東京都で、「新型」コロナウィルスの感染者が、243人と過去最多だったと発表されましたね。日本にはこの数字に怯える真面目な人たち大勢いる一方、こんな陰謀論を唱える人もいます。

いまや爆弾発言で有名な米ホワイトハウスのピーター・ナヴァロ通商担当顧問は、中国がアメリカ人を殺害するために何らかの方法でコロナウイルスを「兵器化」させたと、3日の現地TV番組で発言した。

中国がコロナウイルスを「兵器化」させた 米政権幹部が陰謀論を力説 ROLLING STONE

誰かと思ったら、米国大統領補佐官ですやん! ま、私も生物兵器だと思いますけどね、中国がやったかは別にして・・。で、肝心のトランプ大統領自身はこう言っています。

米国のトランプ大統領は4日、新型コロナウイルスについて、99%の症例は「完全に無害」という不正確な発言を行った。

コロナの99%は「完全に無害」 トランプ氏発言の誤り、FDA長官も訂正せず CNN

もうね、みんな言ってること、てんでバラバラ! でもいいの。それが普通だし、当然の話。これを統一しようなんてことは相当の無理であり、そのことが、今回のコロナ騒動の最大の問題なのです。

狂気の沙汰

テグネル氏は24日、スウェーデンのラジオ番組で、「まるで世界が狂ってしまったかのようで、それまで話し合われていたこと全てが忘れられた」と発言。「感染者数があまりに増え、政治的な圧力が極めて強くなった。そしてスウェーデンだけが残った」と続けた。

ロックダウンは狂気の沙汰、「世界は狂った」-スウェーデン疫学者 ブルームバーグ

お、よくぞ言った! テグネル氏さすが! と私は思いますが、もちろんそう思わない人もいるでしょう。これは当たり前の話で、実に自然なことです。しかし、昨今、これを強制的に統一しようと言う動きが強固になって来ており、テグネル氏はそれをまさに、「狂気の沙汰」だと言っているのでしょう。

彼は「自分の主張が正しい、他の奴らは狂っている」と言っているのではないはずですよ。

トランプ氏の「99%は無害」と言う話も、CNNは根拠が全くないと自国の大統領を「頭のおかしい奴」扱いしていますが、これはメディア側の暴挙と言っていいでしょう。

「コロナはただの風邪」

と主張する専門家の方も、確実に存在しています。

徳島大学の大橋眞・名誉教授は、新型コロナウイルスをめぐるおかしな点を日本で最も大胆に指摘・公言している免疫生物学の専門家である。彼は今年3月末以降、ユーチューブで「学びラウンジ」のチャンネル名で、新型コロナの問題について分析・指摘する動画を頻繁に配信している。3月末からの約百日間に68本を配信しており、日刊に近い。私の理解では、彼の指摘の最重要なものは「世界が新型コロナウイルスを特定しているやり方がおかしい」ということだ。

田中宇の国際ニュース解説

メディアはそのような主張に対し勝手に「非科学的」とレッテル張りし、私たちの目に届かないようにしています。度を超えた偏向報道を軽信した人々は、「科学的な見解」を悪だと誤解させられた上、ここぞとばかりに正義の暴力を振りかざし、我々の思想の統一を試みています

それはファシズムだと認識すべし

以前にも「マスクの強要はファシズムである」と指摘しましたが、コロナに対する思想を強要する行為も同じです。違うとは言わせませんよ、メディアとその軽信者の皆さん。

ファシズムには色々な定義が存在するらしいのですが、今私たちが注目するべきは、ここでしょう。

多くの自由主義者や民主主義者は、ファシズムは自由主義と民主主義を破壊する全体主義と批判している。

「ファシズム」 ウィキペディア

そう、それは私たちみんなが、人間が人間であるために最も大事と考えているはずのものを破壊します。

さらに「全体主義」とは何でしょうか。

個人の全ては全体に従属すべきとする思想または政治体制の1つである

全体主義 ウィキペディア

お前らのやってるの、これでしょ? 個人の思想は許さないって言うんだから、まさにそうじゃないですか。

全体主義の体制や運動は、国家が管理するマスメディアによる網羅的なプロパガンダや、しばしば一党制、計画経済、言論統制、大規模な監視、国家暴力の広範な使用などによって政治権力を維持する。

コロナの結果起きたことって、まさにこれじゃないですか。

まず、メディアと軽信者の皆さんは、この事実を認識して下さい。まあ、メディアは全部承知の上ですが、信者の方は、ちゃんとこの事実を捉えてくださいね。

ルール違反とは違う

後、この人たちが言いそうないい訳に先に反論しておくと、これはルール違反とは全然違いますからね。

「人の迷惑になる」が彼らの大義名分ですが、相手に何らかの影響を与え合うのが、社会活動の意味です。それを「迷惑」と捉えるか「恩恵」と捉えるかは、個人の感じ方次第です。だから、当然意見が割れます。もちろん、専門家の間でも。

ゴミ出しのルールを守らない奴は迷惑だって、全員が初めから分かっているし、破る奴すらも分かっているのです。

しかし、目に見えない物、分からない物に対する思想は統一できないし、自由であっていいと憲法で保障されているのです。これを強制的に、全体に従属させようとするのは、明らかに憲法違反です。

彼らは中国共産党が大嫌いなはずですが、自分で同じことしていることに全く気が付いていないのです。

緊急事態? 知りませんよ、そんなの。私は全くそう思わないですが、もし仮に「緊急事態」だったとしても、だから憲法破っていいなんて話がどこかにあるんですかね? それこそ戦時中に回帰じゃないですか。

それまで話し合われていたこと全てが忘れられた」と発言。

ロックダウンは狂気の沙汰、「世界は狂った」-スウェーデン疫学者 ブルームバーグ

早く思い出してください。私たちは世界中で、それは駄目なことだと、珍しく自然に意見が一致するという貴重な経験をしたんだから。

「新型」コロナの最大の問題

「新型」コロナの最大の問題は、ウィルスそのものにあるのではなく、気が付かない間に、ファシズムが横行している社会現象です。おそらく、多くの人はそれに気づいてすらいません。

「新型」コロナに対する科学的なコンセンサス(意見の一致)は、一切存在しない。

議論をするにしても、まず第一にこの事実を認識することが先決です。

新型コロナウイルスの病原性などがほとんどわからない状況下でのこれまでの対策は、数理モデルで感染拡大を予測する理論疫学や感染制御学の専門家が中心となって立案されてきたが、今後、世界的に見ても水準が高いとされる日本の免疫学の専門家が加われば、「鬼に金棒」である。新型コロナウイルスがありきたりの「はやりかぜ」となる日は近いのではないだろうか。

新型コロナが「はやりかぜ」になる日は近いのか JBPress

この予測は、誰の目にも十分科学的です。

道徳に加勢するものは一時の勝利者には違ないが、永久の敗北者だ。自然に従うものは、一時の敗北者だけれども永久の勝利者だ

『行人』 夏目漱石

不自然な行動様式は、必ずや、敗れ去る結果になるでしょう。