昨日のサッカーW杯、日本対コスタリカは、0-1でコスタリカの勝ちとなり、日本のベスト8という目標は大きく遠のいたと言えるでしょう。

それにしても、先日強豪ドイツを破って大金星を挙げた森保ジャパンは、力の劣ると見られたコスタリカ相手に、なぜ不甲斐ない敗北を喫したのでしょうか?

しかしそもそも、騒ぎを見て興味を持った人は別にして、日本サッカーをある程度見てきた人たちにとって、コスタリカに負けたことは、特に驚きでも何でもなかったと思います。

「ああ。いつものやつや」

が、正直な感想だったのではないでしょうか。

無能はコンセンサス

いきなり、冷酷な話から入りますがある程度知る人たちにとって、サッカー日本代表の森保一監督が無能であることは、ある程度知られていた話でした。それは決してSNSに限った声ではなく、関係性を大事にするはずの関係者からも、公に伝わってくるほどでした。

それがなぜ、ドイツに対して大金星を挙げたのかと言えば・・

これまでと変わった森保監督の“神采配”ぶりにSNS上では驚きの声があがった。

《森保監督は4年かけて、無能なフリをし、日本中を欺いていた。これはすごいことですよ。》
《森保はオリンピックすら捨ててまで、ワールドカップのために無能を演じた》
《無能のふりしてた森保監督最高 戦術がないふりとかあえて単調な攻撃しかしないと見せかけてた 本番での後半からシステム変更ドイツ対応できてなかった》
《森保監督、今までの采配はドイツ戦のための伏線だった説》

森保一監督 神采配にファン驚愕「無能なフリをし、日本中を欺いていた」 女性自身

いえ、それは「戦略的無能」だったわけではなく、「足の速いFWを配置して、追いかけまわす」という小学生クラブレベルの無能戦術が全く通用せずに前半で先制点を許し、初戦の前半で「ひとり背水の陣」に陥った結果の急襲が、ドイツの寝首を掻く格好となったからなのです。

40代に刺さる言葉で言えば、日本は「セブンセンシズに目覚めて」「界王拳2倍を使って」勝ったということであり、ドイツの選手からは「な、なにぃっ!?」というセリフが口をついて出たはずですが、普通の表現をすれば「博打に勝った」ということになります。

ただ、次のコスタリカを軽く見て勝てるほどには日本は至っていない。スペインに大敗はしたけれど、開幕前に「ドイツに勝つ可能性は十分あるが、コスタリカに負ける可能性もある」と言ってきた通りだ。まだその立ち位置では、ターンオーバー(先発の大幅な入れ替え)をする余裕まではない。3戦目を考えず、とにかく2戦目を勝つためのベストメンバーを組んで挑むべき。

【W杯】森保はギャンブルに勝った 采配と現場の気持ち一致したドイツ撃破に震えた/岡田武史論 日刊スポーツ

ドイツ戦勝利の後、Facebookページに「界王拳をどこまで使い続けられるのか?」と書いたのですが、森保監督は絶対にやってはいけない「ターンオーバー」を採用、界王拳どころか「気を抑えて戦い」、コスタリカに順当負けを喫したのです。

これでサッカーをほとんど知らない人でも、このドタバタ劇を理解出来たはずです。

無能が出世するはコンセンサス

森保一氏が監督として無能なのは周知の事実として、では、なぜそんな人物が日本代表監督という超重要ポストを任されているのか? というの疑問は特に学生以下のお若い方には、顕著なものになるかもしれません。しかし、サラリーマン社会を経験したおじさん、おばさん世代にとっては「無能なヤツほど出世する」は、あるある話です。

あなたの周りでも「なんであの人が出世しているのだろう・・・」と感じる人がいるのではないでしょうか。

実は、それはあなたの周りだけではなく、本当に「無能な人ほど出世する」といったメカニズムが存在するのです。

無能な人ほど出世する!そのメカニズムを解説します! 営業大学

そして、これは日本のサラリーマン社会だけに存在する固有の習慣という訳ではなく、古今東西、どこにでもある習わしなのです。それを教えてくれるのは、この超名作文学。

ブリテンの老王リアは、王位を退くにあたって、3人の娘のうちで孝行な者に領地を与えると約束する。甘言を弄した長女と次女に領地を与え、素直な物言いをした三女を怒りのあまり追放してしまう。しかし、信じて頼った長女と次女に裏切られ、流浪の身となる。やがて三女の真心を知り、フランス王妃となった彼女の力を借りて2人の軍勢と戦うも敗れ、三女は処刑、狂乱と悲嘆のうちにリア王も没する。

リア王に従う道化の皮肉に満ちた言葉は、現世の不条理を深く突き、四大悲劇中最も壮大な構成の作品との評もある。

『リア王』 ウィキペディア

世界文学の最高峰、シェイクスピアの『リア王』を知らないという人は、いないでしょう。実は『リア王』とは「無能が無能なヤツを出世させた結果、王一家滅亡、国も滅びかけましたよ」という話だったのです。

シェイクスピアを自分とは関係ない、もっと難しい次元の話だと思っていた方もいらっしゃるかもしれませんが、決してそんなことはございません。

そして更に、この法則は人間界だけのものですらもないようです。

かつてキッシンジャーが言ったように、男性にとって権力は究極の媚薬だ。男性はそれを必死に守り、楯突く者がいると手段を選ばなくなる。同じことがチンパンジーでも起こる。安泰な地位にあったリーダーが面目を失うのを初めて見たとき、私は彼の反応が騒々しく激しいことに驚いた。

『ママ、最後の抱擁 わたしたちに動物の情動が分かるのか』 フランス・ドゥ・ヴァール

さて、ここで森保ジャパンの目標をもう一度思い出してみましょう。W杯ベスト8。それは、世界のサッカー界の勢力図を塗り替える野心的な挑戦です。森保一氏は、その目標達成には全く不適格な人物であることは、誰の目にも明らかです。

彼にとって、ドイツ戦で大勝利をもぎ取った後半の決断は「窮鼠猫を噛む」、全てを捨てた、まさに命がけの反撃だったということなのでしょう。

ただ、これは前半があまりに酷かったために偶発的に起こったことであり、あのヤバすぎる前半こそが森保Jの4年間の集大成だったと見るべきです。

それはもちろん、森保氏個人が悪いということではなく、問題の責任の全ては、そのような人選を許している組織にあるのです。

と、ここまで色々とぐだぐだと書いてきましたが、これらのことはサッカーファンなら、すでに誰もが知っていたことであり、ドイツ戦を見て「日本行ける!」って思ったのは、にわかファンだけです。

いやいや、まだ結果は決まっていないって?

はい、もちろん。今回は、私自身が無能であること示す機会となる期待を込めて、この記事を書いたのです。