米大統領選は、まさに常識外れの展開となっていますね。この状況を楽しめていますでしょうか? 彼らは一体何の戦いをしているのでしょうか。それは世界のルールを決める戦いです。

大統領選結果は不確定

まず、現在の米大統領選の結果は、どんな状態にあるのでしょうか。これを少々格好つけて言うのならば、「ゆらぎ」の状態にあると言えます。

思考実験である”シュレーディンガーの猫“において、このアイディアは私たちに身近なスケールにまで拡大された。それはこういうものだ。

一匹の猫が、毒物が入っているガラス瓶と共に箱のなかに入れられる。放射性原子がランダムに崩壊すると、その毒物が放出される仕組みになっているのだが、箱を開けてみるまで猫が生きているのか死んでいるのかは皆目わからない、というのがこの思考実験の味噌だ。

つまり、シュレーディンガーが主張してみせたのは、あなたが箱を開けて中を覗き込むまで、その猫は生きているとも死んでいるとも言えない、非決定的な状態(indeterminate state)にあるということだ。

多くの人にとって、これは受け入れがたい概念だろう。

しかし今回Albrechtが言っているのは、まさにこのようにして可能性・確率(probability)というものは、実際にありとあらゆるスケールで機能するということなのだ。

可能性の起源は”量子の揺らぎ”にあり?

最新の科学では、ミクロの世界しか適応されないとされてきた「量子力学」の不確定原理が実際は、あらゆる場面で機能しているかもしれないと言う話になっているそうです。

そう言えば、米大統領選の結果ってまさにこれだね。

この理論の味噌は、「観測した瞬間に事実が確定する」と言うところにあります。米民主党は、正にそれをやろうとしていますね。

より多くの人に「米大統領はバイデンだ」と観測させることによって、不確定な結果を確定させようとしています。彼らの作戦は科学的だったのです。ですから、ある程度功を奏していますよね。

米民主党は、テレビなどの旧メディア、またツイッターやグーグルなどをも味方につけているようです。彼らは「情報」を支配しているのです。

ロイター/イプソスの世論調査によると、米大統領選を巡り米国民の8割近くがバイデン氏が当選したと認識していることが分かった。調査対象となった共和党員の約6割、民主党員のほぼ全員がバイデン氏の勝利を認めている。

米大統領選、米国民の約8割がバイデン氏が当選と認識=世論調査 ロイター

しかし、それでもまだ確定には至っておりません。それは、この世論調査結果を見れば、一目瞭然です。決まったにしては、認識が少なすぎるでしょう? 現大統領がトランプだと言う事実を認めている人は10割のはずですから、新大統領は間違いなく非決定の状態にあるのです。

共和党は勝てるのか

当選確実と報じられているのに、まだ2割もの米国人がそれを認めていないんです。嘗てこんなことありましたかね? そのこと自体がものすごいことだと思いますが、なんでそんなことになっているのかと言うと、トランプ、共和党が敗北を認めていないからですよね。

彼らはどうやってこの8割を覆すつもりなのでしょうか。そんなの今更無理じゃね? それは普通の考えと思いますが、どうやらそうでもないみたいですよ。なんでって民主党は「情報」を支配しているならば、共和党は「法律」を支配しているからです。

選挙不正だ! Stop the count !( 集計を止めろ!)訴えるぞ!大統領選挙でこんな荒らげた声を聞くのは今回が初めてではない。今ニュースで流れている光景は、2000年に民主党のアル・ゴア候補と共和党のジョージ・W・ブッシュ候補が対決したときとそっくりだ。

突然だが、ここでクイズ。あのとき、全国で1億人以上が投票したが、果たして何人の票で大統領が決まったでしょうか?

僕が思う正解は「5人」。

(中略)

そして選挙を管轄するフロリダ州の州務長官が「ブッシュの勝利」と、途中結果を最終結果として承認した。不思議なことに、この州務長官はブッシュの選挙対策チームのフロリダ委員長でもあった。そう、ゴア対ブッシュの対決は、ブッシュチームのメンバーが審判役! 草野球でも許されないような偏った仕組みだ。

ゴアは当然、再集計の再開を求めて提訴。ブッシュ陣営は応戦して法廷闘争へ。ゴアは一審で負け、上訴して勝つ。そして最後に連邦最高裁でまた負けた。そのとき、最高裁の判事は5対4で割れた。ということで、再集計を止め、ブッシュ大統領を誕生させた判事の「5人」が……僕の思う正解だ!

