とうとう日本にも「極右が普通になる風」が吹いて来ましたね。それにしても、いったい、こういった世界の政治トレンドはどうやって作られているのでしょうか。今回、その重大なカラクリに気づいたので、記事にしてみました。やはりと言いますか、そこには高度な心理テクニックが使われていたのです。

ナチスと同じやり方

アーレンス氏は、2024年の欧州議会選挙の際、筆頭候補のマクシミリアン・クラー氏のSNS上の選挙活動を担当、AfDが若者層に支持を広げる重要な役割を果たした。

「ナチスのラジオと同じ」 ドイツで暗躍の男が着目“毒を広める隙”選挙とSNSの罠 テレ朝ニュース

そのやり方はナチスと同じだと、テレビは伝えます。

様々なSNSプラットフォームがある中で、彼が注力したのがTikTokだった。

それまでもAfDは、TikTokを利用していたが、「標準的な内容の投稿で、あまり効果はなかった」と振り返る。そこでアーレンス氏は、ポピュリズム的で感情に訴える手法を用い極右の思想を盛り込んだコンテンツ制作に舵を切った。

「2秒が重要なんだ。注意が持続するのは最初の2〜3秒だけ。最も感情を動かす部分を冒頭に持ってきて、面白くない部分は後に編集する。30秒見てもらえたら、多くは最後まで見てくれる。最初の壁を乗り越えることが重要だ」

日本の極右こと、参政党を躍進させたのは、ショート動画だったと言います。そのやり方は、ナチスを踏襲したもの、参政党支持者のみなさん、気づいてください! ヤバい世界に連れていかれますよ!

さて、こんなネタ晴らしをテレビが行い、周りの人間がこんな風に諫めに入ったところで、支持者の人たちは立ち止まって、考えますかね? いや、むしろ逆効果であることは、感覚的につかめると思います。

なんせ、テレビは彼らの最大の敵ですし、恐らくは「周り人間」もそうなんですよね。「敵」から、完全否定の言葉を投げかけられば、彼らにとってそれは攻撃であり、彼らの闘争本能と使命感を燃えたぎらせることは、火を見るよりも明らかです。

それには、科学的根拠もありました。

米Hewlett-Packard(HP)社のソーシャル・コンピューティング研究部門に属する心理学者たちが、人は、自分と意見を異にする人が多いときよりも少ないときの方が、自分の考えを変える可能性が高いことを発見した。

研究者たちは、数百人を対象に、ふたつの家具のどちらを選ぶかを尋ねる実験を行った。長さの異なる時間をおいてから、同じ家具のどちらを選ぶかをもう一度尋ねたが、その際に、もうひとつの方を好む人の数を告げた。

結果として分かったのは、意見を覆すための社会的圧力が小さい方が、圧力が非常に大きい場合よりも、人の考えを変えさせるのに効果的だということだ。圧倒的多数の人々が違う選択をしたと聞かされると、自分の最初の選択に固執する傾向が見られたのだ。

反対者が多いと頑固になる:実験で確認 wired

我々の「世界」の誘導には、この高度な心理テクニックが用いられていると言うことになるのでしょう。

「圧倒的多数の人々が違う選択をしたと聞かされると、自分の最初の選択に固執する傾向が見られた」

これぞ、まさにパンデミック時に使われたテクニック。当時の異様な圧力に疑問を呈しただけで「社会不適合者」の烙印を押され者たちの一部は、その憤怒で冷静さを失い、より過激な思想に取りつかれていったのです。

社会的影響に関しては、ふたつの矛盾する学説がある。心理的リアクタンス(反発)理論によると、われわれは自分の考えが反対されると、自己防衛本能がはたらいてその考えに固執するようになる。[心理的リアクタンスとは、高圧的な説得を受けると、自分の自由が迫害されたと感じる結果、自由を取り戻そうとする行動として、説得方向とは逆の方向に態度を変えるというもの]。

そんな興奮状態に乗じて、「主」は「政治目的」を着実に遂行していたのです。それが、2020年以降に起きた現実です。「パンデミックとワクチンの真実」は、そのための燃料に過ぎなかったのです。

そんな巧妙な心理トリックを、世界を股にかけて操る勢力。

「鋭い舌鋒と挑発的なカリスマ性を持つ神谷宗幣は、日本のトランプと喩えられている。たしかに彼が率いる参政党の『日本人ファースト』というスローガンは、MAGAのスローガンに基づいていることは明らかだ。一方で神谷が見せる反移民感情は、イタリアからアイルランドに至るまでのポピュリストの主張と共鳴している」

「神谷は、その主張を裏付ける証拠をほとんど示さないまま、外国人が福祉給付において優先されていると主張している。しかし、時が経つと発言を和らげる世界中のナイジェル・ファラージ(英国の政治家)のような者たちと同様、神谷も後に参政党は『外国人追放を訴えたことは一度もない』とした。『日本人ファースト』は実際の政策というよりは、気の利いた選挙スローガンに過ぎなかったと述べている」

