いきなりですが、最近一番気になるニュースは何かと言えば、「ソフトバンクの経営に疑問を呈する」ような記事が、大手メディアなどに目立ち始めたことですよね。え? 違う? でも、もしかしたら、この記事を読めば今日から、これがあなたにとって一番気になるニュースになるかも?しれません・・。

 

岐路に立つソフトバンク?

岐路に立つソフトバンク

「稼ぎ頭」ファンドに逆風 サウジ混迷、成長戦略に影

国内通信子会社の上場を控えるソフトバンクグループが岐路に立っている。過去最高水準の利益をあげたものの、携帯電話の通信料金の引き下げ圧力に加え、稼ぎ頭となった運用額10兆円規模のファンドも最大出資者であるサウジアラビアの政情が混迷、先行きに不透明感が漂っている

~ 日経新聞 ~

まあ、こういう記事が最近多いんですね。サウジの事件の影響はともかく、通信料金の引き下げで苦しいのは、ソフトバンクだけではないはずなんですけどね・・。まあ、なんかソフトバンクだけがメディアにやり玉に挙げられている印象を、私はですが、受けるわけです。

 

なぜ、テスラはおかしくなったのか。

さて、ソフトバンクの話はいったん置いておきましょう。次に取り上げたいのは、アメリカの電気自動車メーカーのテスラ、カリスマ経営者と呼ばれるイーロン・マスク氏の会社として有名ですよね。

で、このテスラ、つい半年くらい前から、経営に疑問を持たれるようなニュース報道が多くなり、マスク氏が批判の矢面に立たされ続けていることをご存知の方も多いでしょう。そして先月末にはとうとう、こんな事態に。

テスラはもうダメ? 黒字転換も生産台数「水増し」疑惑で、消費者評価はどん底に

ウォール・ストリート・ジャーナル紙(10月26日付)は、現在、FBI(米国連邦l捜査局)がテスラ社(Tesla)の「モデル3の生産台数発表」が投資家を欺いたという容疑で捜査中であると報じている

~ まぐまぐニュース ~

しかも、へえ~「投資家を欺いたから」ですか! ピンとくる人は来ると思うのですが、まあ、これは言い換えると、「当局に睨まれたから」が、本当の理由である可能性は高いですよね。

 

なぜ、イーロン・マスクは睨まれたのか。

では、なぜマスク氏が睨まれてしまったのか、と言うと、こちろにとても分かり安い記事がありました。

「資金難」に苦しむテスラが中国進出!米メディアはどう報じたか

ニューヨーク・タイムズ紙(7月10日)は、「テスラの中国工場はトランプ政権が最も見たくない眺めだろう」と皮肉った

特にBMWとダイムラーは、米国から中国への生産切り替えを狙う。上海でのテスラの製造発表もこの流れに沿うものであり、ドナルド・トランプ米大統領を不愉快にするだろうと同記事は指摘。トランプ大統領が貿易戦争をしかけるのは、北京の手から技術を守るためでもあるからと類推したうえで、「しかし、今やハイテク自動車産業はトランプ大統領の手元を離れ、中国めがけて動いているようだ」とコメントした

~ M&Aonline ~

たったこの数行を読むだけで、なぜテスラが潰されたのか、その本質がほとんど分かってしまう気がしますよね。そういえば、今年の4月には”不可解な”事故も起きていました。

今度はテスラ車。自動運転2度目の死亡事故が「お粗末」な理由

~ まぐまぐニュース ~

 

経営者は米中対立の本質を理解しなければいけない

という訳で、このイーロン・マスクさんの事例から得られる教訓として、「経営者は米中対立の本質を理解しなければならない」と言うことがあるでしょう。マスクさんは、天才と呼ばれるカリスマ経営者ですが、この辺のセンスが全くなかったため、深刻な事態に陥ったと言うことが、まず間違いなく言えると思います。

彼は、少し前のメディアインタビューで、「この1年で耐えがたい苦痛を味わった」と答えていました。彼は恐らく、まだ気づいていないでしょう。なぜ、そんな困難を味合わなくてはならなかったのかに。

