最近、国際政治がつまんないなあと感じています。「仕組まれた世紀の逆転劇」それは確かに進行中ですが、期待したほどの「劇的さ」を示していないのです。

欧州の極右勢力が主流派を目指すことの限界を示す結果となった。

アングル:スペイン極右政党、予想外の苦戦 欧州右傾化の限界 ロイター

しかし、これはとてもいいことだと思います。

世界的に退潮が目立つ「極派」

昨今、国際政治における「最強派」の退潮が目立ってきたように感じます。「最強派」は言い換えれば「極派」です。

ギルキン氏は、ウクライナへの侵攻を熱烈に支持してきた人物だ。

「プーチンは卑怯なクズ野郎!」“強硬派”元ロシア軍大佐を拘束 “プリゴジンの乱”から1カ月…政権批判への取締り強まる FNNプライムオンライン

当ブログの分析によれば、プリコジンの乱は「最強派」が、”飼い犬の”プーチンに手を噛まれた事件です。今のところ、それを否定するニュースよりは、肯定するニュースの方が多いようです。

そして、少し前のアメリカでも、デフォルトを目論む「極」からのテロがあり、それをみんなで跳ね返したということがありました。

一方、民主党のジェフリーズ下院院内総務は、「米国を再び偉大に(MAGA)というスローガンを掲げる共和党の極端な勢力が経済を破壊するのを阻止した」と話した。

米債務上限法案を下院が可決、上院送付へ-デフォルト回避の公算 ブルームバーグ

そして、次の攻撃への備えもばっちりみたいです。

ホワイトハウスは声明で、作業部会が「デフォルトのリスクを過去のものにするために議会が取り得る行動に加え、議会が行動しない場合に将来の危機を回避するための憲法に基づく措置やその他のアプローチ」を検討するとしている。

メンバーにはイエレン財務長官やガーランド司法長官、行政管理予算局(OMB)のヤング局長、経済諮問委員会(CEA)のバーンスタイン委員長も含まれ、法律・経済の専門家らとも協議する。

米債務上限問題、再発防止へ作業部会 大統領が対策検討指示 ロイター

つまり、現時点では次も何も起こらない可能性の方が高いということでしょう。こう言っては何ですが、つまんねえなあ~。

国内の「極派」動向

この状況は国内においても変わりません。岸田政権がダラダラとした退屈な政治を続け、支持率が危険水域まで下がっているそうです。しかし、以前と状況は全く異なります。

「自民離れ」の一方で「岸田一強」が起きているということか。

「内閣支持率低下」より幹部が危惧する「自民党支持率低下」国民の負担増で10年ぶりの低水準に SmartFLASH

評価というものは、常に相対的につけるべきものではないですか? だとしたら、やはり岸田政権は最高の成績だということになります。

「河野太郎デジタル担当大臣が、マイナンバーのトラブルで失点、高市早苗経済安全保障相も影が薄くなり、茂木敏充幹事長は党内の支持が広がりません。安倍派も後継問題でゴタゴタしていて、岸田首相を脅かす存在がいないのです」(宮崎氏)

敵は気に入らない人物を次々と失脚させて挿げ替えると言う、戦法を多用した結果、「そして誰もいなくなった・・」という状態になってしまったのです。

プーチンもその弱みに付け込んで、反逆を成功させたと言っていいでしょう。

今回はロシアのことはさておき、日本は80年前、政治の主導権を陸軍に奪われ、日本は戦争に”巻き込まれた”のです。

当時にあっては、戦争は政治であり、政治の主体は、戦争指導体としての軍であった。もはや、そこには軍に刃向かう政治勢力はなかった。

『軍閥』 光人社NF文庫

当時”最強”の陸軍に歯向かえる勢力は、なかった。いえ、ただ一つだけ、存在していました。それが日本最古の王。

ただ、天皇は絶対であり軍を動かすものは天皇より他になかった。 この天皇に軍の粛正を望んだところに、近衛上奏のもつ大きな意 味があった。近衛上奏は、たしかに近衛の信念から出たものであったが、しかし、また、それは当時の 宮廷派、あるいは重臣層の共鳴共感するところでもあった。

天皇とはいったいなんでしょう? それには色々な考えがあるようですが、私は、日本最古の統治者だと思います。それ以上の意味は見出していません。

側近は軍から天皇を守ることを真剣に考えていた節があります。平和を志向し、軍の積極策〟にことごとく不快感を示す天皇に反発を示す軍内の空気もあ りました。天皇を傷つけるようなことはしないまでも、武力により軟禁・幽閉する可能性がゼロとは限らないと考える側近もいました。その懸念はのちに二・二六事件や終戦の日の宮城事 件で現実のものとなります。

