英国政府は3月16日、欧州連合(EU)離脱後の国家戦略「グローバル・ブリテン」に関する初めての戦略報告「Integrated Review(統合レビュー)」を発表する。

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イギリスが「グローバル・ブリテン」の復活を試みていることは、十二分にお伝えしてきました。しかし、彼らの夢が実現する可能性は頗る低いでしょう。「コロナテロ」もそうですが、敗北が確定していても撤退せず、そのまま含み損を拡大し続ける「ナンピン塩漬け」が、今の支配層の流行りの投資手法のようです。

美しきEU離脱戦略

英国が2016年から展開した「EU離脱戦略」は、美しいという表現が妥当だったのではないでしょうか。私は、彼らの軍事戦略を分析している時が、一番楽しかったです。

筋道は完ぺきでした。究極のシナリオ「合意なき離脱は国民の意志」も完成間近でした。しかし、彼らは、最後の最後で、失敗しました。

◇G・ブリテン
 「どんなことがあろうと、英国は力強く繁栄していく」。首相はEUとの交渉決裂も辞さない強硬論を何度も繰り返した。
 EU離脱は「欧州懐疑派」と呼ばれる反EU派の英議員らが長年受け継いできた政治運動が原動力だ。離脱実現の立役者となった首相はこれに「グローバル・ブリテン(国際的な英国)」のスローガンを冠し、肯定的な価値を与えようとした。
 EUの制約を脱し、世界各国と幅広く連携しながら「新生英国」を築くビジョンだ。もっとも、政策として機能するには、英国にとって最大の同盟国の米国による全面協力が大前提となる。

英、EUとの関係切れず 背景に米大統領選離脱後の貿易合意 jiji.com

トランプが敗れ、即ち計画立案者は米国を失い、大前提は崩れ去りました。私は、その計画立案者を「保守的なグループ」、「ロンドン派」と呼んできました。

新世界秩序を目指す者

メイ首相はこのように述べて、英国は今後海軍の艦隊を世界中に派遣し、世界秩序の安定に貢献していくことを表明したのである。

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「グローバル・ブリテン構想」を世界の新秩序に組み込もうとする勢力とは、いったい何なのでしょうか。

加えて、それ以上に大きな変化となるのが、まず第1に、従来の「欧米中心の西側連合 vs. ロシア・中国」の構図が、「米・英・ロ連合 vs. 欧州・中国」の構図に移行しそうなことです。

トランプ大統領は選挙中に英国を訪問し、エリザベス女王、ロスチャイルドの了解、承認を得たようで、一時冷え込んでいた米英関係が、トランプ大統領の下で改めて強化されると見られます。

ロックフェラーに喧嘩を売るトランプ。2017年のパワーバランスはこう変わる=斎藤満 money VOICE

答えはこの記事に書いてある気がします。

力を失ってなお・・

中立的視点からは、大前提の米国、トランプ政権を失ったのだから、計画者はさっさと損切りし、次のチャンスに備えるべきだと思えます。それが投資の鉄則と聞いて来たのですが、違ったんでしょうか。

まさか、世界一流の投資家であるはずの「ロスチャイルド」が、初心者投資家同然のナンピン塩漬け戦略をとるとは、驚きです。

英国は増大する世界の脅威に対抗するため、核兵器の保有を強化する計画だ。ジョンソン首相が国防・外交政策の大幅な見直しを発表した。

英国が核保有を強化へ、核弾頭の上限を40%程度引き上げる計画 ブルームバーグ

このことは少々注意を要するでしょう。将来、破滅的な損失を抱えた彼らが追い込まれた末に、ドラゴンボールのセルのように、地球ごと爆破を試みるかもしれないですからね。

また報告書によれば、「2030年までにテロリスト集団が化学・生物・放射性物質・核兵器(CBRN)を使用し、攻撃してくる可能性は高い」と予測されている。

もちろん、その心配があります。しかし、その第一容疑者が自ら報告するとは。

母体が揺らぐ

そもそも、彼らは屋台骨から揺らいでいるように見えます。

だが昨年はヘンリー王子とメーガン妃が王室を離脱し、女王の次男であるアンドルー王子(Prince Andrew)には未成年少女との性行為疑惑が浮上。1年たった今もスキャンダルの痛手からは回復していない。

 アンドルー王子はテレビのインタビューで、性犯罪歴のある米国人実業家、故ジェフリー・エプスタイン(Jeffrey Epstein)被告と自らの交友関係を正当化した上、同被告の人身売買を通じて17歳の少女と性行為をしたとの疑惑を否定して人々の怒りを招いた。

 また世論調査を詳しく見ると、女王の長男のチャールズ皇太子(Prince Charles、72)の大いなる不人気ぶりと、世代間で反応の違いが際立っていることがうかがえる。

「この世代間の分裂は、外国に対する英国のイメージにとって暗雲だ。40歳未満の世代はヘンリー王子とメーガン妃の言い分に対して、年長の世代よりもはるかに共感している」とタイムズ紙のフィルプ氏は記している。

名前が伏せられている王室メンバーによる人種差別があったという告発は、ますます多様化が進む中で育った若者世代の間でとりわけ反響を呼んでいる。

英王室の危機、前途に待ち受ける暗雲 AFP

この事実から、テレビから伝わってくるイメージとは大きくかけ離れている物が見えてきます。ヘンリーとメーガンは、若者が支持しているらしいですね。反エスタブリッシュメントは、現在の若者の世界的なトレンドになっています。

そして、特筆すべきは、ダイアナの意思が生きているように感じられるということです。

長きにわたったエリザベス女王の統治の終わりが近づくにつれ、共和制支持派はチャンスの到来を感じている。だが何世紀にも及ぶスキャンダルや計略、陰謀を切り抜け、英国文化と不可分な存在となっている君主制の打倒を目指すとき、そこに立ちはだかる障壁は手ごわい。

手ごわい? そうは思えません。時代の流れを過小評価しすぎではないでしょうか。

ちなみに、現在のイギリス王室のウィンザー朝ですが、

ウィンザー家(House of Windsor)の元の家名(王朝名)はサクス=コバーグ=ゴータ家(House of Saxe-Coburg-Gotha)といった。これはヴィクトリア女王の夫(王配)アルバートの家名(その英語形)であった。アルバートはドイツのザクセン=コーブルク=ゴータ公エルンスト1世の息子であったが、この家系からはベルギー、ブルガリア、ポルトガルの王家も出ている。

第一次世界大戦中の1917年、ジョージ5世は敵国ドイツの領邦であるザクセン=コーブルク=ゴータ公国の名が冠された家名を避け、王宮のあるウィンザー城にちなんでウィンザー家と改称し、かつ、王家は姓を用いないとの先例を覆してウィンザーを同家の姓としても定めた。そのため、1917年以降は現在の女王エリザベス2世にいたるまでをウィンザー朝と称し、かつ、その構成員(ジョージ5世の直系および存命の叔父コノート公アーサーの系統)は(必要がある場合には)ウィンザーの姓を用いる。

「ウィンザー朝」 ウィキペディア

20世紀前半にドイツからやってきたんだそうです。

元から偽者じゃね?

彼らは、最初から永く続くはずがない存在だったようです。

「王様は外国人だ!」

なぜ外国から王様を連れて来るのでしょうか?
イギリスの歴史などで王家が断絶した時、自国語すらしゃべれない王様を外国から連れてくるようなケースを見受けますが、この感覚がわかりません。わざわざ外国人の支配者を連れて来て支配してもらうってマゾっぽくないでですか?

そこまでする理由っていったい何なのでしょうか?

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