その「なぜ」の答えはきっと、

米中対立の本質を理解していなかったからです。

でも、それも仕方ありません。大手メディアは、

米中貿易戦争は中間選挙対策だ、と大合唱していました。あの池上彰さんもテレビでそう言っていました。だから、それをそのまま信じていれば当然、そうなります。

また、同じく日本の経営者の方の中にも、このことをきちんと理解できていない人は多くいるように見受けられます。

例えば、超一流企業の、誰もが知っているトヨタ自動車です。

トヨタ、出遅れ中国で逆襲 2030年に現地生産350万台視野

関係者らによると、トヨタは今年5月に中国の李克強首相が同社の北海道の拠点を視察したことなどを契機に、中国事業に対して積極姿勢に転じたという

~ SankeiBiz ~

糞生意気にも、世界のトヨタ自動車の経営判断の致命的な欠陥を当ブログが、ズバリ指摘しましょう。それは、「お金のことしか考えていない」と言うことです。これはテスラのミスと一緒であり、もっと言うと、親中のドイツ、EUと一緒です。だからこそ彼らは、今にもアメリカに潰されそうになっている。

EUのCEO?とも言えるドイツのメルケル首相が、つい先日党首の引退宣言を行いました。この裏には、2015年以降の一貫したアメリカからの巨大な圧力があったことをご存知の方はそうはいないのかもしれません。

トヨタやドイツの判断は、お金のことを考えるならば、当然賢明と言えたでしょう。しかし、お金のことだけを考えていればいい時代は、2015年に終了したのです。すでに私たちは、命の心配を一番に考えなければならない時代に突入したのです。

しかも、この戦いは、やはり米国の勝利で終わる可能性が高いです。昨年の7月までは、私もトランプ政権の体たらくに心配になったこともあったのですが、今は完全に盛り返しています。やはり、彼らは本当に強いです。

ですから、中国側につくことは、完全なる判断ミスなのです。

経営者はもちろん、そうではない私たちも、マスク氏やメルケル氏の失敗を教訓に、このことを十分に理解しておく必要があるのです。ごく簡単に言うと、平和な時代が終わったのです。そのことに早く気が付かないと、文字通り命取りとなる、かもしれません。

ま、とは言え、トヨタはテスラのようなことにまでは、きっとならないでしょう。なぜなら、残念ながら、トヨタにはアメリカの安全保障の脅威になるほどの力はないからです。

 

最後に

では、最後に一番先頭に触れたソフトバンクについて書いて終わりにしたいと思います。トヨタはアメリカの安全保障上の脅威にはならない、先程そう書きました。では、今一番ここに抵触しそうな日本企業があるとすると、それはソフトバンクではないか、と私は思うのです。

なぜなら、ソフトバンクは米中が30年後の覇権をかけ争っているど真ん中の領域にことごとく進出しているからです。

しかも、ソフトバンクは、スプリントの買収計画に関して、すでに米国から安全保障上の脅威の指摘を受けています。

スプリント買収、安保の脅威 中国と関係、米議員が精査求め書簡

書簡草案は、スプリントの親会社ソフトバンクと中国の通信機器最大手、華為技術(ファーウェイ)が協力関係にあることを指摘し、安全保障上の脅威になると主張している

~ SankeiBiz ~

そして、不思議に感じることは、日本最高のカリスマCEOの孫正義氏は、テスラのイーロン・マスクやトヨタの豊田章男氏と違い、この辺のことが全てわかった上でやっているような感じさえすると言うことです。

失礼ですが、マスク氏や豊田氏は多分、この辺のことが分かっていないだけでしょう・・。ですが、孫氏に関しては、どうもそういう感じがしないのですが、どうでしょうか。ですから、私はなにか、ここに得体の知れない恐ろしさを感じるのですね・・。

妄想

なぜか突然やってきた庶民にはとても嬉しいドコモによる通信料金の値下げ。楽天の不可解なタイミングでの携帯事業への参入。先日記事にした、サウジアラビアの事件、これらはどうも繋がっているように私には感じられるのですね。

まあ、端的に言うとですね、既に睨まれたんじゃないかってことです、当局さんとやらに・・。

あ、これは妄想ですよ、昨日私が見た夢です。