政府がコロナの全数把握見直しへの方針を発表しましたが、とってもおもしろいことになっています。

自治体判断の「感染者の全数把握見直し」松井市長『国で決めないとバラバラになる』

MBS NEWS

もちろん、これが日本政府の意思の訳がありません。

正義か勝つ?

この「政治的意味」の謎ときは簡単だと思います。分かり安い先例があるので。

新型コロナウイルスに関する企業へのワクチン接種義務化の阻止や来年の中間選挙に向けた議会の区割り変更への関与など、州政府が強い米国ならではの手法で、共和党はバイデン政権を追い詰めようとしている。

バイデン政権脅かす共和党の攻勢、拠点は「州政府」 ダイヤモンド・オンライン

要はこれをやってるんですね。少し時を遡って見ましょう。

米国のジョージア州やフロリダ州では、マスク着用の義務化をめぐる州と地方自治体の対立が再燃している。

米ジョージア州やフロリダ州、マスク着用めぐる州と地方自治体の争い再燃 JETRO

これはちょうど1年前の記事です。米国は共和党の州と民主党の州で、「コロナ対策」に関して大きな違いがあったことをご存知の方も多いでしょう。で、結果どうなったかと言うと・・

米国のすべての州で新型コロナウイルス感染症対策としてのマスク着用義務がなくなる。最も厳しい対策をとってきたハワイ州が26日からの屋内施設でのマスク着用義務の撤廃を決めた。コロナの感染拡大から2年がたち、米国での社会経済活動の正常化が一段と進む。

米、全州でマスク義務撤廃へ 最後のハワイ州は26日から 日経新聞

共和党が正しかった、という結果になっています。そんな彼らは自分たちのことを「チーム光」とか呼んでいることをご存知でしょう? 同チームの代表格であるナイジェル・ファラージ氏は、最近こんなことを言っていました。

週にさらに 1,000 人が「原因不明の死」で亡くなっています。 ロックダウンは災害であることが証明されています。 誰かが責任を問われるのでしょうか?

(google翻訳)

ナイジェル・ファラージのツイッターより

彼はロックダウンに反対する政党を率いていましたので、彼らの正しさがやはり証明された形になります。

やはり「正義は勝つ!」ということでしょうか。いえ、私の見解では決してそうではありません。 

道徳に加勢するものは一時の勝利者には違いないが、永久の敗北者だ。自然に従うものは、一時の敗北者だけれども永久の勝利者だ。

『行人』 夏目漱石

夏目漱石のこの名言を何度か引用させてもらいましたが、結局これは、「人間の頭の作った正義ではなく、自然な方向に流れるよ」ということだと思うのです。つまり自然が最強。

「ロックダウン」とか「マスクの強制」は、自然じゃないから廃れましたと言うだけの話だと思うのです。「光チーム」は当然、そのことを知っていますし、「影チーム」にこの不自然な政策を強いていたのは、光のスパイではないのか?と疑われるわけです。

つまり、光が勝つのは出来レースだった、ということです。

小さな政府と大きな都道府県

さて、これらの基礎知識を踏まえて現在の日本の情勢を見てみましょう。全数把握は自然な行いでしょうか? いえ、違いますよね。ですから、今回の政府方針に従った方が「明」であり、拒否した方が「暗」であることになります。

さて、一都四県はどうなったのでしょうか。順に見てみましょう。

新型コロナウイルス感染症の「全数把握」の運用を見直す政府方針について、千葉県の熊谷俊人知事は二十四日、「医療現場や保健所の業務が逼迫(ひっぱく)する『第七波』の中で歓迎する」と前向きな姿勢を示した。

<新型コロナ>「全数把握」見直し 政府方針 千葉県知事「現場逼迫の中 歓迎」 東京新聞

千葉、まぶし~い!

大野知事は23日、全数把握の見直しについて歓迎の意向を示しつつ、

コロナ全数把握見直し、埼玉知事「治療必要な方最優先」 日本経済新聞

さすが彩の国、埼玉!

黒岩祐治知事は、視察先の南足柄市からリモートで取材に応じ、政府の新方針を「高く評価したい」と述べた。

<新型コロナ>「全数把握」見直し 居住地、年代別集計廃止へ 神奈川県知事「高く評価したい」 東京新聞

夜も眠れないほど明るい神奈川! そして・・・最後は大トリ、東京都です!

政府が24日、新型コロナウイルス感染者の全数把握の方法を見直し、発生の届け出を都道府県の判断で高齢者らに限定できるようにする方針を示したことに対し、首都圏の1都3県の知事の評価は分かれた。

 東京都の小池百合子知事は報道陣の取材に「緊急で手を挙げるところには至っていない」と述べ、当面は全数把握を維持する考えを示した。

小池都知事、全数把握見直しに慎重姿勢 「対症療法、ほふく前進」と政府を批判<新型コロナ>

お先真っ暗! 小池百合子大師匠は、決して期待を裏切りませんでしたね!

つうか、なんすかこの格好! RPGでよく出てくる「闇の衣」ってやつすかね!?

まあ、それはともかく東京都が「闇の側」に入れられてしまったのは確実みたいですね。都民の皆さん、誠に残念です・・

中絶の権利、新型コロナ対策… アメリカでは自分たちの政治的、社会的信念にあった州に引っ越す人が増えている

BUSINESS INSIDER

そして、これらの動きに隠されたもう一つの大きな政治的意味は、中央政府の力を削ぐこと、でしょうね。

では、今回は短くこの辺で。ちなみに、最後に当ブログは、「光の側」とやらを決して支持しいないことを明言しておきます。

光の主が「君たち、よくぞ最後までついて来てくれた。これからは、みんなで幸せを分かち合おう」って言うと思います?

これはドイツのワイマール共和国の参謀総長だったハンス・フォン・ゼークトが言っているのだが、彼は軍人を有能か無能か、勤勉か怠惰かの4タイプに分け、有能で勤勉な人は参謀タイプ、有能で怠惰な人は司令官タイプであり、無能で怠惰な人は連絡将校タイプ、そして無能で勤勉な人は「銃殺」すべきと言っている。

有力人事の告白「今や8割の社員は用済みだ!」 PRESIDENT ONLINE

頑張れニッポン! 我らが政府は無能な人を銃殺なんてしない! 当ブログは日本政府を応援しています。