先日のファーウェイCFO逮捕は、世界を震撼させるニュースとなりましたね。「最先端のハイテク分野で中国に覇権を握らせまいとするアメリカの本気度が伝わる」なんてNHKでもやっていました。

こう言っては何ですが、当ブログは2017年の1月の最初に、「アメリカは本気で中国を叩きに行くぞ!」と言う記事を書きました。それからもうすぐ2年、世間様もやっとそのことに気が付いた、と言わせてもらいましょう(笑)。

ですから、当ブログは、更に一歩先に進んで、この米中戦争の行方がどうなるのか、を予測しようと思っていますが、ずばり、これは、アメリカの勝ちで終わる可能性がとても高いでしょう。

きっとみなさんも、そのように思われると思うのですが、これはなぜでしょう? 世界一の経済大国だから? 世界最大の軍隊を持っているから? いえ、違います。実は、アメリカが常勝である理由は、「とっても運がいいから」なのです。

彼らにはどういう訳か、いつも勝利の女神様が信じられない幸運を運んでくるのですが、今回はそんな女神の正体を探る内容になります。

政権内での奇跡

絶賛開戦中の米中戦争ですが、今でこそ、アメリカの圧倒的な腕力に中国が押されているように見えますが、トランプ政権は昨年の7月頃まで、やることなすことまったくうまく行かず、かなり脆弱だと感じる状態でした。これで本当に中国に勝てるの? 私はそう心配したこともありました。

実際に、当時の首席補佐官だったバノンさんはこう言っていました。

バノン氏、米中は「経済戦争のただ中」 政権内の対立も認める

「われわれは中国との経済戦争のただ中にある。どちらかが今後25年か30年の覇権を握ることになるだろう。このまま行けばそれは中国になる」とバノン首席戦略官は述べた。

~ CNN ~

このインタビューですが、今読むと現状をそのまま話しているかのようですね。つまり、彼は当時、トランプ政権の正しい道を歩んでいたと言えます。しかし、彼はここに書いてある通りの派閥争いに敗れ、失脚してしまいます。

対中強硬派であった彼が失脚した理由は何でしょう。その答えは簡単で、それ以外の勢力の方が、力が強かったからですよね。この頃の対中強硬派は、トランプさん以外には、バノンさんとピーター・ナバロ委員長しかいませんでした。

後は、所謂グローバリストたちで、彼らは簡単に言うと、お金儲けを第一優先に考える勢力。対中強硬派は数の上でも圧倒的に不利な上、トランプさんもバノンさんもナバロさんも元々政治家ではないド素人。到底勝ち目などなかったはずなのです。しかしなぜか、2017年末頃には、政権内はほとんどが対中強硬派に変わっていました

いったい、何が起きたのでしょう? 会社勤めの方はお分かりだと思いますが、主流の派閥がたった一年で解体に追い込まれるなんてことは、ほとんど奇跡のようなものです。

「やっと思い通りの政権になってきた」

トランプさんはそう言いましたが、相当な風が吹いたことは想像に難くないですね。こんな奇跡が起きなければ、未だ中国の思い通りだったわけで、バノンさんの言う通り、30年後には敗北必至だったことでしょう。

対欧州で神風が吹く

アメリカは欧州とも戦争中なのをご存知ですか? 中国との戦いを本格化するだけでなく、彼らは同時にEUをも叩き潰しにかかるという無謀とも言える戦いに挑んでいます。しかし、これも結局、アメリカの勝利で終わる可能性が高く、EUはきっと解体に追い込まれるでしょう。

元経済ヤクザが読み解く「日産事件と欧州覇権争いの深い関係」
フランスの「将軍」を追い落とすため?

