クリミア橋が爆発され、ウクライナのポドリャク大統領府顧問が、SNS上で「始まりにすぎない」と実行をほのめかしたと報じられています。

はて、どこかで聞いたセリフだなと思ったらこれでした。

 翌日には、過激派組織「イスラム国」(IS)の系列ニュースサイトが「ISの兵士」が実行したと報じた。

阿鼻叫喚…アリアナのコンサートで自爆テロ ネット上で犯行声明「始まりにすぎない」  ZAKZAK

何が起きたのか

昨今(元からという説もありますが)、余りにもメディアが報道能力を失っているため、何が起きたのか事実を整理してみましょう。

まず、一番大事な理解は前回も書いた通り、これが何ラウンドかは知りませんが、ロシアが勝利したということです。彼らは、淡々と併合を成し遂げました。

ロシアのプーチン大統領は30日夜、ウクライナ東・南部4州併合を強行後、モスクワの「赤の広場」で祝賀コンサートとして開かれた「官製集会」に登壇した。動員された群衆に向かって「歴史的な日」「真実と正義の日」と自賛。現地で戦う兵士をたたえた上で、会場から届くように「ウラー(万歳)」と叫ぶよう提案し、3回唱和した。

勝利を期し「万歳」三唱 祝賀集会でプーチン氏 jiji.com

「勝利を期し」となっていますが、これは勝利宣言です。

「いや、ここから反撃して最終的にはウクライナが勝つんだ!」と考えるのは勝手ですが、「併合を強行」出来たのは、ロシアが勝ったからで、「劣勢だから」ではありません。

併合されたのに勝っているというのは、朝倉未来選手がメイウェザーのパンチは効かなかったと言っていたのと同じようなことだと思います。

では次にこの併合を、西側のいい分を立てる形で「侵略」ということにしましょう。敗者である弱者側であるウクライナが、抵抗のため「正義のテロ」を実行した。クリミア橋の爆発、はそういうことですね。

ロシアが一方的に併合したウクライナ南部のクリミアとロシアをつなぐ橋で起きた爆発について、プーチン大統領は、ウクライナ側によるテロ行為だとする見方を示し、非難しました。

ロシア プーチン大統領 橋爆発をウクライナ側のテロ行為と非難 NHK

ロシアの反応としては、当然そうなります。結構、単純な事実関係だと思うんですけどね。

一部のヤフコメやSNS勢は、このウクライナの「正義のテロ」を支持しているようですが、おかしいですね。中東に侵略したアメリカに抵抗した「イスラム過激派」が支持されたと言う話は聞いたことがありません。

「がんばれ! ビンラディン」と言っていたのは、私が知る限り、故立川談志氏ただ一人だったはずです。

さて、困りました。ヤフコメ民とかはともかく、言論人なんかは、さすがにウクライナ支持はしにくくなったんじゃないですかね。

テレビに出てるジャーナリストなんかは、ウクライナがやったとは断定できないとかコメントしてやがりました。まあ、ある意味ではあっているとは思いますが。

消えた世界一のスポークスマン

そして、このタイミングで息巻くのはこの人。ただ、彼は「真犯人」側のスポークスマンではないですかね?

その集会でトランプ氏は、「そして今、ロシアとウクライナの間で(紛争が)起きている。(中略)戦争を平和的に終わらせるための交渉に直ちに始めなければ、第3次世界大戦を迎えることになる」と述べた。

トランプ前米大統領 ウクライナに関する協議を直ちに開始するよう求める SPUTNIK

「第三次世界大戦が起きそう」を世界中にアピールしたい、というのが丸わかりですね。ただ、彼の声は非常に小さいものに留まっています。

当ブログ読者の方ならご存知の通り、アメリカの「ロンドン」こと旧トランプ政権が、欧州破壊を目論んでいたことは「よく知られた話」です。トランプ筆頭の極右勢力、当ブログ通称「ロンドン派」は、最初から欧州の破壊を明確に意図してきたのです。

↓こちらは2016年の記事。

「欧州市民はショック状態だ」と言うのは、欧州改革センターのディレクター、チャールズ・グラント氏。「トランプ氏がファラージ氏を支持したようにルペン氏を支持するようなら、欧米関係にとって革命的な出来事になるだろう。もしもユーロやEU、西側リベラルの秩序の破壊を望み、かつ親ロシアの人物を支持するなら、欧米関係を後退させるどころではなく、破壊してしまうだろう」と語った。

焦点:欧州で深まる「壊し屋トランプ」の恐怖 ロイター

それは、ある日突然始まった事ではありません。

そして、数年の国際政治を見ていく中で、「軍事的な力」が極右を支持するように動く姿を何度も目にしてきました。

トランプ陣営が打ち出す軍事力強化策や国防政策は、88名に及ぶ現役の提督や将軍たちに公的に支持され、幅広い国防関係者たちの間でもトランプ支持が広まっていた。

トランプ政権に“史上最強”の海軍長官が誕生か?
海軍を中心に「強い米軍」の復活を誓うトランプ新大統領 JBPRESS

軍事の実権はそのすべてが「ロンドン派」に牛耳られている、それが私がこれまで見てきた現実でした。

そのトランプ氏と側近たちが今回のロシアのウクライナ侵攻作戦に深いかかわりがあったとする論文が軍事情報専門サイト「スパイトーク」4月21、22日付に公表された。

(中略)

トランプ氏とプーチン氏との間には、米露の戦略的パートナーシップとはお互い持ちつ持たれつのバーター取引だとの共通認識があった。

「プーチンの戦争」シナリオにトランプが深く関与か JBPRESS

「第三次世界大戦」の勝者

NATO=「ロンドン」ですから、この軍事作戦はロシアのではなく、NATOのということになります。

ロシア VS NATO ではなく、ロシア・NATO VS 西側

というのが当ブログが提案する、世間様とはまったく別の見方ということになります。そして、なぜこのような軍事作戦が必要かということに関しては、先程書いた通り。プーチンはそれにのっただけですよ、きっと。

