まず、ブログタイトルに飽きてきたので、変えてみました。なにやら大げさなタイトルにしまいましたが、それは置いておきまして、今回、オバマ大統領、民主党が中間選挙にて大敗した、という件について、文学的見地から、我々への今後の影響と言う目線で考えてみたいと思いました。

 

ところで、率直に「オバマ大統領」ってどうでしょう? アメリカでは史上最低の大統領などと呼ばれ、今回の大敗につながるわけですが・・、私にはあまり悪いイメージはありませんね。

いや、悪いイメージだ! と言われたら、今回の記事の根底が崩れてしまうので、我々日本人にはそれほど悪いイメージはない、と言う前提で書かせていただきますが、前大統領のブッシュの方がよっぽど最悪でした。物騒なことが次々と起こりましたし、大量破壊兵器があると一国を潰しておいて、結局出てこない・・。

こんな大統領に比べてオバマははるかにまともだと思いますが、しかし、恐ろしいのはそんなオバマ氏にアメリカ国民が完全否定のNOを突きつけたという事実です。原因はいろいろあると思いますが、「我々があまり悪いイメージをもたない」、と言うことそのものが、オバマ氏の支持率を下げている可能性はないでしょうか?

どういうことかと言いますと、それだけエゴを他国に押し付けていないということです。

 

プーチンの支持率は90パーセントを超えているようです。それに北朝鮮や中国など「自国は強い!」「我が指導者は強いんだ!」ということを国民に必死にアピールすることで国を保っているように見えます。

「強い=エゴを通せる=自国の利益が大きい」、という構図になっているようです。そして、とても怖いなと思うのは、それはトップが勝手にそうしているのではなく、あくまで自国民の求めに応じてそうしているという事実です。

それは各国の指導者への支持率を見れば明らかですよね・・。日本だけですよね、そうならないのは。仲良くやれって言いますからね・・。いいか悪いかは別として、それはそれで特異なことです。

 

「リーダーが強い=エゴを通せる=自分の利益が大きい」

この方程式は絶対的な物のようです。この罰の悪さを自分にも他人にもごまかすために正義が存在しているといっても過言ではないでしょう。このあたりはぜひ手塚治虫さんの『アドルフに告ぐ』を読んでいただければ、と思います。

「正義ってものの正体を少しばかり考えてくれりゃいいと思いましてね・・・」

これは作中の峠草平のつぶやきです。これがこの作品のテーマでしょう。

 

私は今回のオバマ氏の大敗に衝撃を受けました。我々?にとって、悪くはない大統領は米国人にとって悪い大統領だったのです。

「エゴを強引に押し通さない大統領は自国民に利益をもたらさないからいらない」

と米国人に判断された、と私は思いました。

 

そう考えると、共和党の大統領に変われば、我々にとって不利益なことが強引にでも通される。ある意味オバマの優しさによって少しだけ元気になったかのような日本ですが、その円安株高なんかも、オバマのいるあと二年の命と言うこともあるのではないでしょうか。