こうみると、マクロン氏が、今のアメリカの国際戦略にとってどれほど邪魔な存在なのかは理解できたことだろう。

~ 現代ビジネス ~

例えばこの記事では、端的にアメリカとEUの間で戦争が起きている様を見て取ることが出来るでしょう。日産の「ゴーン事件」が、マクロンを追い落としたいアメリカの神風になっていることには疑いの余地はなさそうですね。

EUのボスと言われるドイツのメルケル首相、彼女は党首引退を表明するなど、最近目に見えて弱体化が叫ばれるようになりましたが、彼女への逆風が突如として強まったのは、2015年のことでした。

メルケル首相に決定的なダメージを与えたのが、同年11月に起きたパリでのテロ事件です。積極移民受け入れ政策を進めるメルケルの名声と支持率は、これで危険な領域まで急落したのです。

こう言っては、犠牲者の方に申し訳ないのですが、振り返ればこれもアメリカにとっては、神風だったわけです・・。

アジアに幸運の将軍現る

昨今のアメリカは弱体化が著しい、そう言われますが、これも事実なのです。慢性的な財政赤字が、国力の衰退に直結していて、特に軍事費がその大半を占めていると言います。ですからトランプさんは、日本や韓国に対し、「アメリカ軍は撤退する。自分たちの国は自分で守りなさい」と常々プレッシャーをかけています。

しかし、実際、本音では、そう簡単には撤退できない事情があります。

ゴードン・G・チャンが「アメリカの防衛の最前線はアラスカやカリフォルニアではなく、韓国や日本なのだ」と書いているが、そのとおりである。

こちらはナバロ委員長の著作、『米中もし戦わば』からの引用です。韓国や日本はアメリカにとって、安全保障の最重要地域で、絶対に手放せない国なのです。この矛盾にトランプさんは頭を悩ませていたはずなのですが、とすると再び、そう神風が吹いて来たのです。

これが何かと言うと、「北朝鮮危機」です。北朝鮮が暴れることにより、日本と韓国が、自費で防衛力を高める絶好の口実を与えられたのです。これはアメリカにとって、超ラッキーと言うほかありません。

トランプさんは金正恩さんを罵倒していましたが、心の中では「しめしめ」と、ほくそ笑んでいたことは間違いないでしょう。

そして、今後、北朝鮮が核を持ったまま、韓国と統一になった場合はどうでしょう。そして、日本がそれに対抗するためにさらに軍拡せざるを得ないとしたら? 対中防衛の最前線で、アメリカは予算を全くつぎ込まずに、軍備を大きく拡張できることになるのです。

金委員長は、アメリカにとって、まさに幸運の将軍様なのです。

そして、不思議なことにこの未来は、2017年1月のこの記事で予言されています。

アメリカのシナリオ通りに進む「韓国弱体化」と近づく朝鮮半島有事


経済力の乏しい北朝鮮が、カネのかかるミサイル発射を繰り返し、核実験を繰り返す状況は不自然と見るべきで、北朝鮮の「中国向け石炭輸出で外貨を稼いでいるから」との説明では不十分です。為替、金利が落ち着いていることを考えると、裏で誰かが金を出し、技術支援をしていると考えるのが自然で、米英パトロン説が有力です。


米国は朝鮮半島統一に関心があり、それは韓国主導でも北朝鮮主導でも構わないはずです。朝鮮半島を基地として、そこから北京を監視するシナリオがあります。韓国が政治的に混乱し、北朝鮮にとっては南進(南攻)のチャンスでもあります。北が攻めてきた場合に、在韓米軍が北と戦う保証はなく、むしろ在韓米軍を引き揚げる可能性さえあります。

~ マネー・ボイス ~

女神の正体とは?

さて、これまで見てきましたが、ここ2年くらいを見ただけでも、アメリカという国には、勝敗の優劣をまるっきりひっくり返すくらいの神風が度々吹いていることが分かるでしょう。しかも、歴史を追えば、このようなことは、もう頻繁に起きています。これを常識的に処理するならば、冒頭に書いた通り、「アメリカって超ラッキーな国だよね」、と言うことになりますよね。

それで納得がいくと言う方はいいのですが、そうでない方のために、当ブログは今回、特別に(笑)こんな仮説を用意いたしました。「幸運の女神」の正体って一体何なの? 答えはここにあるかもしれません。

世界最強の小国

高嶋)アデルソンさんのように、イスラエルを応援する大金持ちというのはいっぱいいるのですか?

