789年にフランスで勃発した、ブルボン絶対王政を倒した市民革命。封建的特権の廃止、人権宣言、王政廃止、憲法制定などを実現、共和政を実現した。王政とそれを支えた貴族階級に代わりブルジョワ階級が権力をにぎったが、革命の過程で急進派と穏健派が分裂、ロベスピエールによる恐怖政治が行われ、周辺の君主制国家からの介入もあって革命政権は動揺し、1799年にナポレオンの軍事独裁政府が成立した。革命は長期にわたり複雑な経緯を経たが、基本的にはアメリカ独立革命・並行して展開されたイギリスの産業革命とともに市民社会への移行、つまり近代の出発点としての重要な歴史的画期となった。

「フランス革命」 世界史の窓

それは、現代のフランス革命。

狙われたのは、君主。あなたじゃない。

美智子上皇后が皇太子妃になった時代から存在してきた国民からの皇室へのバッシング。現在、批判の矛先は秋篠宮家に向いているが、これまでのバッシングとは質が違うという。

なぜ秋篠宮家に集中するのか バッシングの核は「思想」より「特権」への感情 AERAdot.

彼らの計画では、あなたは殺る側です。

日本では、マスクの着用は、個人の判断に委ねられることになった。

それなのに、天皇は、海外ではマスクを外しているくせに、外国の要人にマスクの着用を強制した。

こういう強権的な天皇必要ですか? https://t.co/24huDV5vBZ pic.twitter.com/47VhlvHQKa— You (@You3_JP) March 14, 2023

この「反ワクチン」アカウントは、唐突に天皇家を強権だと、こじつけました。前から言ってますが、こういう有名な匿名の反コロナ、反ワクチンアカウントは本当に「個人」なのか、ひじょ~に怪しいです。だいたい、どこの誰とも分からん奴が、反コロ、反ワクチンをつぶやいてるだけで数万フォロワーとかあり得ないでしょ、普通に考えて。

世界史の中にも、強権的な感染症対策により時の政府への批判が増し、それによって政治が大混乱したケースが数多くあります。とくに19世紀にヨーロッパで流行したコレラは、各国政府のとった強権的な対策が引き金となり、市民革命を誘発しました。この時のフランス・パリの模様は、文豪ビクトル・ユーゴーの代表作である「レ・ミゼラブル」のクライマックスシーンにも登場します。

感染症は歴史を動かす  「レ・ミゼラブル」の最終章に潜むコレラ

私は、今のところ「アイコクシャ」発案の革命に乗る気はないですが、皆さんはどうですか? もし、参加されるようであれば、その中身がいったい何なのか? その本質を十分に吟味されてからになさることをお勧めいたします。