英メディア「参政党が支持されるのは、神谷宗幣の思想が人気だからではない」 coUrrieR JAPON

思想家のノーム・チョムスキーは、彼らのことを「保守的なグループ」と呼び、ナチスの時代に、彼らは「愛国者」と呼ばれていたことを、後に知りました。そして、現在の当ブログは、彼らを「カミ」と呼んでいます。

誘導される者たち

なにもこのトリックに誘導される者たちは、「愚かな大衆」ばかりではありません。

2025年1月の政権発足以来、トランプ政権は次々とこれまでの常識を覆す政策を打ち出し、内外に大きな混乱を生んでいます。いっけん支離滅裂な動き繰り返しているように見えるトランプ政権ですが、本書が描く「第三のニューライト(新右翼)」と呼ばれる政権のブレーンたちの来歴と思想を読めば、彼らがなぜリベラルな価値観を批判し、社会をどのように作り変えようとしているのかが見えてきます。

トランプ政権を支えるブレーンたちを徹底研究した『アメリカの新右翼:トランプを生み出した思想家たち』(井上弘貴著、新潮選書)を6月26日に刊行します PRTIMES

「世界」は、カルトで出来ていると考える、私の思想は過激でしょうか?

■ 本書で紹介される主な思想家たち

R・スペンサー……「オルトライト」を生んだ白人ナショナリストのカリスマ

Y・ハゾニー……「ナトコン(国民保守主義)」を率いるイスラエルのシオニスト

P・デニーン……ヴァンス副大統領の盟友で「ポストリベラル右派」の急先鋒

R・ドレア……ハンガリーに「文化的な亡命」をした宗教保守のイデオローグ

T・カールソン……オルバン首相を評価する元「FOXニュース」の名物ホスト

P・ティール……テクノロジーと反中主義を信奉する「右派進歩主義」の首魁

E・マスク……火星移住を目指し、政府効率化省(DOGE)を率いる暴れん坊

M・アンドリーセン……「テクノ=オプティミスト宣言」を出した加速主義者

M・ハリントン……レズビアンのコミューン出身の「反動的フェミニズム」論客

J・D・ヴァンス……反トランプから転向し、次期大統領を狙う「トランプの番犬」

K・ロバーツ……「ヘリテージ財団」の親トランプ化を推進するカトリック保守

R・カミュ………「大いなる置き換え」論で世界を震撼させた仏の極右思想家

「世界」を主導する「賢いエリート」たちも、「愚かな大衆」と同様、心理的リアクタンス(反発)理論の虜になっているように思えます。

また、彼らブレーンたちが決して一枚岩ではなく、むしろ互いに矛盾、反目し合っていることが、トランプ政権の不可解な政策に反映していることもよく分かります。トランプ政権とこれからの世界のゆくえを考える際にとても参考になる一冊です。

しかし、政治の世界には、この心理トリックの罠に引っかからない実力者も確かに存在するのです。その代表格は繰り返し主張してきた通り、故安倍晋三氏に代表される日本のエスタブリッシュメントの政治家たちです。

声明は日ソの国交樹立について、両国が長年の対立を国益の観点から乗り越えたことを示す「重要な道しるべ」になったと指摘。国交樹立が実現した背景には、その必要性を当時の日本政府に訴えた後藤新平ら日本の政治家や公人の尽力と、日本へのソ連の歩み寄りがあったとした。

その上で「ロシアは現在でも、日本政府の反露路線を破滅的かつ国民に悪影響を与えるものだと理解している良識的な政治家や公人が日本にいると考えている」と主張した。

「日本が望めば対話再開」「良識的政治家が存在」 ロシア、国交樹立100年で声明 産経新聞

そして、もう1名上げておきましょう。それは、プーチン氏です。私は、以前からその口ぶりや態度から、彼が「確信的演者」であると考えてきましたが、その正しさが証明されたと思われるのが、例のプリコジン事件でしょう。

私の想像の通りに、彼らが真の賢さを備えていたとしても、「世界」の潮流に逆らうことは到底不可能です。なぜなら、容易に誘導されない者は、最悪暴力的に排除されるだけであることは、歴史上明らかなのですから。そして、その後には新たな誘導され男が配属されるだけですから、実質的に抵抗には、ことを少し遅らせるくらいの効果しかないのです。

この時、トランプは「プーチンの代わりは、いるか分からない」と言ってましたね。安倍晋三氏の一歩上を行くフィクサーであるプーチン氏は、それを知った上で、自分が排除されないギリギリの線を突いたのでしょう。