高橋)「いかにお金を儲けたか」ではなくて、「いかにイスラエルのために尽くしたか」というのがユダヤ人コミュニティでは勲章みたいなものなのですね。ですからイスラエルに行くと、この大学は誰が寄付したとか、有名なユダヤ系の方の寄付の場所が沢山あります。この方はイスラエルでは今のネタニヤフ首相の支援者として知られて、アメリカではトランプさんを支持していて、トランプさんの就任式かかった500万ドルは彼が持ったと言われています。

高嶋)途方もない大金持ちですね

~ ニッポン放送 ~

世界最高のハイテク技術を持ち、世界最高の諜報機関を持つ、世界最強の小国。

陸、海、空、宇宙に続く「第5の戦場」と呼ばれるサイバー空間の防衛は安全保障上の最重要課題の一つ。イスラエルはこの分野で米ロや中国などと並んで「最強国家の一つ」(イスラエル政府担当幹部)に数えられる。

~ 朝日新聞 ~

そう、このイスラエルこそが、アメリカの幸運の女神の正体です。トランプ政権の実権は彼らが握っていると見ていいでしょう。彼らの力はアメリカ大統領より上、アメリカは支配される側なのです。

ですから、米中戦争とは言うものの、これは「イスラエル VS  中国共産党」と捉えた方が、より本質に迫っているのではないでしょうか。

軍が誇る世界最先端の技術や人材が民間にも進出し、イスラエル企業の世界進出を支えるという図式も定着している。

しかも、この構図って結局中国と一緒ですやん!って話ですし・・。

そして、これがいつもアメリカが世界最強国家であり得る理由です。アメリカと言う国家は、こんな二重構造になっている。そのことに気が付かないと、世界で今何が起きているかを理解することは、ほとんど出来ないはずです。

2015年、フランスのパリに起きた一大事件の正体もこれではっきりします。当ブログはその発生当初からこう書いてきました。この事件はイスラム過激派のテロではなく、ドイツ、メルケル制裁、EU破壊工作の様相が強い、と。

なぜ、イスラム国の指導者がイスラエルの工作員であることに触れられないのか?

IS(イスラム国)の最高指導者バグダディ氏の正体が、イスラエル諜報機関のサイモン・エリオット氏であるという説は、日本のメディアではなるべく触れないことにしているようだ。

~ まぐまぐニュース ~

普通に考えて、イスラム過激派なる連中が、世界最高の諜報力を誇るCIAの網を潜り抜けて、こんな大規模なテロを起こすことなど到底不可能なのです。彼らにばれずに、旅客機をビルに突っ込っこますなんてことも当然、絶対に無理! 全くあり得ない話です。

2019年11月3日追記

2019年10月27日トランプ政権はISのバクダディ容疑者を殺害したと発表しましたね。しかし・・

ロシアのラブロフ外相が、テロ組織ISISの指導者アルバグダディの死亡報道に反応し、「アルバグダディは、米国の産物だ」と語りました。

イルナー通信によりますと、ラブロフ外相は1日金曜、「ロシア軍は現在、アルバグダディ死亡の事実関係を調査中だ」とし、「米国が提起している内容の多くは確認がとれない」と述べました。

また、「アルバグダディの死亡報道が事実なら、実際に米国は自ら生み出したものを自らの手で始末したことになる」としました。

Pars TODAY

彼は最後の舞台の終幕後、米政府高官から舞台袖で大きな花束を贈呈されたことでしょう・・。彼は多大な貢献をしてきたのだから、当然です。

イスラエルはなぜ最強なのか

そして、最後に大国アメリカをいつも陰で支えてくれる優しい小国、イスラエルがなぜそんなに強いのかと言うと、世界一の大富豪がこの国を作ったから。

人呼んで「グレートファミリー」、彼らが世界の支配者であることを否定するのは、実際のところ、かなり難しいと言えそうです。

新・映像の世紀 第2集

グレートファミリー 新たな支配者

第一次世界大戦が終結し、1920年代、未曾有の好景気に沸いたアメリカは欧州列強に取って代わり、世界のリーダーに躍り出た。その頃現れたのが、巨大財閥・グレートファミリーだった。

NHKスペシャル