なかなか興味深い記事が出ていました。

ブレア氏は毎年恒例のディッチリー財団のイベントで演説し「今世紀の最大の地政学的変化は中国からくる。ロシアからではない。我々は西側諸国の政治・経済支配の終わりに近づいている。世界は少なくとも二極化、あるいは多極化するだろう」と述べた。

西側支配の時代は終わりに近づいている=ブレア元英首相

唯一無二の国際政治解説者である、田中宇氏の見解が肯定された形です。

多極化が最終目的?

田中宇氏は、「隠れ多極主義者」が世界を多極化しているとの説明をかなり早い段階から表明されていました。私はしばらくの間、その考えをいまいち理解していませんでしたが、最近は「そういうことか!」と言う感じが強くなっています。

それでも完全にという訳にはいきません。と言いますのも「多極主義者」の最終目的が「多極化」と言われましても、大半の人にはやはり腑に落ちないのではないですか?

結局「それはなんのため?」という疑念が消えず、「なぜの無限ループ」に陥ります。動機は説明の必要がないレベルにまで落とし込まないと、解明したことにはなりません。

田中氏もここをはっきりとは説明しておらず「経済効率化のため」というような曖昧なものに留めています。

しかし今更・・流石にそれはないでしょう・・。

それは「多極主義者」の覇権、権益の維持のためであると考えるのが、自然です。少々ややこしいのですが、「多極化」自体が動機であることはあり得ないのです。

ですから彼らは「多極主義者」というよりも「多極戦略(陰謀)集団」であるというのが私の理解で、彼らの本当の目的は現段階で不明です。

私個人の推理では、「裏に潜ること」ではないかと思っています。「隠れ多極主義者」はこれまで西側の裏に潜りこむことで、世界を支配してきました。

ブレア氏は中国を「世界第二の超大国」と位置付け、習近平国家主席は台湾を中国の管理下に戻す意向を隠していないと語った。また、習近平氏が率いる中国は世界の影響力をめぐり奮闘しており、それを「アグレッシブ」に行っているとの認識を示した。ブレア氏は中国の同盟国となるのはロシアであり、イランもその可能性があると指摘した。

「隠れ多極主義者」は中国を中心とした東側に、表上の世界の支配権を与え(かつてユダヤ人や欧州貴族にしたのと同じように)、その裏側に潜り込むつもりなのではないかと思うのです。裏側にいることが、支配の根幹ですからね。

仮にこの推理が正しかったとして、もっとも重要なことは、中国やロシアがその計画に応じたのかどうか? ということですが私には、応じていないように見えるのですね。

もし話がすでに出来上がっていたのなら、安倍晋三が殺される理由はなくないですか?

ちなみに、田中氏の「隠れ多極主義者」と当ブログの「ロンドン」は、イコールの存在と理解していただいて結構です。

「ロンドン」で

「多極主義者」の根城とみられる「ロンドン」ですが、再びエキサイティングな政局に突入しています。

辞意を表明したジョンソン英首相の後任を決める与党保守党の党首選で、インド系のスナク前財務相(42)が優勢を保っている。ウクライナ危機に伴うガソリンや食料の価格高騰といった難題への対応が争点となる中、新型コロナウイルス禍の大型経済対策で手腕を発揮したことが高く評価されている形。ただ、スナク氏はジョンソン氏の政権運営に抗議して財務相を辞任しただけに、ジョンソン氏の支持者からの風当たりは強く、党内対立が加速する可能性もある。

スナク前財務相、戦い優勢に進める 英党首選 党内分裂の危機も 産経新聞

「隠れ多極プロ―モーション」の代表的な俳優であるナイジェル・ファラージ氏は、最有力と目されるスナク氏を「赤い」と表現した上、「内戦」を予告しています。

一方、スナク氏が財務相を辞任してジョンソン氏退陣の流れをつくったことから、「裏切り者」のレッテルを貼る保守党議員もいる。

英紙デーリー・メールなどによれば、ジョンソン氏は私的な会話で、スナク氏を後継者にすべきでないと明言したと伝えられる。ジョンソン氏に近い議員は「スナク氏以外」の首相を求めているという。

「ジョンソンが今すぐに辞めなければ、内戦が続くだろう」

ファラージは、7月7日のツイッターでそう呟いていました。そして・・

To stay in power, Brexit 2.0 is required.

(権力を維持するためには、ブレグジット2.0が必要です。)

ナイジェル・ファラージのツイッターより

はてさてこれからいったい何が起きるやら、多極化の聖地イギリスから目が離せませんが、恐らく非常に面白い展開が見込めるのではないでしょうか。

旧覇権国家アメリカで

そして嘗ての覇権国家アメリカは、崩壊させられていることが明らかになりました。

トランプ前米大統領は、「我々は崩壊しつつある国民だ」とし、「アメリカは他国に屈し、貶められている」と述べました。

トランプ氏、「米は貶められ崩壊途中にある」 parstoday

これは多分よくある、「真犯人がメディアインタビューで被害者のフリをする」やつですよね。

日本で・・新興勢力ろくなのいない

そして、多極化の流れは、もちろん日本でも先の参院選でも発揮されました。

立花氏は「NHK党 大勝利!選挙区で2%超えました。比例でガーシー当選しました」と切り出し、「これで、国政政党継続で、NHK被害者や生活保護保護の方、年金生活者の暮らしを守り続けるのが出来ます! 皆さんの勝利です! ありがとうございました」と感謝した。

ガーシー当選に、N党・立花党首「大勝利!」宣言 得票率2%超えも達成「箸にも棒にもー」から実現 よろず~

おめでとうございます!って普通にあり得なくないですか? これは流行りの表現としての「あり得ない」ではなく、単に起こりうるはずのないことが起きたと言っているのです。

同じく、初当選の参政党ですが、こちらは代表者がトランプ支持者という、とっても奇妙な政党です・・。例えば、バイデンとかプーチンとか習近平を支持すると言うような人が代表の政党があったらどうでしょう?

なぜ、トランプだと許されるのでしょうか? それが保守だと言うのですから、ブラックジョークも大概にせい!

という訳で、これまで書いて来たことの流れはまだまだ、続きそうです。