イギリスがとんでもないことになっていますね。先の保守党党首選は「普通にはらない」と予言し、無難なトラス選出で外した格好になったわけですが、まさかこんな展開になるとは。。
そう言えば、かの「極悪独裁者」は1ヵ月前にこんなことを言っていました。
ロシアのプーチン大統領は7日、英国の指導者選びは「民主主義に程遠い」と指摘した。
ロイター
同感ですが、我々としては「民主主義をぶっこわす!」をイギリスが率先して実行中と解釈しておけば、いいでしょう。
イギリスどうなる?
この後、イギリス政界がどう動くのか全く予想がつきませんが、いつもの彼がヒントをくれるかもしれません。
If we are going to replace this dying Conservative Party, we need some really big guns on board. I can’t do this on my own.
(この瀕死の保守党に取って代わろうとするならば、本当に大物が必要だ。私一人ではどうにもならない。-DeepL翻訳)
ナイジェル・ファラージのツイッターより
「大物」とは、いったい誰でしょうね。ジョンソンのことではなそうですが。別の投稿でファラージ氏は「グローバリストに乗っ取られた」という、お馴染みの陰謀論も展開していました。
これらを踏まえた上で、推測を交えて拡大解釈すれば、
イギリスには「独裁者」が必要だ
言っているように聞こえてきます。
ブラジルどうなる?
そんなイギリスよりさらに面白そうなのが、ブラジルです。
サンパウロの国際政治学者スチュンケルは、敗北を認めないボルソナーロによりブラジル民主主義が危機に陥る可能性があるとの論説をForeign Affairsに投稿している(9月29日付け‘What If Bolsonaro Won’t Go?’)。
同氏は、次の3つのシナリオを指摘する。
(1)ボルソナーロが選挙は盗まれたと主張するが、政権交代を止めようとはしない。
(2)トランプに倣って、「ブラジルの1月6日」つまり、民主的な移行を阻害しない程度に騒乱を引き起こす。
(3)最悪の場合だが、ボルソナーロの支持者が政治的暴力を振るい、軍隊が民主主義を守れず、正常な政権移行が阻害される。
ブラジル大統領選の決選投票で続く民主主義の危機 wedge ONLINE
私はとっても興味があります。なぜなら2020年の大統領選挙、当ブログは「トランプ派」の世紀の大失態によって、梯子を外され大恥をかかされたからです(笑)。
彼らが2020年の大統領選挙で「本当は何を起こそうとしていたのか?」を知ることが出来るのではないか、と期待しています。
具体的には、ボルソナーロ支持者が高等選挙裁判所や関係者を襲撃し、或いは街頭で暴力的抗議活動を行うことにより、国内に混乱状態が生じ、大統領として国家緊急事態を宣言して、選挙結果をペンディングにして政権移行手続きを無期延期するといった措置を宣言することが考えられよう。重要なのは、警察や軍がかかる事態の鎮静化のために正常に機能するのか、あるいは傍観するのか、であろう。
私は「トランプ派」こと「ロンドン」は、これに近いことを起こそうとして、イスラエル、シェルドン・アデルソンやベンジャミン・ロスチャイルドらの「大物独裁者」に裏切られて失敗したのではないか、と空想しています。
米主要メディアは20日、トランプ大統領が大統領選の結果を覆す方策に関し、ホワイトハウスで18日に側近らと電話会議を開いたと伝えた。会議ではトランプ氏を大統領職にとどめるため戒厳令の発動などが提案されたが、メドウズ大統領首席補佐官らが猛反対して却下されたという。
トランプ氏と側近らが戒厳令議論 「不正選挙」主張で sankeibiz
30年の時を経て再び激突
ブラジルで「民主主義」と「独裁」が激突。という訳で、10月30日の決選投票は大注目です。
民主的な選挙結果に従うか否かの問題はブラジル1国の問題に止まらず、民主主義的制度を弱めて自らの政権の維持を図ろうとしているラテンアメリカその他地域の権威主義的ポピュリスト指導者を更にエンカレッジするか、逆に警告を与えるかの影響を持つものといえる。特に、トランプの明示的な支持をSNSで発信しているボルソナーロの敗北はトランプの敗北ともなり、選挙システムを否定してその結果を覆す手法を許さない前例となることを期待したい。
ブラジル大統領選の決選投票で続く民主主義の危機 wedge ONLINE
それにしても、この記事のこの部分は鋭い指摘ですね。
民主主義的制度を弱めて自らの政権の維持を図ろうとしているラテンアメリカその他地域の権威主義的ポピュリスト指導者
しかし、「ボルソナーロの敗北=トランプの敗北を期待する」と言う部分はどうでしょうね。個人的な予想では、トランプ派はブラジルでは失敗しない、と言う感じがしますがね。
どちらにしろ、民主主義陣営の運命の日になりそうです。
歴史をさかのぼれば、人類における民主主義の勝利を決定づけた「冷戦」は、1989年に終戦したとされています。この世界大戦において「西側」を勝利させた黒幕は「ロンドン」で間違いなしでしょう。
イギリスは世界最大の海運国家として海運をコントロールするとともに、世界の電信の大半を敷設した。世界の多くの商業情報はイギリス製の電信を伝って流れた。イギリスは世界の情報の中心となったばかりでなく、送金をはじめとする、さまざまな経済的利益をえることができた。世界の貿易額が増えれば増えるほど、送金はロンドンで決済されることになった。海運と電信により、イギリスは、世界経済のすべての活動を自国の利益にできるシステムを構築したのである。手数料という形態で、イギリスには自動的に利益がもたらされることになった。
そのためイギリスは、たとえ工業生産では世界第1位の国ではなくなったとしても、何も困ることはなく、むしろ、世界の他地域の経済成長が、イギリスの富を増大させることにつながったというのが現実であった。イギリスは、コミッション・キャピタリズムの国となり、その影響は、現在も強く残っている。大英帝国とは、金融の帝国であった。
OECD租税委員会の調査によれば、世界のタックスヘイブンリストの35地域のうち、22がイギリスに関係している。ここからも、タックスヘイブンと大英帝国には、密接なかかわりがあったことがわかる。
「中露連合」が新冷戦に勝利するかもしれない理由 東洋経済オンライン
情報、暴力、金を抑えてんだから、そりゃ最強すよ。
しかし、この記事にある通り「ロンドン」は、新冷戦の勝者に東側を選んだようです。
もしロシアと中国の連合がそれらに成功するなら、大英帝国の遺産を利用することで、ロシアと中国を覇権国家とする、ユーラシア大陸にまたがる覇権国家連合が誕生するであろう。イギリスとアメリカは、アメリカの次の覇権国家を生み出してしまうことになりかねないのだ。
民主主義めんどくせーからもういいわ。「ユダヤ」とか「アングロサクソン」が毎回うるせーし、あいつらすぐ裏切るからな。
これが支配者「ロンドン」=「ノルマン」の本音ではないでしょうかね。
という訳で、私たちは「正義ごっこ」はほどほどにして、トレンドに敏感になることが肝要ではないでしょうか。