しかし、乾いた見方をしてしまえば、結果的にプーチンの反乱には、世界史上、何の意味もなかったのです。

多極化の辿る道

世界的な極右の台頭とともに、進んでいるのは「多極化」です。それまでの用心棒であった米国が劣化したため、その代わりに、世界は「核」を求め始めたのです。

トランプ政権の誕生で、これまで見え隠れしてきた「疑米論」が台湾でも再登場しているのである。

トランプディールが一変させる世界の安全保障、核拡散が一気に加速か JBPRESS

 トランプは、核拡散に関する自分の考えは歴代の米大統領と変わらないと主張するが、彼の政策は反対の効果をもたらしつつある。同盟国の間では核兵器保有の価値が急上昇する一方、拡大抑止への信頼は低下した。

<韓国が核武装する日>トランプの政策で世界の流れは「核廃絶」から「核拡散」へ いよいよ迫られる日本の選択 wedgeONLINE

トランプは、出てきた当初から「多極主義者」であり、すなわち「多核主義者」でした。

ソウル(CNN) 米大統領選に向けた共和党の指名争いでトップを走るドナルド・トランプ氏が、日本と韓国から米軍を撤退させて核兵器に置き換えるべきだとの考えを示唆したことについて、米国の最大級の同盟国である日韓両国で困惑が広がっている。

「日韓の米軍撤退させ核配備を」、トランプ発言に両国が反論 CNN

最近もトランプ氏は、軍の高官との「個人作戦」で、イランを爆撃。

トランプ政権のある高官によれば、トランプの意思決定に側近や顧問たちの影響は薄かった。「これは国防総省の作戦ではない。ドナルド・トランプ個人の作戦だ。彼がこの演出を思い付き、この計画を選び、決行の日を選んだ」報道によれば、普段のトランプが最も信頼する高官たち(副大統領のバンスや中東担当特使のスティーブ・ウィトコフなど)は外交的解決策を主張していた。だが中東に展開する米軍を指揮する中央軍司令官マイケル・クリラは違った。なにしろ中央軍の最大の任務はイスラエルの防衛であり、彼は24年にイランのミサイル攻撃からイスラエルを守る地域ネットワークを構築した立役者だ。トランプが劇場的な効果を好むことを知った上で、クリラ司令官が1回限りの決定的な精密爆撃を進言した可能性は高い。

米軍によるイラン攻撃の目的は「TikTok映え」? 「トランプが一人でこの演出、計画、決行日を決めた」 NEWSWEEK 日本版

その結果として、世界の核武装を促進しました。

今回の攻撃は政権側の主張ほど成功していないとの報道もあるが、イランの核武装を少なくとも短期的には遅らせる効果はあったようだ。しかし長期的にはどうか。この空爆の先にあるのは何か。

この先の中東地域、そして国際社会がどうなるかは、およそ予測不可能な2人の男の決断次第だが、1つだけ確かなことがある。今回の爆撃を見れば、どこの国も一刻も早い核武装を目指すということだ。

しかし、それが彼だけのせいではないことは、明らかです。

それでも確かなことが1つある。現在のアメリカ大統領が、過去の大統領の近視眼的な見方を受け継いでいる事実だ。ジョージ・W・ブッシュが03年5月に早々とイラクでの「任務完了」を宣言したように、トランプも今回の爆撃で対イラン戦は終わりと考えている。だから今回の核施設爆撃を第2次大戦末期における日本への核爆弾投下になぞらえ、「広島や長崎を例に出したくはないが、本質的には同じだ。あれが戦争を終わらせた」と語った。

とんでもない。きちんと歴史を直視すれば分かる。広島と長崎の惨状を見て、多くの国が自前の核武装に走ったのだ。

それは歴史に、仕組まれた必然だったのです。これだけのソースが、あるのに陰謀論だなんて、そりゃあ、あんまりだ!

そう。「世界」は多核化に向かって、誘導されている、それは事実だ!

いったい何のために? 私は、以前こう記しました。

「世界」は、チェルノブイリ化すると。つい最近まで、誰も思いつかない大胆な着想だろ?って思っていたのですが・・

地球は「制限居住地区」になる

(本原稿は、ジェフ・ベゾス『Invent & Wander』からの抜粋です)

ジェフ・ベゾスが「人類は宇宙に住む以外道がない」と断言する衝撃理由 ダイヤモンドオンライン

残念ながら、やっぱり、単なる既出だったのです。

恐ろしいのは、そんな未来を創るのは、イデオロギーと呼ばれる単なる空想である、という現実です。

私は彼らをその気にさせたいのです。大きすぎる夢に聞こえるかもしれませんし、実際、これは大きな夢です。いずれも簡単ではありません。何もかも難しいことですが、人々の心に火をつけたいのです。ぜひ考えてみてください──大きなことも小さくはじまる、ということを。

ところで、英語で「現実に戻る」って、なんていうか知ってました?

come back to earth

〔夢から目を覚まして〕現実に戻る、現実的に考える
・I think you need to come back to earth about what we can hope to achieve. : 達成できそうなことは何か、あなたは現実的に考える必要があると思う。

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