世界的に株価が堅調となっております。日本株の上昇も凄いのですが、特に異常なのが何度もお伝えしているアメリカ株です。ネットを見ていても、皆さんあんまり言及しないのですが、株としては異次元の動きを続けています。これはどう見てもバブルでしょう・・。バブルと言うのは、すごい勢いで騰がっていくのではなく、とにかく下がらずじわりじわりと上昇していくイメージです。今の米株がそれです。

そして、当ブロブではアメリカ株は今後バブル化するのではないか、と書いていたわけですが、数か月前にはそんなことを書いていたのは当ブログくらいでした。今年の初頭は大外しした当ブログですが、これは今年の最大の成果で、年初の失敗は、これで取り戻したということにさせてもらえないかと持っている次第です。

実は堅調だったアメリカ経済

相場の語りかけてくることに静かに耳を澄ませば「これから景気は良くなる」と言っている

順調すぎる株式市場は目先調整が入る可能性も! 米国のメガバンク決算発表から判明した景気拡大の持続を示唆するデータとは?

広瀬隆雄さんの解説ですが、あれだけ減速が叫ばれていたアメリカ経済ですが、実は堅調に推移していたという事実があるようです。確かに最近の指標は再びよくなりつつあるようです。ドル安政策の成果が出始めているのでしょうか。

広瀬さんによれば、世界的な低金利がその理由になっていると言うことでしょうか。それが異常な米株の株高も誘発しています。とすると、やはり際立ってくるのはFRBの見通しへの先見性の高さです。

 

教えてくれたのは先生

今の経済状態では金利は低すぎる。先回りで利上げしなければ、急激な利上げをせざるえを得なくなる。

FRBのイエレン議長は低すぎる水準の金利を続けていれば、今の状態になることをずっと主張していました。だから、先回りでの利上げが必要だと。当ブログでは早い段階で「このおばさんは、ただ者ではない!」とお伝えしてきたのですが、彼女はずっと投資家に伝え続けてくれていたのです。利上げをしなければ株はバブル化しますよ、と。

イエレンがさらにすごいと感じるのは、投資家とこれ以上ない信頼関係を築いていることです。そこに裏打ちされた市場との対話能力は天才的で、同じく天才肌のECBのドラギをも上回ると思います。下に、イエレンの非凡な能力を羅列してみたいと思います。

 

イエレンの議長の偉業

  1. FRB議長への就任決定で株価が高騰(200ドルくらい騰がったと思います)。
  2. 前議長のバーナンキが量的緩和縮小を宣言すると世界的に株価が暴落したが(所謂バーナンキショック)、イエレンが実行を宣言すると株価は高騰。
  3. その後の段階的な縮小も一度も乱れることなく速やかに全行程終了。
  4. 2015年の12月に9年半ぶりの利上げを開始。相当ネガティブ材料のはずが株価は高騰し、成功裏に終える。
  5. この人が出て来ると、とにかく株価は高騰。下がったのは、「株は高すぎる」と発言したときくらいで、今年の初めのゴリゴリのリスクオフ局面でも、会見中後は株価がプラス圏に(終値では下がった)。「今後数か月以内に利上げの可能性」でもなぜか株価は高騰。
  6. 2016年1月から明らかに利上げの影響により、世界的にマーケットが大荒れになったが、利上げの宣言から1か月近くもタイムラグがあったため、「イエレンショック」の汚名を免れる。これはおそらく投資家の意志と考えられる。なぜなら、彼女でなければ宣言直後から暴落するはずで、こうなれば「誰々ショック」と名がつくのは必至。

そんなイエレンでさえも今の状態を見る限り、先回りでの利上げには失敗したと言えるでしょう。しかし、当然FRBはその状態に懸念をいただき続けていると思われます。手遅れでない利上げに動く可能性は高いと思われます。26−27日のFOMCでも、利上げを匂わせる可能性は十分あると思います。そして、その後は意外と早い段階的な利上げ、も想定されるのはないかと思います。

しかし、それでもマーケットを崩してしまうことは決してないと思います。それは、先ほど羅列した先生の実績ですでに証明されていることです。FRBが株高を懸念しているは間違いないですが、イエレンの人気ぶりが株高の要因になっているというのもまがいない事実なんですよね。対して、もっともっと株価を上げたい日本は黒田総裁の不人気が下落の一端になっていると言う・・。この辺りは面白いポイントじゃないでしょうか。

 

日本株復活の可能性も

さて、肝心の日本株はどうなるでしょうか。7月の28日-29日に行われる金融政策決定会合の結果如何で大きく変わることは間違いがないと思います。そして、もし追加緩和があっても、上値は限られるとの慎重な意見も多いようです。しかし、私に関しましては、今回は上値を大きく抜く可能性があると思っています。

政府と日銀のセットでの政策への期待はもちろんあるものの、それ以上にアメリカが円に対するドル安をこれ以上続ける理由が相当薄くなっていると考えるからです。今のアメリカ株の異常性を見る限り、これ以上ドル安を続けることは却って危険だと私は思います。

経済の堅調をバックにドルが強含みにならざるを得ない

平野憲一の株のお話 7月21日分

私の好きなアナリストの平野憲一さんもこうおっしゃっています。

当ブログでもアメリカは自然とドル高に戻る、そう書いてきましたが、それが意外と早く起こって来た可能性もあり、米ドル円はすでにイギリスの離脱ショック時の100円割れで底を打ち、トレンド転換した可能性もあるのではないかと。

トランプ氏が大統領になれば、95円程度の円高もあり得ると予想してきましたが、その可能性は低くなったように感じています。テレビで演説を見て、あくまで個人的な覚ですが、カリスマ性、魅力ががほとんど感じられず、本当にただの大衆迎合と言う感じで、この人が大統領になっても大したことなんて全然出来ないんじゃないかと思いました。これならまだ印象的にはギリシャのチプラスの方がましだったように思います・・。

 

過去の局面でも急激なダウ追随を見せた日経225

そうであると、利上げ懸念もあり、アメリカ株は少しお休みかもしれませんが、過去にそんな局面で日本株に起こったダウへの追随の動きは相当急激だったのです。下の画像はダウと日経平均の2年チャートを重ねたものですが、日経平均株価にはたびたびダウを急激に追随する動きが起きています。

dow-225-2年

少し早いですが、年末には115円超、日経平均株価は20,000円を超えていても不思議はないと思ったりしているのですが。始まる始まる、と言われて一向に始まらなかったアベノミクス相場第二幕がここに来てとうとう幕開けと言うシナリオはいかがでしょうか。

こんなことは単なる幻想なのか、その答えの足がかりが来週にも見えそうな予感があり、非常にわくわくする週間となりそうです。

全然飛んでこない第三の矢は実はポケモンだったと言うことにしてしまえばいいのではないかと思います。お台場にカジノじゃなくて、ポケモン施設作っちゃうとか(笑)。