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4月5日、トランプ大統領が新たに中国製品1000億ドル対象の追加関税検討をUSTRに指示、と言うニュースが流れ、戻りに入っていた株式市場の鼻を挫きました。

米中の貿易戦争は言うほど激化しないのではないか、と言う期待をトランプさんが打ち砕いた格好になるわけですが、米国が打ち出した「米通商法301条」、「国際緊急経済権限法」などの対中国強硬姿勢に対し、一般的には、「中間選挙対策」という見方が優勢です。しかし、生意気ながら、当ブログとしてはこれは違うと断言していいと思っています。甘すぎる認識だと。日本人の多くはトランプ政権を舐め過ぎなのです。

アメリカがここにきて、なぜこれほど中国に対して強硬姿勢に転じてきたのか、不思議に思う方も多いかもしれません。しかし、多くの人が知らなかっただけで、トランプ政権は発足当初から、ずうっと相当な対中強硬政権だったのです。当ブログがそのことを最初から伝えてきたことが、その証拠の一つだと言わせてもらってもいいかと思っています。

そして、その本質的な理由は、全く楽観できない、恐ろしいものである可能性は、歴史上の見地からもかなり高いのです。

 

中国が世界最強の覇権国家になる理由

今回、参考記事としてご紹介するのはこちらになります。

中国がまもなく「世界最強のIT国家」になる歴史的必然性

~ 現代ビジネス ~

ここにはかなり重要なことが書いてあるように思います。

アメリカの情報機関の高官は、「中国はAI分野でアメリカを超える可能性がある」と発言した。これは、純粋に技術的な意味で抜かれるというよりは、以上で述べた中国の特殊性に、アメリカは対抗できないということであろう。今や歴史の大逆転が起ころうとしている。

どうでしょうか。中国の特殊性ってなに?って言うと、共産主義国家で、一党独裁の国ってことです。ごくシンプルにまとめると、筆者の野口さんは、

「このままいくと、中国は世界最強の独裁国家になりますよ」

ということを伝えているんですね。これには、現在の覇権国家、アメリカも敵わないと。なかなか衝撃ではないでしょうか。

では、なんでアメリカを含む、世界の先進国は中国に敵わないのでしょうか。

市場経済は、独立した個人の自由な行動を基本的な社会構成原理としている

だから、野口さんは言います。アメリカやその他の先進国はみな、資本主義ですね。このことが制約となり、中国には勝てないと。

 

資本主義と共産主義って

これをもっと理解するために、さらに突っ込んで考えてみたいと思います。資本主義っていったい何でしょうか。

資本主義:商品経済の広範な発達を前提に,労働者を雇い入れた資本家による利潤の追求を原動力として動く経済体制

~ weblio

なんだか、ちょっとややこしいですが、ごく簡単に言うと、資本家が利益を追求することで動く経済体制のことだ、と言うことでしょうか。で、更に、経済ってなに?っていうと、「衣食住の流れ」のことですよね。

ですから、資本家が利益を追求することで、人の生活がうまく回るシステム、と言うことです。 これは裏から見ると、「人々の暮らしは資本家次第だ」と言うことになり、更に、「人々の生活は、資本家が握っている」と言うことになります。

だいぶイメージが悪くなりました(笑)。もっと言うと、資本主義社会においては、国家の一番偉い人、大統領や首相よりも偉い(力を持つ)人が存在する可能性があると言うことを表していますね。つまりは、それが資本家だと言うわけです。

え? いやいや、それはないでしょ、国家を超える存在だなんてそんな馬鹿な。常識的にはそうかもしれません。では、例えばこんな事実はどうでしょう。

世界を動かしたロックフェラーの「陰謀の真実」…戦争や軍事クーデターで巨万の利益

~ Business journal ~

このロックフェラーさん、陰謀論界では、超有名人で、世界を支配していた(る?)ともっぱらの噂です。その真偽は私は知りません。

世界経済を支配したかどうかはともかく、デビッド氏が自分の利益を図るため、一般市民に見えないような形で政治に影響力を及ぼしたのは事実だ

しかし、この記事からは、実際に資本家が国家をも動かす力を持っている様を見て取ることが出来るでしょう。少し考えてみれば、これも当然なのです。彼らは国家予算並みの資産を所有しているそうです。資本、つまりお金が人々の生活を支配するのが資本主義なのですから、その影響力が、国家を超えるレベルに到達するのを想像することは、そんなに難しいことではありませんよね。