『昭和天皇は何と戦っていたのか』 『実録』で読む87年の生涯』

天皇とその側近たちは、いったい何と戦っていたのか? その答えはもうとっくにご存知、それは”最強”の「極派」です。

天皇と側近たちは、すべてを見抜いていました。

岡田、斎藤は軍縮・国際協調派、渡辺は天皇機関説を擁護したとして攻撃を受けていました。 高橋は軍事費増額をはねつけた蔵相、牧野と鈴木は説明するまでもなく、天皇側近中の側近で す。襲撃されたのは皇道派や軍強硬派の意に染まない政策を実行した人物ばかりです。

しかし、相手は”最強”の暴力集団でした。

非常事態発生時において、天皇や側近が恐れたのは中国やソ連よりも陸軍であったかのようです。

だから、「敵の力をさらに増大させる」防衛費増額に反対なのは、当たり前じゃないですか。

「アメリカの要請によれば、宗谷海峡を封鎖しろとか。そんなことにしたら戦争の危険があるぢゃあないか」

「GNPの何パーセントといふやうな数字の上の問題にとらはれず、防衛を高めることによってソ連を刺激するバカらしさといふ高いところからの意見を述べる政治家がゐない」

天皇は防衛費増額に反対だったようです。戦前の軍拡を想起させたのでしょう。

これを見てなんとなく思ったのですが、もしかして、kazu1事件は宗谷海峡を封鎖させようとしたが、天皇の最側近の活躍で失敗したのではないですかね? その代償として、彼は粛清されてしまった。

さて、話を本筋に戻しましょう。

岸田文雄首相は25日、自民党の宮沢洋一税制調査会長と官邸で面会し、政府税調(首相の諮問機関)が中長期的な視点に立って税のあり方などをまとめた「中期答申」を巡り、「『サラリーマン増税』うんぬんといった報道があるが、全く自分は考えていない」と述べた。

岸田首相「サラリーマン増税考えず」自民税調会長と一致 産経新聞

メディアがサラリーマン増税なるものをでっち上げるのを見て、ああやっぱりそうだなあ、と思いましたよ。

岸田首相が、増税を国民に直接説明したのは、防衛増税だけです。これはやはり、幼稚な国民に軍拡に反対させるための、岸田政権の起死回生の一手だったのです。

発案者は、天皇でしょう。

こんなこと書いたら、怒られますね。しかし、幼稚な国民をどうコントロールするかが、国防の鍵であることを、天皇とその側近たちは、先の大戦で嫌というほど思い知ったはずなのです。

菊池の背後には軍部と右翼の存在がありました。機関説攻撃の狙いは反軍的な学者や思想を 一掃し、軍部独裁に異論を差し挟むことのできない空気を作り上げることでした。「機関」と いう言葉尻をとらえ、 「天皇を機関とは不敬である」という幼稚な攻撃が、かえって国民には 浸透して、世は機関説排撃一辺倒となります。

天皇とその側近たちはいったい何と戦っているのか? 幼稚な国民で~すという誠に残念な現実。

安倍晋三元首相は、秋篠宮文仁親王殿下を皇嗣(皇位継承順位第1位)とするとともに、皇位継承問題を国会決議で設置された有識者会議で検討する道筋を付けた。そして、悠仁親王殿下へのご継承を前提に、皇族が旧宮家から養子をとり、愛子内親王殿下など女性皇族がご結婚後も、本人のみ皇室に留まられることも可能とする報告書が出された。

秋篠宮家への一部誹謗は不可解 学習院OBが批判する悠仁親王殿下の筑波大学附属高校進学、さまざまな意味で良い選択 ZAKZAK

安倍晋三は、天皇の最側近だった。だからこそ、殺されたのです。歴史がそれを示唆していると言っていいでしょう。

天皇の「戦後」とは、多大な犠牲と引き替 えに守り抜くと決意した国体=天皇制の存続のための戦いでした。

『昭和天皇は何と戦っていたのか』 『実録』で読む87年の生涯』

しかし、彼らの戦いは勝利に向かっているように私の目には見えます。黄昏は、最強の「極派」の方です。私たちは、同じ日本人として、是非彼らの戦いを応援しようじゃありませんか。

自民党 麻生太郎副総裁 「新聞なんかを読むと、支持率が下がったとばかり書いてありますけど、支持率なんていうのは、あまり気にしても意味がないのであって、政治家の評価なんていうのは、死んで歴史家がいろいろ講釈するのであって、生きているときは、褒めてもらえることはないと。そう思っておかれたらどうです?という話を岸田さんに最近申し上げましたけれども」

岸田内閣支持率低下に麻生副総裁「政治家の評価は、死んで歴史家が講釈するものと、岸田さんに申し上げた」 TBSNEWSDIG

そして、その評価を歴史家に委ねるなんて、ひじょう~にもったいないと思いませんか? だって、もう死んでんじゃん、わたしたち。

そして、最後にもういっこ。

「政治に関心持たず生きていける国は良い国です」自民・麻生太郎氏

朝日新聞

国際政治が退屈になり記事数も減って、みんなの関心も下がり、当ブログのPVも減ってきた・・つまり、最高WW