ポンドが売り込まれてますね。昨日のポンド円の終値は155.9円。ドル円に関して言えば3月の時点で115円だったものがったったの半年で30円も急騰して、「ヤバい円安」とか言われていますが、ポンドを見ていれば、まったくそんなことはないことが、分かるのではないでしょうか。

ポンドは3月の時点で152円程度でした。

そして、早々にポンドは「円高」になるでしょう。政治からは、それが自然だと考えられます。

「保守」が国をぶっ壊す

ポンドが急落した理由は、これです。

23日の外国為替市場で、英ポンドが対ドルで37年ぶりの安値を付けた。リズ・トラス新政権による、過去50年で最大規模の減税政策に反応した格好。

英ポンドが大幅下落、トラス新政権の減税政策に懸念 BBCNEWS

英財務省の「経済政策」が原因ですね。これで国債が売り込まれました。それで中央銀行が利上げするってんだから堪ったものではありません。

同国の「極右」政治家の代表格であるナイジェル・ファラージ氏は、この方針を絶賛しており、彼らが如何に国を壊すことに余念がないかを如実に表す事態となっています。

そして、それに続くのは欧州です。

イタリアで25日、ドラギ内閣の事実上の崩壊に伴う総選挙の投票が行われる。選挙戦では、ロシアのウクライナ侵攻などを受けた物価高への対応が最大の争点となった。大幅な減税をはじめ「バラマキ」ともいえる公約を掲げる「イタリアの同胞(FDI)」を中心とした中道右派連合が、他の勢力に大差で勝利するとみられている。

右派が大差で勝利か 物価対策が最大争点―イタリア総選挙、25日投開票 jiji.com

次は、ユーロが円高になるのではないですかね。私のマーケット予想が外れたとはいえ、この政治的見方が間違っているとは思えません。つまり、円が一番ましであることに疑いの余地はないわけです。

なぜ、こうまで円安になったのか? 日銀が言った通り、投機筋が仕掛けたからに他なりません。

正しいバラマキ政策

それにしても恐ろしいのは、この狂気のバラマキ政策が一部においては、正しいとされていたことです。「経済」というのは、決して難しいものではなく、誰でも簡単にわかること、しかも、政治や科学のように複数の見方が存在するという類のものでもありません。

正誤をはっきりと区別することが出来るのです。

このブログでけちょんけちょんに書いて来たMMTですが、さすがに誰の目にもその誤りが明らかになったといっていいでしょう。

しかし、これまでも書いて来た通り、MMTの言ってることがまったくもって誤りだという訳ではないのです。これの問題は「財政出動しても大丈夫」という単なる「占い」を理論と言い放ったうえ、財務省を悪者にした勧善懲悪話とセットにして売り付けて、いたいけな庶民を騙したということです。

統一教会と一緒ということです。

しかし実は、新しい内容はほとんどない。これまでの経済理論の寄せ集めなのだが、従来の理論との唯一の違いは、こうした財政運営をすればインフレになることの危険を軽視したことだ。

コロナ禍で“盛況”だった「MMT」はやはりインフレで破綻した ダイヤモンド・オンライン

まあ、その通りなんだけどさ。「実は・・」じゃねえよ・・もっと早く言いなさいよ。あなた、専門家なんでしょう? 「なんで内緒にしてたんだ、コノヤロー!」って話ですよね。

もう分かったでしょ? 日銀と財務省が国を壊してるって~? 逆逆。彼らは国を守っているの。そりゃあ、金融緩和だってやらない方がよかったに決まってますよ。

今回の総選挙での自民党の圧勝は、国民の間に渦巻く円高デフレに対する怨嗟の声の政治的な実現である。財政政策もそうだが、金融政策もこうした非合理的な国民のために行われるものである。

日本銀行は民意に応えられるか? 東洋経済オンライン

新聞が自分の意見、の経済詳しいおじさんの圧倒的多数に敵うはずないんですよね。いまだに現金給付を求める声も消えないしね。これ、本当に馬鹿ですよ。

旅行割も、すでに完全な愚策です。

今も昔も政府、日銀へ「財政を破壊せよ」というもの凄い圧力があることが分かります。そんな中で、日本はよくやってますよ。「極右」とは全然違いますわ。

金利上昇の恐怖

もし、政府と日銀が戦いを放棄した場合は、どうなるでしょうか。

しかし、変動金利では妥協しない理想の家でも、(今の金利の想定では)ギリギリ返済できるというという想定で満額を借りてしまう人が4人のうちの1人の破綻予備軍に該当するのである。

 住宅金融支援機構によれば、金利上昇が始まる前の21年10月時点において「変動金利」を選択した顧客は67.4%と全体の3分の2以上であった。しかし、驚くべきことに、最新の調査結果では、目先で金利上昇が発生しているにもかかわらず「変動金利」を選択している契約者が73.9%まで増加しているのだ。

それだけではない。変動型の融資を選択した顧客において48.5%が、物件価格に対する融資の割合が90%を超えているのだ。

住宅ローン契約者の3人に1人が破綻する? 統計が浮き彫りにした金利上昇の大きなリスク ITmediaビジネス

この記事を読めば、現在の円安などどうでもいいレベルの小傷であることが、誰にでも分かるはずです。そして、私が日銀を応援しろとという理由もはっきりと。

というか、ドル円の145円が日本経済にいいのか悪いのか、誰にも分からないと思います。そもそも通貨はドルと円だけじゃないし~。

多くの人はただ騙されているだけであるのが、現実です。こんなに簡単明快な話であるにも拘わらず。金利は上げさせちゃだめなんですよ、みなさん。急激に上げるのは、本当にただの破壊工作です。

何を信用すべきか

なぜ、当ブログは一貫して、経済に対し正しい見方を示すことが出来たのか? それは「経済学」が、単に投資詐欺話だからです。それを証明した2年だっといいでしょうね。彼らは2年前になんといっていましたか? インフレにしろって言ってたんですよ? コロナでデフレになるとか言ってやがったんですよ。信じられます? これが詐欺でなくてなんなんでしょう?

私はインフレよりデフレの方がいいですよって書いた。そしたら、通りすがりのおじさん(多分)に怒られた。

「おまえは経済学が分かっていない」と。

今も昔も、私は経済学の話はしていません。生活の話をしているのです。

経済に、政治や科学ののように複数の見方は存在しません。ここに関しては常に向こうが悪で、うちが正義です。繰り返しますが「経済学」が、単なる詐欺話だからです。

オレオレ詐欺に正義が存在しないのと同じこと、そこには犯罪者と被害者がいるだけなのです。

投資家は現金の保有を大きく増やしつつある一方、他の資産クラスについてはほぼ全て敬遠していると、米銀バンク・オブ・アメリカ(BofA)のストラテジストらが指摘した。投資家のセンチメントは世界的な金融危機以降で最も悲観的になっているという。

現金が王様、投資家マインドは金融危機以来で最も悲観的-BofA ブルームバーグ

昨年だったと思いますが、私は現金以外の投資商品は全てダメになると書きました。そして、最もマシな投資商品は「円」であるとも。

もう「信用を信用する」のはやめましょう。

この未曽有の時代に信じるべきは日本、それが日本人を正しい未来に導くと私は依然、信じております。