トランプでもトランプに投票した7000万人でもない、米大統領選の真の「敗者」とは NEWSWEEK 日本版

選挙のルールを決めているのは、共和党なのです。

味方が多いためか、トランプは強気だ。選挙集計が終わってもいないうちに勝利宣言をした後に、「選挙詐欺だ」と開票作業の打ち切りを要求した。そしてマニュアルどおりに、複数の訴訟を起こし法廷闘争に持ち込んだ。このコラム執筆時にはまだ結果は出ていないが、数週間もつれて、また最高裁が大統領を決めるシナリオも残っている。

つまり、今回も大統領を決めるのは、トランプに投票した約7100万人ではなく、バイデンに投票した約7500万人でもなく、抑制策に引っ掛かった無数の人でもなく、数人の最高裁判事になる可能性がある。

どうでしょう? これでもトランプは勝てるはずないと言えますか?

「共和党は法と秩序の政党だ」 トランプ氏、選挙活動本格再開 差別抗議デモに「強い姿勢」 毎日新聞

彼は、最初からこの戦いを念頭に置いていたとすら思えませんかね。大統領を決めるのはメディアではない、とも彼は発言していたようです。

バノン氏のこの表明は、トランプ大統領とその熱烈な支持者らが、アメリカで腐敗組織と呼ばれる組織との、流血をも伴う一大戦争に向けて準備を進めていることを示しています。もっとも、トランプ大統領自身は数多くの演説やツイートの中で、開票・集計方式をめぐる問題を法廷で争う姿勢を強調しています。また、あるメディアとのインタビューでは、「最高裁は最終的に、不正票を無効とし、共和党候補(たる自分)を勝者として認めるだろう」とも断言しました。

視点;内戦への道を歩むのか?-アメリカの先行き不透明 parstoday

彼らはやるつもりだ、と私は思います。

「法」と「報」はどちらが強いのか

さてでは、「法」と「報」の支配者がぶつかった場合、どちらが強いのでしょうか? 私は「法」の方が強いんじゃないかと思うんですけど、どうでしょうか。

そう言えば、米大統領選の開始前に私はこんなことを書きました。

支持率や「隠れトランプ」に注目するのは意味がない。強い方が勝つだけで共和党の方が強いのだから勝つのは、トランプだと。

サッカーでブラジルと日本が対戦したら、どっちが勝つと思うか聞いたらブラジルとみんな答えますよね。その理由は「強いから」であって、サポーターの数が多いからではないですよね。それと同じことなんです。全然違う? いや、多分同じです。

強い者が勝つのではない、勝った者が強いのだ。

フランツ・ベッケンバウアー

ベッケンバウアーさんの名言は、政治の世界には全く通用しないんですよ。「強いものが勝つ」、そこはただそれだけの世界のなのです。

だから、バイデンさんは勝てないでしょう。彼が勝つことはルール違反になるのです。

なぜなら、ルールは共和党が決めたからで、共和党を支配するのはイスラエルで、そのイスラエルを作ったのは、ロンドンのロスチャイルド男爵です。

つまり、彼が世界のルールを作りました。ですから、彼に逆らうことは、違法になるのです。箱の中身がどうなっているかを決めるのは、彼です。これが今の世界の本当の仕組みなのです。

常識がゆらいでいる

しかし、その彼も力も絶対的な物ではなくって来ています。今世の中の常識が非常に揺らいでいますね。このことが、彼らの衰えそのものを表すのです。

彼らは現実を確定させる力を失いつつあります。

ですから、この「ゆらぎ」は、これからもっともっと大きくなっていくことでしょう。その時、もしかすると、私たちが箱の中身を最初に見られるチャンスが巡って来るかもしれません。

その時に何が飛び出て来ても言いようにしっかり準備をしておきたいと私は思います。