彼らはずっと昔に、人々の衣食住を支配するシステムを構築したのです。

では、次に共産主義を見ていきましょう。

共産主義:共産主義思想とは、資本の私的所有を廃し社会的共有とする事で、万人に平等な協同社会(共産的社会)が実現すると考える思想である

~ weblio ~

万人に平等な云々~は所詮きれいごとだと思っていいでしょう。重要なのが、「資本の私的所有を廃し」、というところかと思います。これは資本家の存在を認めない、全ての富は国家が管理しますよ、と言うことですよね。さっきと同じに表現するなら、「人々の生活は国家が支配しますよ」と言うことです。そして、お前ら資本家の言うことは一切聞かんと。

おっと、ちょっと見えてきた、と言う気がしませんかね。

 

米中対立の真相

なにがって、アメリカと中国の対立構造の神髄です。アメリカは資本主義の世界一の覇権国家、中国は、今や世界第二位の共産主義国家です。ここに喧嘩が起きるのは、自然で当然のことだと誰でもわかると思います。

それは猿山のボスザルとナンバー2が争うこと、町の番長が意地と根性ををかけ喧嘩をすること、ヤクザがメンツと縄張りをかけ、抗争することと同じです。

例えが悪かったですね(笑)。

ですから、「お互いに損なのだから、最終的には水面下の交渉で落ち着くだろう」などと言う期待は、ほとんどファンタジーだと私は思います。

米中対立の本質とは、資本主義 VS 共産主義、資本家 VS 中国共産党です。資本主義と共産主義の戦いと言うのは、第一次、第二次世界大戦、東西冷戦へと続く、歴史上の深刻な対立だと言うことは周知の事実です。

誠に残念ながら、これはそれに次ぐ、紛いない戦争であり、既に開始されています。

過去に類似の戦いに勝利し、覇権国家となったアメリカですが、先程の野口さんの記事にあったように、今回はこのままいくと、中国に負けるのが確実な状況のようです。

中国の特殊性に、アメリカは対抗できない

ハイテクノロジー領域での敗北は、そのまま覇権国家からの転落を意味します。米国がこうならないための唯一の手段と言ったら・・、「中国の特殊性を消す」しかありません。つまりは、

中国共産党を潰す

事実上、アメリカに残された道はこれしかないのです。他に手がありますか? 彼らは実際、相当追い詰められているのです。それを指をくわえて見ているはずはありません。アメリカは関税強化の中で、サラッとこんな要求を中国に突き付けています。

トランプ米大統領の圧力受ける中国指導部、開放政策を強化へ

~ ブルームバーグ ~

これは、中国に対し、「資本主義のルールに従え」と言っているに等しいと思います。中国共産党がこれを飲むはずがありません。これで、米中貿易戦争の本当の理由が、もうほとんど見えたと思います。

 

現在は現状に対し、かなり楽観的な雰囲気

現在の米中対立構造は相当深刻なものであると考えられます。米国は最悪、核戦争の可能性も排除せず、準備を進めている様が見てとれます。当然ですが、トランプさんは大統領就任当初からそれを認識し、そのための行動をずっと続けています。しかし、日本のマスコミは、「トランプは愚か者である」というレッテルを垂れ流し、日本人の危機意識を麻痺させています。

まあ、それもトランプ政権の戦略の一つのように思えますが・・。とにかく、今出来ることとして、日本人の多くは、世界の地政学はかなり危険な領域に入ってきた、と言う認識を持つべきだと私は思います。

森友なんてやっている場合でない? 私はそれも米国の戦略の一つだと思いますけどね・・。

 

余談 トランプは中国と戦うため資本家に支援され選挙に勝った?

