共和党、ネオコン派の大物、リズ・チェイニーが解任され、代わりにトランプ派が登用されました。

米下院共和党は14日、12日にナンバー3のポストから解任されたリズ・チェイニー議員の後任として、エリス・ステファニク議員(36、ニューヨーク州選出)を選任した。

ステファニク氏はトランプ前大統領の1回目の弾劾裁判でトランプ氏を強く擁護した人物。

共和党は今もあの人の支配下に 下院ナンバー3にトランプ擁護派のステファニク選任 NWESWEEK 日本版

このことは、以前として私が「保守的なグループ」と呼んできた、ロスチャイルドのロンドングループが、単独では最強の力を有していることを表しているのではないでしょうか。

なぜ最強のグループは敗れたのか

繰り返し書いたことではあるのですが、2020年の大統領選でトランプ政権が「何もできずに」敗北を喫したことは、当ブログの国際政治分析上、最大の失策になったと言えます。

共和党側は選挙不正を暴こうと裁判所で提訴したり捜査当局に働きかけたが、裁判所も捜査当局も政治的にトランプ敵視で民主党の肩を持ったため、裁判は門前払いされ、当時まだ大統領だったトランプがバー司法長官に働きかけてもバーは裏切って動かなかった(バーはずっとトランプの腹心として機能し、最後に裏切った)。

「米国政治ダイナミズムの蘇生」 田中宇の国際ニュース解説

しかし実際、彼らは力負けしたのではなく、高度な裏切り戦略により、蹴落とされました。その報復として、シェルドン・アデルソン、ベンジャミン・ド・ロスチャイルドが殺されたというのは、妥当な推測になるでしょう。

ですから「ロンドングループ」は、力を完全に失ったわけではなく、こうしてネオコンの大物であるチェイニーを解任するまでに復活してきたわけです。

かつてチェイニーはトランプに賛同していたが土壇場で裏切った。チェイニーの降格で共和党はトランプによる席巻が強まる。

ちなみに、ネオコンとロンドン派は、2,003年のイラク戦争時には、親友でした。

「大統領の夢-イラクの体制だけでなく地域全体も変えること―親米の民主的な中東地域を作ることが米国の目標である。その考えはイスラエル政府とネオコンからもたらされたものだ」

イスラエル・ロビーとアメリカの外交政策 Ⅱ

彼らは、将来の夢を語り合うほどの仲だったのですが、その夢こそNWO計画だったのです。

「グレーター」は夢のまた夢

イスラエルが占領するヨルダン川西岸で14日、パレスチナ人がイスラエル部隊と衝突、パレスチナ保健当局はパレスチナ人の死者が11人となったと明らかにした。AP通信が伝えた。イスラエルでは、パレスチナ自治区ガザを実効支配するイスラム組織ハマスとの戦闘に加え、アラブ系住民とユダヤ人の対立が激化、衝突が各地に広がっている。

イスラエル衝突、一帯に拡大 kyodo

イスラエルとハマスの抗争が激化しています。元々、イスラエルは米大統領選挙後に、「グレーター・イスラエル」計画を推進してくると考えられました。その後ろ盾となるはずだったのが、トランプ政権です。

さらにネタニヤフ首相の入植地併合方針は、入植地をなし崩し的にイスラエルの領土にしてしまうという意味であり、事実上「二国家共存」の否定に他ならない。行きつく先はすべての自治区をイスラエルに併合し、一つの国家「大イスラエル」の創設だろう。

2つのジレンマに悩む最強国家、イスラエルの意外な弱点 wedge infifity

しかし、彼らはいなくなってしまいました。後ろ盾を失ったのだから、中止すべきは当然なのですが、そのまま強行するのが最近の彼らのトレンドのようです。

しかし、ロンドンのロスチャイルド家が、「グレーター・イスラエル」を本当に推進しているかは疑わしいですね。

だからイスラエルにとっては、米国に核合意を離脱させたことが最終的に自らを追い詰める結果になりかねない。

巨大な銀行家にとって、アメリカやイスラエル(国家)は、車に過ぎないのではないでしょうか。新車を見つけて乗り換え、アメリカとイスラエルは弱体化させる、これが彼らの長期戦略だったのではないでしょうか。これが、イスラエル内部で起きているロンドングループとネオコンの衝突の原因ではないか、という気がします。

その新車とは、中国だったのではないか、と思いますが、年老いた銀行家は、そのオーナーには相応しくないと判断されたようです。彼らは、型落ちの車でレースを走らなければならなくなり、慌てて旧車をカスタマイズしようとしますが、共同所有者から、ビンテージだから改造はやめろと言われて喧嘩になった・・。

イラン軍総司令官は、違法行為を行い子どもをも虐殺するシオニスト政権の滅亡の兆候がはっきり表れてきているとした上で、「パレスチナに有利なパワーバランスの変化という、希望のもてるきざしがみられる」と強調しました。

