日経平均株価の暴騰が凄いですね。9月8日には22,500円以下だったのに、9月SQ通過をきっかけにあっという間に1,500円以上もかけ上がりました。

「本格的な上昇相場への転換だ」

再び、そんな声が多く聞かれるようになっています。

 

強気のアナリスト

大きな上昇相場がやってくる、そんな強気を語るアナリストが今年はとても多いようです。某証券会社では年末までに3万円と言う予想が昨年末に出されていました。私も、今年、特に前半に高くなるだろうと予想していた一人でした。

しかし、年初の大きな下落見て、2015年来一貫してきた強気を弱気に転換、今に至ります。その最大の理由としてきたのが、海外投資家の売買動向です。

それに関して、本日こんな記事を見つけました。

日本株弱気派は「売る市場を間違えている」-強気派からメッセージ

マローン氏は「自分たちは全く戸惑っていない」が、日本株をショートにして単純に「間違った」海外勢は「ショック」を受けているだろうと電子メールでコメント。今年ここまで日本株を約410億ドル売り越した世界の投資家は、向こう数カ月かけて積極的に買い戻しせざるを得ないと付け加えた。

~ ブルームバーグ ~

なるほど、単純明快で分かり安いですね。海外投資家が、8兆円ともいわれる巨額の売りを日本株に対して浴びせた理由は、単なる「間違い」だと言うのです。

 

相場は本格下落相場に転換する?

一方、こんな見解もありました。

実は米中貿易戦争ではなく、これは既に米中戦争であるのです。その結果、中国がどうなり、日本がどうなるのか?これはまだ読み切れませんが、とりあえず中国は大変な事になるでしょう。一般メディアはほぼ取り上げておりませんので、信じない方も多いかも知れませんが、おそらくこれが現実なのです。

ですから、今後も相場は上昇を続けて行くという事はありません

~ S氏の相場観 2018年9月21日~

米中貿易戦争は、米中戦争。ですから、今の上昇相場はいずれ、下落相場に転換するとの見解です。

”信じない方も多いかもしれませんが”、とありますが、実は、当ブログは2016年末時点ですでに、米中対立が極まる可能性を伝えておりまして、2017年は記事のほとんどをその話題に費やしていたのです。

つまり、当ブログはそういうことに気付くのが、ちょー早い! これはうちの最大の強みです。ただ、マーケット予測的には、これは不利になることもあります。マーケットで勝つためには早く気づくことよりも、タイミングを見極めることの方が重要ですからね。

「S氏の相場観」さんでも下落への転換のタイミングは、すぐではないだろうと書かれています。しかし、私は意外と早いかもよ、と思っているのですが。

 

英国はEUと喧嘩別れする

米国は中国を本気で潰す。

先程も書きましたが、私はそのことに、2016年末、トランプが大統領に選出された直後に気が付きました。そしてその時、同時にもう一つはっきりと認識したことがあります。それは、

米国はEUを本気で潰す

ということです。実際、この可能性は頗る高い。

英財務相、「合意なき離脱」の対応支援を欧州委に要請=EU筋

EU当局者によると、ハモンド財務相は今月上旬に開かれたEU財務相の会合で、合意なき離脱に備えて欧州委員会は金融セクターの混乱を回避または軽減する計画の策定に関与する必要があると訴えた

EU首脳は20日、メイ英首相が11月までに貿易やアイルランド国境問題で譲歩しなければ、合意なしの離脱に備えると警告した

~ ロイター ~

で、米国と特別な関係である英国はEUと喧嘩別れし、EU潰しに加担する・・メイ首相の言動を追っていますが、どう見ても、初めから合意する意思があるとは思えません。

「悪い合意ならしない方がまし。世界の終わりではない」

「2度目の国民投票は絶対にしない」

などと、果たして混乱を回避するつもりがあるのか、疑問を抱かせる発言を度々行っています。EU離脱合意への期限と見られているのが、11月末です。当ブログの分析では、これは合意に至らない可能性がかなり高い、です。

脅しあって、お互い譲歩を促し最後には合意・・? にしてはちょっと既に時間がなさすぎるのではないでしょうか。

 

まとめ

さて、「合意なきEU離脱」がもし、本当に起きたとしたら、どうなると思いますか? 一説には、20%ほどポンドが急落するという予想があるようです。しかし、それだけで済むでしょうか。株価はどうなるんでしょう? もう期限が、2カ月に迫る中、そのことに触れる専門家の人が誰一人もいないのです。

これはいったい、どういう訳なんでしょう・・? 株はまさかのノーダメージなんでしょうか。私には到底そうは思えません。

しかも、以前から書いています通り、そのタイミングでアメリカが、ドイツ銀行潰しを断行する可能性もゼロではありません(「渡邉哲也」で検索すると、かなり専門的に知ることが出来ます)。

ドイツ銀行潰しのタイミングは想像ですが、少なくとも、英国とEUの問題は、差し迫った現実です。

これらのことを纏めて考えた結果、11月末に日経平均株価は19,000円という予想をするに至りました。今の空気感からすれば、それはかなりの変態予想と言うことになるでしょう。

しかし、やはり私には、間違えているのは、海外投資家ではなく、アナリストの方ではないか、と思えて仕方ないのです。

思い起こせば、2016年、ダウが暴落すると叫ばれる中、たった一人、ダウは暴騰すると言う変態予想を掲げました。また、2017年には日経平均株価は24,000円を目指すと。

不思議なことに、この二つは当たったのです。さて、今回はどうでしょう。ま、次は外れるでしょうって?・・私もそう思いますよ(笑)。しかし、いつもですが、予想は本気であって、冗談ではありません。