さて、ここからは私個人の推測を多く含む、おまけとして書きたいと思います。私は個人的に、「トランプさんは、初めから中国と戦うために資本家の支援を受け、選挙に勝った」と思っています。なぜなら、経済合理性を無視した対中強硬姿勢は、経済を重視する民主党、ヒラリーでは無理だったからです。

実は、アメリカの対中強硬姿勢は、2015年のオバマ政権時代に既に始まっています。詳しくはこちらの記事をご覧ください。

トランプの反中は「本物」、異常なプーチン愛は「戦略」だ

「AIIB事件」とは、英国、ドイツ、フランス、イタリア、オーストラリア、イスラエル、韓国などの親米諸国群が、米国の制止を完全に無視して、中国主導「AIIB」への参加を決めたことを指す。

「親米諸国、同盟諸国群が、米国ではなく中国の言うことを聞く!」

この衝撃は大きかった。米国支配層は、中国が既に「覇権一歩手前」まできていることを自覚した

~ ダイヤモンド・オンライン ~

しかし、当時の民主党、優しいオバマさんは口だけで実際は何もできず、米国の支配層、軍部は激怒していたと言います。

大統領選挙は変!

そして、あの大統領選挙です。あれはとにかく「変」でした。何が変って、結果がサプライズだったことに対して、一斉に「マスコミが間違っていた!」という報道がなされたことです。このことに関して、『人類の未来』と言う本の中で、アメリカの哲学者のチョムスキーさんは、

インタビュアー:メディアは、選挙結果の予測を大きく誤りましたね。

必ずしもそうとは言えません。メディアは僅差でクリントンの勝利を予測していました。実際、一般投票はその結果通りだった。メディアや世論調査が予測できなかったのは、時代遅れの政治システムが、保守なグループに想像以上の大きな権限を与えているということです

と言及しています。時代遅れの政治システムってなに?って言うと、選挙人制度、というやつです。この選挙人制度を調べて見ても、なんだかさっぱりわからない。分かり安いと評判の池上彰さんの解説でも全然わかりません。

教えて!池上さん 旬なトピック 「大統領選挙人」とは

選ばれた選挙人が、実際の投票のときに別の人に投票してしまうことはないのか。実は過去にそんなことをした人もいるそうですが、結果には影響していません

!!・・???・・・

大統領選挙が始まったばかりの頃のアメリカでは、読み書きできない人が大勢いたため、一般の国民では、大統領を選ぶ能力に欠けていると考えられたから

「一般の奴らには、大統領は選ばせねえぞ」、そんな制度だってことはなんとなくわかりましたね・・。チョムスキーさんが言うとり、トランプさんが大統領選挙で勝ったのは、「時代遅れの政治システム(選挙人制度)が、保守的なグループに想像以上の大きな権限を与えている」から、ですね。

私が何を言いたいかと言うと、「マスコミが間違えた!」という的外れな報道は、ここに目がいかないための意図的な論点ずらしだと考えられる、と言うことです。

私はこの大々的な、「意図的な誤報」を目にしたとき、これからとんでもないことが起こるに違いない、と直感したのです。

それは前共和党政権のジョージ・w・ブッシュ政権の誕生を目にした時と似ていたからです。彼を初めて目にした時の印象は、失礼ながら、「なんだ、こいつは!?」。その後、嫌な予感は当たり、とんでもないことが次々と起こりましたが、彼も

選挙人制度のおかげで勝った大統領でした。

あ、ちなみに、私はこれが悪い、とは言っていません。アメリカの政治システムに口を出すというおせっかいをする気はありません。

どうでしょう、ここまで見てくると、「トランプさんは、初めから中国と戦うために資本家達によって大統領に選ばれた」と考えることは、そう笑える話ではないと言う気がしてきませんか? 私自身はこれはかなり説得力の高い話だと思っています。

ですから、トランプ政権が中国に対して妥協することはあり得ないと言えるわけなのです。

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