イラン軍総司令官、「イスラエル滅亡の兆候が見えてきている」 parstoday

その結果、今度の事故で、敗者になる可能性が出てきたのです。

コロナテロを潰す

ロスチャイルドのロンドン派は、トランプ勝利の暁には、「コロナテロ」の破壊に動くというのも、ここでの読みでした。パリ派によって、主導された「コロナテロ」によるNWO計画を、ロンドン派が潰そうとしていたことは明白です。

そもそも、この計画は随分前からネットなどにリークされていました。流したのは、きっとロンドン派でしょう。

トランプは、「コロナはデマ」だと公言さえしていました。

米国のトランプ大統領は4日、新型コロナウイルスについて、99%の症例は「完全に無害」という不正確な発言を行った。翌5日、公衆衛生の専門家である米食品医薬品局(FDA)のトップがこの発言を訂正しなかったことは、国民の安全と健康を守るという政府の中核的な責務が果たされていない現実を見せつけた。

コロナの99%は「完全に無害」 トランプ氏発言の誤り、FDA長官も訂正せず CNN

イギリスのトランプことナイジェル・ファラージは、ロックダウンに反対する政党を立ち上げました。そして、これらの動きは現在も続いています。

多数の州議会では、対象年齢が12歳に引き下げられるよりも前に、共和党議員がコロナワクチン接種義務化を阻止する法案を提出。

カンザス州議会の麻酔医でもあるマーク・ステッフェン議員(共和党)は、州保健当局が予防接種義務のあるワクチンのリストに新たなワクチンを追加する権限を無効にする法案を提出。3月の審議でコロナワクチンは「実験的で遺伝子操作的」だとし、「長期的な危険性を完全に把握できるまで数十年かかかる」と強調した。

米コロナワクチン対象年齢引き下げ、公立校で接種義務化は見通せず ロイター

しかも、彼らの戦いは、トランプが大統領だった時よりもうまく行っているようです。それはパリ派が、過激に強引にNWOを進めようとし、自滅した恩恵でもあります。

「トランプ型」ウィルス再び?

そんな中、ここ最近の新型コロナウィルスとは、別の型が発生したように見えるのが、インドです。

インドの変異株拡大の影響は「一帯一路」構想にも及ぶ。

 というのも、中国が最重要視する協力国といえばパキスタンやバングラデシュ、ミャンマーをはじめとする南アジアや東南アジアの国々だが、このまま終息を見なければ、プロジェクト計画が大幅に狂う可能性もあるのだ。

インド感染爆発で中国「一帯一路」計画の頓挫も?陸続きで変異種流入の脅威 ダイヤモンド・オンライン

2020年に中国から発生した当初、そのウィルスはトランプのために働いていました。

しかし、武漢で最初に患者が見つかった時と同じ、あるいはそれ以上に深刻な状況になるケースもある。昨年1月にアメリカはイスラエルの協力を得てイランの要人をバグダッド空港で暗殺した。その要人とはイスラム革命防衛隊の特殊部隊と言われるコッズ軍を指揮していたガーセム・ソレイマーニーだ。その数週間後にイランの国会議員がCOVID-19に感染、その数は全体の8%に達し、10名以上が死亡したという。中国やイランだけでなく、イタリア、ブラジル、インドなどアメリカの政策に逆らうと感染状況が悪くなる傾向も見られる。

『櫻井ジャーナル』

それは「アメリカ・イスラエル型」であり、つまり「トランプ型」だったのです。当時のロス長官は、それを「神の恩恵」と言い放ち、批判を浴びました。

しかし、いつの間にかそれが「99%が無害のウィルス」に変わり、トランプ政権やお仲間のイギリスのジョンソン政権を攻撃し始めたのです。そして、結局、トランプは、自分が無害と言ったウィルスにやられてしまいました。

第三次世界大戦は、NWO戦争

で、結局今何がおきているの?って言ったら、NWO戦争でしょう。アメリカ・イスラエルを中心にNWOを構築したいネオコン派、EUを中心としたNWOを構築したいロスチャイルドのパリ派、そして言い出しっぺのはずのロンドン派はいつしか計画から追い出され、それを潰しにかかっているという構図だと思います。

トランプの復活とともに、ロンドングループの反撃が強まりそうな予感があり、株式市場には、その兆候が現れ始めたように見えます。

東京市場は今日がオプションSQ当日で、昨日までの急落はヘッジファンドなど投機筋の売り仕掛けという面もあったと思われるが、さすがに日経平均もTOPIX(東証株価指数)も、約1年下支えラインとして機能していた75日移動平均線を大きく割り込んだため、単なる投機筋の売り仕掛けと片付けるのは危険だろう。東証マザーズ指数に至っては、昨年8月の水準まで急落しており、日本株に何らかの地殻変動が起こっていると見るべきだろう。

山本伸の言いたい放題

昨年11月に「何かを起こすはずだった」ロンドン派が、遅ればせながら半年後、その「約束」を果たす時が来たのかもしれません。