プーチンは、米国側の自滅策にうまく便乗しているだけだ。

『米英覇権を潰す闘いに入ったロシア』 田中宇の国際ニュース解説

内心、ラッキーてなもんでしょうね。西側メディアの悪口をプーチンが気にするはずもありません。そう言えば、1年半前にこんなことを言っていましたね。

ロシアのプーチン大統領は20日、同国の領土を奪おうとする者の「歯をへし折る」と述べ、侵攻には強力に対抗する姿勢を示した。政府高官らとのオンライン会議で述べたもので、テレビ中継された。

ロシア大統領、外国勢力が侵攻なら「歯へし折る」 米けん制 ロイター

バイデンは年の割に歯並びがとってもいいので、へし折りがいがありそうですね。

アメリカのジョー・バイデン大統領は29日、ウクライナ領土を併合しようとするロシアの動きをアメリカは「決して、決して、決して」認めないと述べた。

ロシアのウクライナ4州併合、「決して」認めない=バイデン米大統領 BBC NEWS JAPAN

はいはい、おじいちゃん、わかったよ~。

この記事に込められた、諜報的なホントのメッセージ。「バイデンの歯はへし折られました」。つまり「第三次世界大戦の勝者は、東側です」ということです。

本当はトランプが世界一のスポークスマンとして存在し、彼らのメッセージを世界中に配信する予定だったのだと思います。それがトランプの最大の役割だったはずです。しかし、彼らは失敗したのです。

第二次世界大戦は、なぜ起きた?

では現状分析はここまでにし、先の第二次世界大戦に思いをはせて、終わりにしたいと思います。あの大戦は何のために起こされたと思いますか?

ネットで見てみると、「国際金融資本の金儲けのため」というような説明が幅を利かせていて、如何にもだなと思いますが、明確に違うと思います。

これはカジノのオーナーが、自らスロットを回してコイン集めをやりますか? という話です。

世界大戦の本質は、民族紛争だと思うのです。

第二次世界大戦のターゲットは、ドイツと日本だったはずです。そして、この構図は今も続いています。なぜなら、完全に滅ぼせなかったから。

中国軍のウェブサイトChina Militaryは23日金曜、米国は欧州とアジア太平洋地域で指導的地位を失いつつあり、欧州ではドイツに、アジアでは日本に主導権を譲る可能性があると報じています。

中国、「米は独や日本に主導権譲る可能性」 PARSTODAY

中国軍は恐らく逆のことを言っていますね。結果的にそうなるかもしれませんけど~

神聖ローマ帝国 VS バイキング

神聖ローマ帝国は、かつて中央ヨーロッパに存在した、「ドイツ王」を称する皇帝によって統括された「ドイツ国家」で、現在のドイツ・オーストリア・チェコ・イタリア北部を中心に存在していた多民族国家である。

「神聖ローマ帝国」 ウィキペディア

ドイツには、神聖ローマ帝国時代から通じる支配的な民族が、今もいるのでしょう。

バイキングの遠征については数多くの証拠が残されている。イングランドやアイルランド、ロシアに築いた植民地や、今日のイスタンブールやバグダッドに至る交易ルートについての証拠だ。しかし、彼らの地中海侵攻についてはあまり知られていない。

数少ない資料によると、恐ろしいリーダーが率いる船団が仕掛けた大胆不敵な襲撃は、イスラム王朝時代のスペインのほか、当時のフランスやイタリアをも恐怖に陥れたという。バイキングが南を目指した理由は、彼らにとって非常に魅力的な街を奪うことにあったのかもしれない。ローマだ。

ローマ目指したバイキング 北欧の民は地中海にも進出 ナショジオスペシャル

そして「ロンドン派」こと「ノルマン人」による欧州の略奪は、今から1,000年を遡る歴史だと言えます。

ノルマン人は、1066年のイングランド侵攻の前後に、東ローマ帝国から南イタリアを、イスラム教徒からシチリアを奪取した。彼らが建てたノルマン様式の壮大な教会は、バイキングの地中海での冒険を永遠に物語る遺産であり、それより2世紀前に剛勇のビョルンが成し遂げた大胆な航海のなごりだと言える。

もちろん、これは当ブログの独自解釈であるので、学校の先生に質問するのは止めた方がいいでしょう(笑)。

神聖大和帝国 VS バイキング

そして日本には「神聖大和帝国」が、現在も存在しています。

現在、世界で「エンペラー(emperor・皇帝)」と呼ばれる人物はたった一人だけいます。それは日本の天皇です。

欧米人が天皇を”キング”とは呼ばない深い理由 世界で残るたった一人の「エンペラー」の謎 東洋経済オンライン

世界最古の皇帝、天皇を中心とする単一民族国家、日本。

この『日本誌』の中で、ケンペルは「日本には2人の皇帝がおり、その2人とは聖職的皇帝の天皇と世俗的皇帝の将軍である」と書いています。天皇とともに、将軍も「皇帝」とされています。1693年ごろに書かれたケンペルの『日本誌』が、天皇を「皇帝」とする最初の欧米文献史料と考えられています。

世界の支配者であるバイキングにとって、ドイツと日本が邪魔な理由が分かったような気がしませんか?

そして、彼らが邪魔者を排除する手口も、最近明らかになりつつあります。

間違いをやらせて潰す。

これが第二次世界大戦と冷戦、そして2019年末から起こったことの、本当の目的ではないですかね?